就活という制度

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就職についてずっと疑問に思ってる事がある。それはもちろん日本の就職についてなわけであって、つまりは就職システムそのものであったりするわけで、要は就職活動一連がとっても不思議なわけ。私は真っ当な日本の就職活動システムを踏んでいない。そう、基本は何でもアウトロー。はみ出し者。

私の戦歴を文字に起こしてみると、あら不思議、とっても波瀾万丈。むしろ無謀。

日本の高校を途中で飛び出してアメリカに渡り(両親に感謝、ただ後のことは何も考えていない)、アメリカの高校の寮が厳しかったから大学はのんびりしたいと田舎の州立大学に進学し(両親に感謝、ただ後のことは何も考えていない)、卒業間際になって『日本とアメリカどっちにしよう?』と初めて悩み、アメリカで日本企業のUターン就職会に行ってみるも何だかよくわからなく撃沈し(就活お作法がわからない)、生物学部だしとりあえずバイオ企業たくさんあるところに先に行ってから仕事考えようと卒業してから西海岸に引っ越し(大学卒業すると1年間働いてもいいビザあり)、毎日の新聞の求人欄を見て片っ端から履歴書送り、その間現地の就職面接会みたいなところで色んな募集をみて『LCC(当時のアメリカはLCC全盛期)のフライトアテンダントって契約社員で時給10ドルもないの?』って驚愕したり、当時ある程度一世風靡したバイオ企業に面接お呼ばれするも落ち、小さい貿易関係に採用されて働き始めるも3ヶ月で辞め(就労ビザのスポンサーになってあげると言われたけど、そうするとその業界でしか働けなくなるって聞いたので)、ビザ切れるまで数ヶ月ふらふらして日本に帰ろうと思ったら東海岸の某小規模製薬会社で長期派遣で働くことになって(アシスタントからスタート、しかも派遣期限なし)、そのまま色々教えてもらいながら叩き上げられて5年間働いて(ちゃんと就労ビザ取りました)気がついたら30手前、『日本から来た英語が話せる外国人』より『英語ができる日本人』の方が価値高くないか?と初めて気が付いてアメリカ引き払って日本に完全帰国。

帰国したら帰国したで浦島太郎ぽく何が何だかわからなくなって、パラサイトシングルと家事手伝いを両立しすごくアクティブなインドア派になって10ヶ月、10年以上アメリカにいたため実家に自分の部屋は無くリビングの隅っこにお布団を引き朝は掃除機で小突かれて起こされる毎日、なんとなく『あー、自分の部屋欲しいなあー』と口を滑らせてしまったら『なら家じゃなくて外で働いて部屋借りろ!』と怒られ、中途採用で就職活動をしようにも自分が今までやってたお仕事が日本の企業にはなくて困り、これこれこんなことをやってたんですが御社で何かお仕事ありませんか?と企業のホームページから採用担当にいきなり職務履歴書添付したメールを送り、経歴が経歴なものだからそんな無作法でも面接にはお呼ばれされ続けまたアメリカで働かないかと言われるもお断りしたり、経歴が経歴なものだから日系人と思われて面接で『日本語書けますか?読めますか?話せますか?日本のビジネスマナーご存知ですか?』から聞かれまくってひたすら憤慨したり、世間一般でいう大企業とか外資とかでは絶対に働かぬ!と心に決め、ある企業の面接でこれまた在米年数の長い日本人医師から『君はねえ、ただでさえデカいし、もう見た目から雰囲気から言葉からジェスチャーから世間一般の日本人じゃなくてね、いるだけで普通の日本人面接官を威圧するんだよ、だから日本の面接では八百屋のおじさんと話すように喋った方がいいよ』とアドバイスを受け、採用不採用もうどうにでもよくなっちゃって『眼が覚めるようなアドバイスありがとうございます!』とそのあと1時間半くらい雑談して帰り、その後は小さなバイオベンチャーに拾ってもらってジャンジャンバリバリ働いて、キャリアアップのためその後も別の小さいバイオベンチャーでジャンジャンバリバリ働いて、そしたら大人の事情でそこそこなサイズのところにしぶしぶ貰われていくことになって、その後は地元貢献に目覚め選挙に打ってでて今の私があります。

そう、私の就職戦歴はなんの参考にもならない規格外。ある意味自由。そして今でも誰と話す時も相手は八百屋のおじさん想定。結構な割合で生意気と思われる最低最悪のファーストインプレッション。そんな日本の不思議。

一番不思議でたまらないのは『四月一斉入社システム』と『新卒・既卒』、…しまった、一番不思議なのが2つもある。1番目と2番目に不思議なものにしておいてください(順不同)。

あ、あとネットで何かにエントリーしないと先に進めないとかそういうシステムもすごく変。大学名とか学部で足切りとかホント?

『なんで卒業したらすぐに間髪入れずに働く必要があるのか』や『就職チャンスが年に一度しかないのはどういうことだ』は、これから働きたい側の文句。『いっぺんに来てくれた方が研修とか便利じゃん』や『いい人採用するなら色々比較できた方がいいじゃん』は雇う側の本心。

基本、日本は色々な意味で需要と供給のバランスが取れていない国だと思ってる。そして残念なことに、気がついている人がごく少数。

あ、あと職種によっては院卒しか取らないってのもおかしい。専門学校卒のほうがよっぽど即戦力になるんと違う?と感じることもある。や、でも院卒しかできないかもしれないこともあるので、それは一概には言えないかも。公務員試験とかは別枠になっちゃうしなあ。

何だか就職活動の時期の変更が云々というトピックもありました。そんで、国際派云々とかでは大学の入学もずらしたりとかそういうところもあったり。

すごい極論を言います。風が吹いたら桶屋が儲かる理論で、すごい極論を言いますよ。正しい正しくないは置いておいて。ブレインストーミング。むしろ連想ゲーム。

新卒の一斉入社を撤廃して中途採用みたいないつでも就職できる環境→新卒・既卒関係なく就職チャンスが広がる→大学入学も卒業も季節に囚われない→しっかりお勉強してもらう→日本人留学生のUターン就職も融通が利きそう→企業サイドも色々考えて社内外で良いシステムを作り出す→既存概念を取っ払ったいいアイディア→日本の底力を国内外に見せつける→営業利益に反映→給料上がる→なんかほんの少しでも余裕ができる→婚姻率と出生率が上がる→『里親ってオプションもいいと思うの』→動物・ヒト養子里親制度が充実する。

今回のブレインストーミングでは『一斉入社制度撤廃=養子・里親制度の充実』となりました。…あ、これだと新卒不要論が出てしまうからダメだ。もっと考えてみなくちゃ。

就活制度についてなんらかの変化がないとこれからの日本ってどうにもならんのでは?という件に関して、こう見えても大真面目です。

でもそれに関しての一番の障害って、日本独特の『先輩』『後輩』『同期』っていうやつだと思うの。いや、ほんとに。