キャッシュモブ

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視察という言葉を使うのがなんか小っ恥ずかしいようなそうでもないような、でも見学とも違うしもちろん旅行でもないですよ。『和歌山で商店街の面白い取り組みがあるらしいよ!』と港区役所の中の方から情報提供があったのでキタコレ!とばかりに行ってきました和歌山市。折角いくのに和歌山往復するだけじゃもったいないので、大阪と京都にも足を伸ばして企業さんの中の人から最近の業界動向を聞いたり施設訪問したり。ネットでの調べ物も限界ありますからね。

 

まずは和歌山市。『和歌山、初めてですか?』と聞かれる度に『や、ゲンミツに言えば2度目です』を繰り返すこと数回。そう、あれは忘れもしない何年か前(もう忘れてる)、新大阪から関西空港に行こうと思ったけど日根野という駅で車両切り離しに気がつかず、関西空港ではなく和歌山駅に運ばれて慌ててUターンという、いわゆる『日根野事変』は絶対に誰が経験したことある人いるはず。はず。

 

そんな和歌山、『Cash mob(キャッシュモブ』という取り組みをされてるグループの方にお話を伺う機会を設けてもらいました。

 

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このキャッシュモブ、すごくわかりやすく言うと『ちょっと元気のない商店街とかお店に行って、買い物しようぜ!一人より集団で!』です。SNSでよくあるじゃないですか、急に示し合わせたように歌ったり踊り始めたりするフラッシュモブ、最近ではフラッシュモブでのプロポーズで賛否両論の議論があったりするような、自己満足の押し付けっぽいイメージの先行するフラッシュモブのお買い物版です。多分。アメリカで開始された、ある意味画期的な商店振興プロジェクト。私11年アメリカいましたけどまったく知らず。新しいのかな。

 

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和歌山市内の一番大きい商店街、ぶらくり丁商店街。

 

 

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対象となるお店を数店舗選び、もちろん趣旨を理解してくれる商店街やお店で、キャッシュモブ参加者は必ず一品は購入、2〜3000円以内で、参加者であることの印を掲げて(毎回異なるみたいで、みんなメガネ着用とかそういうドレスコードの類)、通行人にもお店にも迷惑かけないでお行儀よく、写真とかいっぱい撮ってSNSにアップしたり。キャッシュモブと画像検索すると続々出てくる和歌山のみなさんの企画。

 

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お話を伺っていて一番強く感じたこと、それが『地元が好き』『お店を応援したい』『お店に行って買い物をすることを楽しいと思って欲しい』『一人だと行きにくいならみんなで行こうよ』『地元のお店を知ってもらいたい』というのがメイン。そういう気持ちを持った地元の若い有志の方々が企画。商店街が開催するイベントに頼り切ることではなくて、一般の人々が地元を感じることが大切だと。みんなが呼びかける地元振興策。

 

あ、これって港区が始めてくれたキャッチコピー大作戦と似たところもあるかも。呼びかけの対象者は普通にお住いの方。最近色んなデザイン展開をしてくれるようになりました。ありがとうございます。

 

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本屋さんにいったりお茶屋さんに行ったり、生鮮物扱うお店でみんなで食材買ってその後バーベキューしたり。今のところは2〜3ヶ月に一度のキャッシュモブ、和歌山市でもう3回?4回?実施されてる模様。

 

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)から発展するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・ショッピング)。お、これは中々のセンスですよおくさん!

 

LC↑=(SNS)^2

地域商業ローカルコマースと2つの意味でのSNSが相関を生むような取り組みであって欲しいなと思いつつ、単発開催(イベントとしても対象となる店舗としても)から次に繋げるための課題を解決できるように色々と頑張って欲しいなと思います。今はまだ和歌山市内でのみあるようで、色んな方に知ってもらえたらいいなと。

 

港区でも商店街によってはこういうのアリかと思いつつ、フラッシュモブよりキャッシュモブ。さあみなさんご唱和ください。

 

『フラッシュモブよりキャッシュモブ!』

(´-`).。oO(大切なことなので2回いいました…

 

ちなみにお話を伺った方、エリア限定スポーツ情報誌『yell sports』の編集長さんでもあります。地元を愛するアスリート、和歌山県内のキッズからシニアからパラも含めて県内のスポーツやチームにかかわる事だけを取り扱う雑誌。自分のチームとか部活とか取り上げてくれたら嬉しいですよね、和歌山限定という地元愛っぷりも素敵だし。

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個人的にはこの部活弁当コーナーが楽しい。

 

ところで市役所14階の食堂が面白くてですね、その名も十四階農園。和歌山食材をふんだんに使った自然派野菜中心バイキングレストラン。50品目くらいお料理あって、美味しいしシャレオツですよおくさん。

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1時間で食べ放題、大人1280円。ドリンクバーやデザートも。平日だけじゃなく、土日祝日もお昼ランチタイムが開いてるとのことでお城の見えるレストランは市民に大人気と。

 

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14階から見える和歌山城はこんな。港区も東京タワーが見えますけどね。港区の食堂は大規模修繕に伴い改装中。お願いしますよ、色々な意味で。

 

自分で見る・聴く、体験しないとわからないことはたくさんありまして、とても勉強になりますし考えていること色々へのヒントにもなります。ただ、常に感じていることが『視察は議員がするべきか否か』ということ。私が視察的なり勉強に出かけたところでその感動なり衝撃なりをぶつけるには、またそこから学んだことを行政に活かしてもらうためには、議会で本会議場に立って区長に意見を聞く『一般質問』や、予算や取り組みに反映してもらえるかもしれない『決算・予算特別委員会』で凡例として話題に出すとか。

 

でもでもでも、そもそもですよ、そもそも。私の伝えたいことがそのまま100%伝わる保証もない。私の受けた衝撃だったりヘェーっと感じたことを区の方が又聞き伝聞で同じように感じてくれる保証もない。これってあれですよ、イギリスで食べたビーフシチューが衝撃すぎて一生懸命伝えて作ってもらおうとしたら、何故か日本で肉じゃがができてしまったという、東郷平八郎さんのあんな感じの伝言ゲームですよ。肉じゃが爆誕は結果オーライでしたけども。

 

そして次はそんな和歌山市の市役所職員の方に時間を取ってもらいまして、商業振興の取り組みなどを聞いてみました。つづく。

 

花祭りを英語で説明しなさい(10点)

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エレベーターで一緒になったかわいい僕ちゃんに『あ、あの時のおばちゃんだ』と言われ、「おばちゃんのこと覚えててくれたのねー、ありがとねー』と小倉りえこ40才、自らをおばちゃんと初めて表現した桜満開の春でございます。背の高いおねえさんからデカいおばちゃんに超進化していたようです。人間、成長とのびしろがあるって素晴らしい。前にどこかの人がいってました。『おじさんおばさんと呼わばりすると色々微妙だけど、男女関係なく平等におっさんと呼ぶと何故か誰も怒らない』と。うん、正しい正しくないはおいといて、わからないでもないその気持ち。

 

そんな4月の春、麻布十番商店街の花まつりお稚児さんパレードが盛大に行われました。去年は雨でパレードできなくて、今日もお昼近くまで雨が降ってパラパラとみんな心配でしたが、無事に開催。男の子も女の子も日本人もその他も、みんな可愛らしく大変身。

 

麻布十番商店街のイベントアナウンスを時々してますが、日本語と英語で両方やることが多いです。どこどこに何時に集合ですとか、商店街にまた来てねとかは単純なんですけど、英語アナウンスで一番気を使うのが『それっていったいなんなの?説明』をほんの少しだけ加えることです。

 

文化って背景がわからないと何説明しても理解はできないと。『4/8は花祭り』ということを知らない日本人もたくさん増えていると前に何かで読んだような気がします。そっちの方もどうかとは思うんだけど。

 

お釈迦さま(むしろ、ゴータマ・シッダールタ)のお誕生日をお祝いする灌仏会という仏教行事であることから説明しないと、桜の季節だからお花たくさんのフラワーフェスティバルに思われそう。白いゾウさんとか甘茶とか、脇からポロンと天上天下唯我独尊なんて、それこそどこまで説明が必要かどうかは悩むとして、花祭りという行事を知らないと説明が難しい。英語ができるできないのレベルじゃありません。

 

『フラワーフェスティバルです』だけより、『フラワーフェスティバルは仏教行事でブッダの誕生をお祝いするセレモニー、ブッダ像に甘いお茶をかけるのが習わしです』と、間をすっ飛ばしてもこの程度の説明を付けるだけで何となくはイメージつくでしょう。でも説明が長くなっちゃうのが困りもの、知識ゼロの人に伝わるキーワードをいくつ用意するかがセンスの問われるところかと思います。

 

そんなお稚児さんパレードは事前予約で150名くらい、今年逃してしまった方はまた来年の3月になったら商店街に詳細をお問い合わせください。

 

英語ができるから説明ができるのではなく、日本文化の知識としてなんとなくでも知っていないと、何語でも説明はできません。私も色んなことに大した知識がなくて悩んでいるので、国際人うんたらに語学教育だけじゃダメなんですよ!といつも鼻息荒く吠えてるのはこういう理由から。

区政報告なのか自分報告なのか

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自分も通ってた聖徳学園三田幼稚園の卒園式で『人間って、教育がやっぱり大事なんだなあ…!』と、きちんとお行儀良い子供達を前に感動の涙を堪え。どっちかと言うと城南中学校もとい六本木中学校の卒業式では『中学の時はもっとああしてこうしておけばよかった…!人生一度きりなんてあの時考えたこともなかった…!』と昔を思い出して混ざる後悔の涙を堪え。そして自分も通ってた東町小学校の卒業式ではもう東町というだけで緩む涙腺に耐えられず、来賓席でひたすら涙とハナを拭ってたわたしです。

 

おめでとう!という気持ちの他、感動する理由なんてほんとに人それぞれ、どうもこんにちは小倉りえこです。区議会議員というお役目を任されてます。

 

年に4回、議会がおわった後に区政レポートと称してこんなことやりました、あんなことやりましたとA4のサイズの報告書を作成しています。外注しないで自分でぽちぽち、結構楽しいです。何を報告しようかを考えるのも含めて楽しい。でも『要望しました!』と『提案を区に採用してもらいました!』は全然意味が異なるし、区がオフィシャルに既にお知らせしてることを改めて内容にするのもどうなのかなあと、頭を捻ってる毎日。

 

明日は2回目の区政報告会です。お忙しい中恐縮ですが、お時間ありましたら手ぶらでふらりとお立ち寄りください。

 

201603 information

初めての区政報告会

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まもなく1年、ひと通りの年間スケジュールが終わったのでこじんまりとした報告会を開催しました。自分の目でみた区議会、自分が見てきた区議会議員、そして自分が何か役に立ってこれただろうかのわかりやすい(はずの)プレゼン大会。私ね、フリーハンドでの自己アピールが壊滅的に下手なんですが、プレゼン資料を用いての物事の説明は結構得意です。

 

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パワーポイントさまさまですよ…!1スライド、1メッセージ。これ基本。

 

 

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そんなことはさておき、地域のみなさん、麻布十番商店街のたくさんのみなさんにもお忙しい中おいでいただきまして、小さいながらも手作りの報告会(超地味)の第1回目。司会も進行もわたくし、小倉りえこがお送りします。まずは後援会会長の麻布十番商店街の須永理事長にご挨拶いただきまして、『一期生の一年目でこれだけやれるとはついさっきまで思いもしなかった』とありがたーくお褒めいただきました。ありがとうございますありがとうございます。

 

 

 

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ご来賓の方々からもありがたいお言葉を頂戴しまして。東京一区選出の山田美樹衆議院議員。同世代で女性同士ということですし、とても好きなんですよねミキティ。また国際キャリアを活かして2期目で外務大臣政務官って本当に素晴らしい。ありがたいお言葉を頂戴しましてありがとうございますありがとうございます。

 

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そして麻布十番ではお馴染みのきたしろ勝彦東京都議会議員。『えー、小倉りえこの素行について、区議会自民党議員から聞き取り調査してきました』的な出だしで爆笑をかっさらい、奇行の暴露ではなくちゃんとお褒めいただきましてありがとうございますありがとうございます。

 

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報告会の内容は、1. 区議会について、2. 定例会について、3. 一年間の活動報告について。プレゼンスライド抜粋の資料をお渡しし、少しでも区議会や地方自治に興味を持ってもらおうと(気にも留めたことなかった私が言うのもなんですが)、区議会のお役目ってなんだろうかとか(これっぽっちも知らなかった私が言うのもなんですが)、区議会議員に求められる能力・技術ってなんだろうか(驕ることなかれ小倉りえこ)、区民の声を区政に反映させるってどうやるのか(小さいことからコツコツと)、そんなお話をしてみたり。

 

もちろん、自分の提案が区に採用されたことを抜粋して8項目くらい報告させていただきました。あれとかこれとかそれとか。医療系と商店街振興がわかりやすいものなのかなあと思ってるんですけど、でもまだ開始されて結果がでたわけじゃないですからね。まだまだなーんにも出来上がってない。これからこれから。

 

わかりやすかったと感想いただいたり、すごく嬉しく思います。ただ、『笑いを取れるようなトークの腕も磨け』とハードル高めの設定もされました。…そんな!

 

次回予告!

3/26(土)午後1時〜午後2時 @麻布十番会館2階(港区麻布十番2-3-10 セブンイレブンのあるビル)ではたして小倉りえこは真面目な報告だけではなく、フリートークで爆笑をかっさらえるのか!?お楽しみに!…でも多分無理!(注:報告内容は同じです)

節分の前に車道の応急手当

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節分が過ぎると暦の上ではもう春です、春。でもまだもう少し続くと思われる新年会もあり、気分はまだお正月です。だから新年会続きで未だに正月太りするのも仕方ないんですよおくさん。先日、今シーズンの自己ベストをマークしました。表彰台より体重計を目指します。

 

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そんな豆まき、2/3は節分の日。麻布十番商店街の節分パレードは結構な大きいイベントで、山車で商店街の中を巡行しながらところどころで豆まきして、グランドフィナーレで大量の豆とか飴とかサイコロキャラメルが宙を飛び交うんです。そんな行事の前に商店街の会合で『山車が道路に引っかかる』と話題にあがりました。

 

前々からどうにかならないものかと言われてはいたところなんですけど、今すぐどうにかなるものとならないものと、その中でもどうにかできるものだったらどうにかしてもらおうじゃないの、と言うわけで『ヘイ、ちょっと車道を見てもらえないかいミスター』と麻布支所のまちづくり担当課に連絡をしまして。一緒に色々みてもらったんです。

 

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麻布十番商店街、車道ってこんな感じの波打ったデザインなんですね。そこがちょっと地盤だとかなんだかの問題で、まるで轍のように盛り上がったり盛り下がったりしてる道があるんです。交通量の多いとこでもありますし、その中でもブロックとか削れちゃって段差のある箇所が結構ありまして。

 

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結構危なっかしいんですよね、こういうの。隙間が空いてるのって。車道といっても横断歩道のない箇所もありますし、自転車とか歩行者も『おっと』なんてよくありますし。どうにかならないもんですかねーと相談したところ、どうやら方法はふたつ。

 

1. 全部引っぺがしてからのお直し

2. だましだましの応急処置

 

1はすごく予算をとっての大規模お直し。『それは本庁のほうじゃないと』とも言われるし、『そんなの支所でもできるよ』とも言われるし、結局どこが責任持てるところなのかさっぱり。そういうのダメ。でも範囲がとても広いので、もうちょっと調べつつ、しつこいくらいに要請はしてみるつもりではいるんですけどね。昨年末に区長に提出した平成28年度の自民党議員団からの予算要望にも加えてもらってはいるんですけど。

 

今まで『麻布十番商店街の車道整備』みたいな表記で地域選出の前区議が書いていてくれたんですけれども、麻布十番商店街って大通りと雑色通りだけかよという声もありますので、『麻布十番商店街及び近隣の車道整備』と書き換えてみてるんですけど。予算をつけてもらうにはまだ足りないのかも。がんばります。今は別の道路に関する案件もでてますので、それがどうにかなってからなのかなあ。

 

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節分までにどうにか!ということでもありましたし、麻布支所と相談の上、『隙間を埋める砂のようなもの(雨降ると固まるやつ)』で取り急ぎの応急措置をとってもらいました。パティオ十番の坂の下からから4番出口に向かう道と、あとは郵便局の前の短い道。素早く対応していただきましてありがとうございました。『マシになった』とお言葉ありました。でもまだまだですのでちょいちょい様子を見に来てくださいねありがとうございます(←先にお礼を言っておきます)。

 

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そんなこんなで十番名物節分パレードは盛況に行われまして、平日の午後でしたけど国際色豊かにたくさんの方に楽しんでいただけたかと。商店街のみなさん、お疲れ様でした。

 

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グランドフィナーレの4,5箇所からの一斉豆まき大盤振る舞いも。来年もよろしくお願いします。2月3日、だいたい午後3時〜4時過ぎです。道路に落ちたお豆は腕が痛くなるほど竹ボウキではきまくりますが、ハトとスズメも動員します。

日本語を学ぶ?日本語で学ぶ?

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笄小学校。こうがい小学校。読むのも書くのも難しいですよね、笄。そんな笄小学校の日本語学級を見学してきました。港区にある唯一の日本語学級、45名の児童が通っています(2016年1月)。英語圏から非英語圏の出身まで、はたまた帰国子女まで。国際学級のある東町小学校と同じくらい、日本語学級のある笄小学校は大人気。

 

前にも少し書きました。国際学級と同じくらい、ひょっとしたらそれ以上に日本語学級って重要なんじゃないかと。見学してみてどうでしょう、やっぱりものすごい必要だと思いましたね。未来の日本のためにも。

 

日本語を学ぶ?日本語で学ぶ?

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日本語を学ぶ』と『日本語で学ぶ』という違い。これがどのくらい意味が違うというのをわかってくれる人がいるかが鍵かと。

 

1. 日本語を学ぶ

生き抜くためのサバイバルであって学校生活や社会生活に溶け込むための指導。要は、なんとなくのコミュニケーションで環境に順応してもらえるための日本語を覚えることと、教科書を読んだり授業についていけるようになること。多分。

 

2. 日本語で学ぶ

外国語で学年相当の学力についていくための指導。定義するの難しいけどニュアンスとしてこんな感じなのかなあ。多分。

 

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日本語学級、誰のため?

日本語学級が必要と思われる児童は多分3パターン。これ、日本人の子にも当てはまる場合あるかも。

 

1. 日本語に触れたことがない

2. 家庭で使われる言語とお勉強のための言語が異なる

3. 日本の学校も進学先の選択肢

 

1の場合は『はい』『いいえ』から始まり、ひらがなカタカナからサバイバルフレーズなんか必要ですよね、『先生、トイレ』とか必須…!

 

2の場合は例えば両親どちらかが日本人とかで、おうちで日本語会話できても読み書きが不得意とか、両親日本人でも海外で現地の学校行ってた帰国子女の場合でもあり得る。

 

3の場合は語学力とともに学力も付けないと折角のお勉強についていけないかもだし入試とかどうしよう、そんな感じ。

 

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メインの言語をまずひとつに定めることで、理解する力と考える力が初めて付くようです。3ヶ国語も4ヶ国語も堪能な人ってそうらしいんですよ。12才くらいまでに基礎があるとうんぬんかんぬん、みたいな。でも外国語に触れるのが早ければ早いほど〜みたいな話もあるし、こういう類は専門家でも喧々諤々だとは思いますし、家庭の事情もあるでしょうし、一概にコレ!とはいえないもんなんでしょうね。

 

ヘァン・ドォウァ事変

こういう話題の時に必ず思い出すことがあります。アメリカで育ってる日本人の小学校低学年の子がですね、車から降りた時にドアがちゃんと閉まってなかったのでそれをお母さんに教えようと『マミー、半door!』と。半ドアの『半』もわかりやすいアメリカ英語的発音で『へぁん』って感じで。

 

これを聞いて考えさせれらたんですね。ああ、お風呂屋さんでよくマミーって飲み物見かけたなぁと。いや、そんなことじゃなくて。ノルタルジーに浸る場合じゃなくて。

 

考えたのは『この子は半ドアという単語を何語だと理解してるんだろうか』と。『ヘァン・ドォウァ』ははたして日本語なのか、英語なのか。もし耳から音だけで学んでいるとして、これを英語で話をするお友達に伝えたところで伝わらないもどかしさを感じるのか、はたまた日本語で『半ドア』と書くことを知った時に受けるであろう衝撃とか、妄想は止まらないわけですね。

 

そんな語学教育面で頭の隅っこにずっと残る『ヘァン・ドォウァ事変』、私は専門家でもなんでもないですけど、見たり聞いたり経験したりする中て、小さすぎて何語か判断ができないうちのバイリンガル教育はいいのか悪いのかがサッパリわかりません。

 

コミュニケーションと学力

少し大きくなったとしても、留学中に会った日本人でも日常会話はまったく問題なくコミュニケーション取れても、学校の勉強はズタボロというのも見ています。設問が読めないから問題の意図が理解できなくテストの点が悪い、または勘違いして正解を出せない、そんなことより新しいことを学ぶための説明が理解できない。外国人とのコミュニケーションは100点満点でも試験は50点取れないとか。

 

大抵言います、『日本語だったら正解できるのに』か『日本語でもわかんないから英語でもわかんないよ』のどちらか。日常会話はできても授業についていけないパターン。

 

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ま、そんなことはさておいて。外国語を学ぶということと、外国語で学ぶということは違うんですよということをどうにか上手に説明できないかと試行錯誤してはの繰り返し。助けて詳しい人。

 

通級

笄小学校の日本語学級に話は戻りますけど、先述したように大人気。でも色々と学校側も家庭側でも壁にぶつかっていると話も聞きました。例えば、通いたいけど通えないパターン

 

小学校の日本語学級は笄小学校ただひとつ。『通級』といいまして、ここで学ぶ児童は笄小学校の児童とは限りません。

 

南山小だったり東町小だったり御田小だったり、はたまたもっと遠い地域であったり、メインの小学校に通いつつ、学校と相談で週に何回か何時間か笄の日本語学級に通ってくる。授業が終わったらメインの小学校に戻る。保護者による送迎が必須です。これが無理なら通えない。保護者の負担も大きければ、児童もあっちこっち行くし精神的にもストレスあるのかなあ。どうだろう。

 

日本語指導ができる人?

その他、日本語指導の教員の質と確保。日本の小学校教員免許を持ってることが必須でありますけど、外国人に日本語指導の経験がない先生が配置される可能性もあると。

 

もちろん今は色々配慮されていて、経験があって語学のできる先生が揃ってはいるようですけど、この体勢が未来永劫続くとは限らない。教育の場って区だけじゃなくて東京都の教育委員会も関係してくるし、区が例え独自に採用するとしてもなかなか探すの大変ですよ。

 

読み書きを教えたり、会話を練習するカンバセーションパートナーだったり、日本ではこの手の日本語学習に関しては政策ではなくてボランティア任せのところが大きい印象です。もし学校で一生懸命日本語を勉強してる外国人の姿をみたら、日本語も勉強の中身の手助けする子もいるだろうし、自分も外国語の勉強をもっと頑張ってみようかなと感じる子もいるだろうし、日本語学級が増えれば、港区の国際化ということも進むんではないかと思っています。

 

2通りの国際化

昨年9月の一般質問でも言いました、国際化って一方的に歩み寄るものでもないと。日本人が外国寄りになるのと同じくらい、向こうの人にも日本寄りになってもらえればバランス取れるんじゃないかと。国際学級があることで国際理解教育が育まれるのであれば、日本語学級があることでも国際理解教育が育まれるということです。先生も言ってた。

 

日本語学級って日本式の日本カラーに染めるための手段じゃなくて、国際化教育に手厚いな、国際化頑張ってるなって思われるプロセスのひとつかも。なんだろ、港区の目標としている『成熟した国際都市』になるための策をあの手この手で講じようとする姿勢に、別方向から後押しするみたいな。今大慌てで外国人を呼び込んでも困らないような表記とかの多言語化をするより、先に今大慌てで現状の体勢の修正もいいんじゃなかろうかと。

 

は、しまった。オチがない。

年度ってトリッキー

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来月の2月中旬から平成28年第1回定例会が開催されます。この回をもって、約1年の議会ルーティーンをぐるりと1周し終わるわけでして、まだ始まっても終わってもいないのに『ああ、1年ってこんなに早くてあっという間だっけ?』なんて感じております。

 

第1回定例会は約30日。平成28年度予算特別委員会がセット。昔よく理解できなかったのが『年度』。今は平成28年だけど会計上はまだ平成27年度。カレンダーと会計年度、これって国によって違うんです。日本は年度といえば4月から。会計だけじゃなくとも新学期やら何やら、基本4月スタート多いですよね。

 

これが例えばアメリカなら会計年度は10月からとか多かったような気がします。気がします、というのは企業によって違っていいみたいなので。日本では決められているようですけれど。

 

そんなわけで、以前に『あの人、帰国子女なんだけど4月が年度の始まりって知らなかったのよー!』なんて話も聞いたことありますが、それは年度始まりが4月のところにいたとは限らないので勘弁してあげてください。

 

そんな年度、平成28年度予算特別委員会に向けて、今から早めにこつこつ準備。地域のみなさんからのご意見を参考にしながらプロット誠意作成中。

 

それと並行に地元や各方面の方々からの要請に応えられるよう区役所と意見交換してみたり、いろんな構想がより良くなる可能性について意見交換してみたり、おかげさまで毎日楽しく元気に活動しております。地味に地道に。

保健所、行ってみたの巻

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先日保健所に行ってきました。視察というとカッコよすぎ、大人の社会科見学くらいのものです。港区って独自で色々検査できるいい機械揃ってるんですよ!なんだってー!のようなやり取りから計画した保健所見学。マウスは持てるけどラットは無理な生物学科卒、公衆衛生にはとても興味がありますし。折角の機会なので保健所を上から下まで、検査室までじっくり見学した議員は私が初めてだそうですよ。そのついでに採血。なんの採血かって、ほら、HIV検査。

 

みなと保健所では毎月第1と第3木曜日の午前中に無料でHIVと性感染症の検査やってます。WHOが定めた世界エイズデー12/1を中心に、ついこないだの15日まで東京都エイズ予防月間ということでしたし、『行こうぜ検査!』と啓蒙するならまず自分がやってからって話。それはまたあとで。

 

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みなと保健所。東京都が『ここすごいですよ!』と都内のモデル保健所として名が挙がるくらいの保健所だそうで。新しく立て直してからもうすぐ4年くらい。済生会中央病院と国際福祉大三田病院に挟まれた立地、地上8階で子ども家庭支援センター併設。休日歯科応急診療所まで。

 

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8階は屋上緑地と大会議室。両親教室や保健衛生に関わる講習会などに使われたり、参加者でもお子さん連れの場合は事前に申し込んでおけばキッズルームまであるわけです。さすがに保健所ですので、保健衛生に関係ない団体の会議室使用はNG。工事説明会とかはダメです。

 

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7階が各種検査室。使い捨て白衣(保健所のみなさんが立ち寄り検査したりする時に着るやつ)貸してもらいました。

 

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みなと保健所は食品化学や水質を重点的に検査しているようで、ほら食中毒であるとか添加物であるとか、港区内の加工場からサンプルをちょいちょいともらってきて検査。今の季節はクリスマスケーキ、春になるとかしわ餅とか。輸入品も着色剤とか添加物とか保存料など、パッケージ表記以外のものが入ってないかも検査。液体の調味料だったりワインだったり、検査するものはたくさん。

 

食品だけではなくアレルギーに関わるヒスタミンも調べるし(最近はブリ加工品でこヒスタミン中毒とか)、水質は16項目を検査するし、O-157やサルモネラが代表な細菌検査とか、プールやお風呂屋さんが欠かせないレジオネラ菌検査だってするし、これからの季節はノロウィルス、夏場になればここ最近のデングウィルスとかもあるし。港区の環境や健康に一番気を使ってるのが保健所ではないでしょうかね。去年デング熱が発生した際、港区が測定機器を一番最初に導入したそうです。

 

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食品添加物やヒスタミンの測定に用いられるのが高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、通称『液クロ』。水質のイオン測定はイオンクロマト、金属類混入の測定は原子吸光度計などなど。ふーむふむふむ。検査も5名で回しているっていうし、回りきってるのか心配。検査数はかなり多いですよ。

 

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区民のみなさんからのご意見や相談からも調査をするのが保健所です。例えば『プールがしょっぱいような気がする』と相談があった時には、検査をし、原因を突き止め、どこかの会合での誌上発表も行ったようで。基本的に研究発表はどんどん内外にアピールしたほうがいいと思うのが理系の脳ミソなんですが、なんせ場所が場所なもんで、『たくさんありすぎると問題ありすぎるってことでしょ』や『保健所からの発表にいいものなんかあるもんか』ということも言われる可能性もあるので困ったものです。

 

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ちょっと飛ばして3階は成人・乳幼児健診フロア。例えば3歳児健診。月に2度行われているようですが毎回100名前後、100名越してしまうとそれはもうてんやわんやだそうで。3歳児健診を行っているのはみなと保健所だけ、港区はまだこれからも子供の数が増えていくということで、3年後にはもっと多い数が来所することに。今でも既に対応とか場所がいっぱいいっぱいということで、ここはどうにかしなければならない課題かなあ。多目的室は床暖房設備だそうで。すごい。

 

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そしてまた戻って6階の健診フロア。ここで月に2回のHIVと性感染症の検査。HIV、梅毒、クラミジア、淋病の検査ができます。HIVだけじゃなくとも、今若い人で梅毒が増えているといいますしね。写真はNG。受付は1日20名(要事前予約)。私は一番最後に回してもらってたので、受付番号14番。完全匿名ですからね、予約を取る時からジョンでもミケでもポチでも17号とかでもいいわけです。女性も男性も若い人も私より上であろう人もいましたよ。別に恥ずかしいからと顔をマスクで隠してるわけではなく、みんな堂々と普通。普通にそこらへん歩いてるようなお姉さんだったりお兄さんだったり。

 

調査票を記入し、受付番号呼ばれたら看護師さんから色んなお話を。HIVとAIDSの違いだとか、感染のルートとか、もし陽性だった場合のフォローアップとか、症状進行を遅らせる薬の話とか、治療にかかる費用であるとか、費用を抑えられるかもしれない救済措置とか、色々と。結果はまた2週間後の第1第3木曜に直接聞きに行かなければならなく、検査をした際に申込書の控えをもらうので、それ無くさないで持っていくこと。匿名検査ですからね、その紙がなければ個人特定が難しい。

 

そんな大人の社会科見学ついでの啓蒙活動の一環。

 

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あ、2階は子ども家庭センター。港区らしく日英バイリンガル対応の職員が配置されています。子育てコーディネーター事業の子育て相談室はふらりと立ち寄って気軽に相談してください、とのことでした。お母さんでもお父さんでも、おじいちゃんでもおばあちゃんでも。

文化プログラムの続き 

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<前回までのあらすじ>

文化プログラムって結局するんだろう⇨そうだ聞けばいいんだ⇨今ブラジルで文化プログラム真っ最中のはず⇨そうだブラジル大使館に聞こう⇨問い合わせ⇨電話かかってきた

 

『日本のブラジル大使館はですね、ブラジルを日本にPRするための窓口であって、お求めになっているブラジル現地の情報等は日本の外務省が現地にある日本大使館で調査・情報収集を行っております。なので外務省にお問い合わせいただくのがいいのでは』

 

ハイ、それはもう良く存じ上げております、大使館の役割。

 

これまでの文化プログラムのリサーチ・勉強に関しては、区議会の特別委員会、東京都主催のシンポジウム、区主催の国際化強化推進フォーラム、全部日本語で日本人から聞いていっこもわからなかったわけです。概念は理解できるんだけど、具体的な姿が全然浮かばない。区は結局なにするの?とか。

 

港区はトライアスロン競技のホストもするし、国際交流を含めて国際化に力を入れていく区であるわけだし、私はどうしてもブラジルのお方から直接お話伺いたいんです!ブラジル大使館は港区にありますし、そんなご縁でどうにかならないかと思ってご連絡いたしまして!どうにかなりませんか!お取り次ぎいただけませんか!と交渉という名のお願いをしてみまして。

 

そしたら数日後に再びお電話あり。文化部・スポーツ協力部の書記官にアポイント取っていただけました。やだ……どうしよう、すごい嬉しい。ありがとうブラジル大使館。

 

『ただし、書記官は日本語話せませんので英語でお願いします』

 

やだ……どうしよう、全然問題ない。自称バイリンガル議員の本領発揮の場。活躍の機会を与えていただきまして、ありがとうございますブラジル大使館。

 

国も東京都も港区もロンドンを参考に、と言ってるところを何故私がブラジルにこだわるのかという理由はふたつ。ひとつは前述した『今やってるから』、もうひとつは『2014 FIFAワールドカップからの2016オリンピック』です。日本も似たような状況ですよ、『2019ラグビーワールドカップからの2020オリンピック』。スポーツ集客力世界3大大会のうちの2つが1〜2年で行われる国同士ですよ、参考にならないわけがない。

 

委員会とかで『港区は一体どうなってるんですか!』とか『港区の方向性がちっとも見えないじゃないですか!』なんてチクチクつつくだけの議員になるのは恥ずかしい。そういう人に限って『行政をチェックし、提案・実現しました!』なんて言いがちなこのヘンテコな世界。それはいかん、みっともない。自分でちゃんと勉強してから対案・代案・修正案を提案しないと……あれ、ひょっとしてこの訪問、港区のためだからこそ行政側にしても重要な案件なのではないかしら。然るべきところに聞いてみた。

 

『ブラジルの文化プログラムについて調べたりしてます?』

『いいえ、お手本はロンドンですし、リオに関しては情報がないので』

 

ユー、一応情報は取りにいかなきゃダメよ。どこかの先生も言ってたわよ、諦めたら試合終了だって。

 

『私、ブラジル大使館のアポイント取ったんですけど、折角の機会ですし、区にとっても重要なはずなのでご一緒しませんこと?』と区役所の然るべき部署にお誘いをかけました。結果、私含めて3人で伺うことに。ひゃっはー。

 

ブラジル大使館文化担当のブランカンチさん、個人的にすごく参考となる点がたくさんあり、非常に有意義でした。区にも都にも国にも文字を大にして言いたい、リオの取り組みも参考にされてはいかがですか。

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話を聞く上でわかったロンドンとリオの大きな違い。それは『ロンドンはトップダウン型』であり、『リオはボトムアップ型』であること。どういうことかといいますと、ロンドンの大規模展開はお上が決める(国とかIOCとか)。それに比べてリオはお上も決めるけれども、市民レベルで個人や法人も企画を持ち込む。あとお国柄もあるんでしょうか、リオは開催半年前(つまり今度の4月)からが文化プログラムの本番。今持ち込み企画を絶賛審査中。その数、それはもうすごいことらしいですよ。ワォ!って言ってたし。

 

文学、パフォーマンス、音楽、ビジュアルアーツ、その他いくつか、文化プログラムはカテゴリーが決められています。しかも『誰もがアクセスできるオープンスペースで無料でも行うこと』も条件となっており、一般の参加というものがとても重要視されていると。色んなルール等はそのうち文化プログラムマニュアルみたいなのが日本語でもできるんじゃないでしょうかね。というか、エンブレムやスタジアムデザインばかりじゃなくて、文化プログラムももう少し焦点当ててみませんかメディアの方。

 

あと、とても興味深かったのは『リオは2014年にFIFAワールドカップがあったので、4年間ぶっ通しでオリンピック文化プログラムを実施するのも難しかった』と。なんというか、FIFAとIOCの仲もあったようですよ、別組織だし。ここ、日本は仲良しでいてもらいたいですよね、ラグビーとIOC。

 

あと、オリンピックまで4年とかくらいの時期から色んなところでイベントを頑張るというよりは、地域の小学校やコミュニティで『オリンピック教育』から始めたそうです。オリンピックに関すること、スポーツに関すること、スポーツに親しむこと、スポーツを通じた健康への関心、外国人観光客への対応(おもてなしとボランティアは別物ですよ)、プロスポーツ選手との交流、などなど。

 

他にもいろいろお話したり、意見交換したり。すごくためになりました。一緒に来てくれた区の職員さんにも同じように感じてもらえると嬉しい。もちろん忘れないうちにと報告書を作成して然るべきところに配布済み。ぜひ参考にしてもらいたい。

 

すべてを踏まえて、港区で何ができるんだろうと考えています。リオのようなボトムアップ型でたくさんの区民の自主的参加を募るのもすごくいいと感じるし、文化のひとつとしてお料理に関する何かも楽しそうだし、毎年やっているような区のイベントを文化プログラムと位置付けて盛ればいいのかもしれないし。国や都やIOCとの兼ね合いもあるんでしょうけど、是非港区も複雑なルールの中で『何ができるか』からお願いします。盛り込みすぎるとよろしくないので、合言葉は『隙間産業』でよろしくどうぞ。

 

<予告> なんてこったジョー!毎月第1第3木曜、だと……!
小倉先生の次回作、『そうだ、保健所行こう』にご期待ください。

オリンピックの文化プログラム、一体なんなの

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自分でアポイント取ってブラジル大使館に行ってきました。目的は『国と東京と港区も力を入れてる、2020年東京オリンピックに向けた文化プログラムというやつがイマイチよくわからないので、今絶賛開催中であるはずのブラジルから知識を得よう』です。オリンピック・パラリンピック特別委員会に所属するわたくしでもありますし、港区の国際化に向けた大使館連携をどのように進めるかを常に思案するわたくし、行動せずに取り組んでますなんて、そんなみっとないこと言えませんし書けませんし。

 

文化プログラムってご存知ですか?オリンピックはスポーツだけではなく、文化の祭典でもあります。2016年のブラジル・リオ大会終了後の秋から2020年の東京大会まで、開催国各地で様々な文化・芸術展示等の開催がオリンピック憲章で義務付けられています。これが『文化プログラム』。Cultural Oluympiad(カルチュラル・オリンピアード)=文化オリンピックとしてなんと4年間実施するのがアテネ大会からくらいの展開になってるみたい。

 

東京大会は前々回のロンドン大会を参考にするそうです。基本的な理由は『史上最高だったから』。ロンドン大会の17万件のイベントを超える、20万件のイベントを企画しているそうな。史上最高を超える最高の東京大会にしたいと。国も東京も港区もやる気満々。開始の予定は来年2016年の10月と聞いてます。

 

ここで港区の文化プログラムの取り組みについて、先日の国際力強化推進フォーラムで発表された資料を共に振り返ってみましょう。

 

1. あらゆる地域で、すべての区民が多彩な文化芸術に触れられること。

2. 区民と芸術家が主役となり、地域の有形・無形の資源を活用し、地域に根ざし、国際性を意識とした多彩な文化芸術に取り組むこと。

3. 青少年、高齢者、障害者、外国人等にきめ細かく配慮して取り組むこと。

4. 区内の文化芸術及び国際交流関係の団体をはじめ、幅広く区民のご意見を反映して取り組むこと。

5. 区民の文化芸術への関心を高めるとともに、地域コミュニティの活性化など、地域が抱える課題への解決を目指して取り組むこと。

 

以上5点。HAHAHA、さっぱりわからん。いっこもわからん。

 

つまりですね、肝心の文化プログラムの中身については、何ひとつ決まってもいないし、方向性すら右往左往ということではないかと。ちなみにこれは港区だけじゃなく、東京都にしても国にしても同じ。なんの情報もでてこない。国民を都民を区民を巻きこんでの展開にしなければいけないというくらいなのに、『文化プログラム』という名称が浸透していないのもよろしくない。開始まであと10ヶ月ちょいしかないけど大丈夫なの?とか、取り組む取り組む、何に取り組んでんねん!とか、いち地方議員が心配になるくらいです。

 

ネットで情報探しても、議事録のような文献のようなものを探して読んでも、目指せロンドン追い越せロンドンばかりで具体的なものがひとつもでてこない。文化文化いっても、日本には伝統文化からポップカルチャーからサブカルチャーまで、こんなごった混ぜの愉快な文化を持ってる国なんてそうそう無い……いや、イギリスもシェークスピアからビートルズまで幅広いか。そう考えると参考にするのも間違いではないかも。

 

ロンドンロンドン言うけれど、よくよく考えてみました。カルチュラル・オリンピアードが4年間開催されるのがここ最近の常なのであれば、今まさしくやってる国あるじゃんと。それがブラジルさん。2016年の8月にオリンピック、今真っ盛りのはず。どういう試みをしているんだろうと気になりますよね。

 

これが調べても全然情報出てこないんだ。リオ大会の公式ページから検索かけてもほとんど出て来ない。ちょこっと見つかるくらい。だから調査もしようがないのかしら。というか調査しようとか考えているのかしら。そんな事でどういうことをやっているかという事が知りたく、そうだ直接大使館に問い合わせてみよう!となったわけです。

 

ブラジル大使館は港区にありますし。駐日ブラジル大使館に文化部・スポーツ協力部・広報文化部というセクションがあるではありませんか。先日の様々な大使館回りで『駐日大使館と言えども日本語が通じるとは限らない、でも英語は通じる』と学んでおります。日本語と英語で『こういうこういう意図で是非お話をお聞かせ願えないでしょうか』とメールしました。そしたらすぐにお電話が。

 

『日本のブラジル大使館はですね、ブラジルを日本にPRするための窓口であって、お求めになっているブラジル現地の情報等は日本の外務省が現地にある日本大使館で調査・情報収集を行っております。なので外務省にお問い合わせいただくのがいいのでは』

 

つづく。