違法と放置と必要不可欠と

どうやらこの世の中には2種類の『チュウシャ』があるらしいんです。『放置駐車』と『違法駐車』。個人的にはもう1種類あると思うんですよね、『必要不可欠駐車』ってのが。そういやお役所で使う用語の中で『駐車』ってのはクルマだけじゃなくて自転車もらしいですよ。駐輪場ってオフィシャルには自転車駐車場って言うんだって。

 

違法駐車はぼんやりわかる。放置駐車の定義がイマイチよくわからない。放置って長期間ってイメージあるよね。では確認していきましょう。警視庁のサイトから。

 

“放置車両とは、違法駐車と認められる場合における車両であって、運転者がその車両を離れて直ちに運転することができない状態にあるものです。車両の停止時間の長短、車両から離れた距離の遠近、エンジンを止めているか否か、ハザードランプをつけているか否かということは関係ありません。”

 

違法駐車自体の定義はグーグル先生に聞いてもズバリお答えしてくれない。無断駐車とか迷惑駐車とか色々ありますけど、おそらくざっくりと大きく色々あるんでしょうね。違法のカテゴリーの中に放置があることはわかりました。そして『放置』は運転席に運転者が一秒たりとも不在という意味合いでも取れるということがわかりました。

 

あんまり経緯とかそういうのわかってなかったんですが、2006年くらいの道路交通法改正で『駐車監視員』という新しい職業の方々が『この車は放置されてるのかしら?どうなのかしら?』と確認できるようなお仕事が始まっています。放置車両確認機関から選任された駐車監視員ということで、おまわりさんでもおまわりさんOBでもなく、警察署が民間の会社に業務委託をしていることをご存知である方はそれほど多くないような感じ

 

なんで駐車監視員の肝心な監視っぷりに感心して関心があるのかといいますと、ここ数年の間にものすごくお姿を拝見する機会が多く、みなとタバコルールの啓発とかのお仕事されてる方々と遠目から見ると違いがわからない(目が悪い)くらい緑ぽい2人組をよく拝見するので。調べてみたところ、港区のタバコルールの重点指導だか巡回指導だかを委託している事業者と、警察の駐車監視員業務を委託している事業者(地元のエリアを管轄してるとこだけね)が同じということが判明しました。なるほど、だから似てるのかなんて思ったけどユニフォームの色的な話だから。

 

そんなことどうでもいいんですけど、どういう方達がやってるんだろうかと気になってしまいました。特に駐車監視員の方。請け負っている企業のサイトをみたら、視界に飛び込んできた『駐車監視員(アルバイト・パート)』の文字。バイト的なやつなのかよ!なんてちょっとビックリしてみたり。

 

車の問題はセンシティブ。安全面もあるし、法律面もあるし、住民の思いもあるし、お店屋さんの思いもある。わかりますわかります。でも気になっちゃいますよね、ここまで知っちゃったら。求人のところをさらに詳しくみてみると、求人応募するにも駐車監視員はどうやら資格が必要と。どれ、どういう流れでアレがそうなるのかしらとリサーチしたところ、警視庁さんのサイトででてきました。

 

この駐車監視員資格者講習は、駐車監視員資格者証を取得するため、道路交通に関する法令の知識その他放置車両の確認等の適正な実施に必要な技能及び知識について2日間の日程で、計14時間の講義を行い、その後、概ね1週間後に1時間の修了考査を実施します。

 

14時間お勉強してテスト的なやつ受かったら資格もらえるそうですよ。元が警視庁じゃなければユー◯ャンでもできそうな勢い。あ、講習料は2まんえんだそうです。なるほどなるほど。

 

ま、そんなことは置いといて。

 

随分と前から色んな方々から『一生懸命活動されてるわよねえ』とか『まばたきする間も無く監視しててお仕事熱心だわねえ』とか、『業者の配達の瞬間を待ち構えてるのはあまりにも気の毒よ』とか『高級外車とか大使館プレートのところにはいつ近寄るのか期待してるの』とか『人ひとり車の中さえいれば何時間でも停まらしてくれるらしいわよ』とか、そんなことをよく聞きます。何年も前から。『車でお買い物しにくくなったからもうここ来ないっていうお客さんもいるのよ…』というお話も同じくらいだけ聞きます、何年も前から。

 

そんな街中から出ていたこの取り締まり問題、1年近くかかりましたが色々と意見をきいたり色んなとこに説明や理解をしていただき、地域でとりまとめて要望書を麻布警察に提出してきました。

 

要点は2つ。ざっくりまとめると『取り締まり最重点区域が重いし、商店街ってこと考えてくれると嬉しい』と『環状3号線が渋滞してるから商店街を抜け道とする車も多くて困ってるの』という感じ。この2点、これからの地域のことに色々と繋がっていくことなので。

 

車の問題はセンシティブ。安全面もあるし、法律面もあるし、住民の思いもあるし、お店屋さんの思いもある。わかりますわかります。これから地域を含めていい話し合いができるといいなと思います。ほら、ピーポ君ファミリー一同もニコヤカな笑顔見せてるしね。

 

アイ・スィー・ティー…ICT?な話

IT。スティーブン・キングの映画にもなったピエロの怖い怖いホラーな小説じゃないですよ。インフォメーション テクノロジー、つまり『情報技術』というやつですね。ICTともよく耳にする機会が増えたんじゃないかしら。ICTとはインフォーメーション&コミュニケーションテクノロジーの略でありまして、ITの情報技術に『通信』とか『伝達』とか相手がいることが加わったような前提もの。多分。いい方もICTという方が主流になっているような感じがありますが、ITをアイ・ティーではなく『イット』と間違えて連呼する人もいなくなったのがいいことなのかなあと。

 

と、いつものように本題とはまったく関係ない話でスタートしましたが、本日のお題は『デジモノ活用』です。議会でタブレットを活用している逗子市の市議会を訪ね、いろいろお話を伺ってきました。

 

 

4年ほど前から逗子市議会ではタブレットを導入しているということで、全国から視察希望が殺到するという大人気議会だそう。そもそもなぜ港区議会が訪ねていったかというと、昨年4月にタブレット活用の勉強会というのが開かれました。勉強会は初めてだったらしいですけど、その前からちょこちょこと『紙削減だ!』『ペーパーレスだ!』『ICTだ!』的なことがあったようでして。そんでその後もちょこちょこと話題には出ていましたが、先日の議会運営委員会で『活用しているところに見学に行こうね』ということになったわけです。

 

ようこそ!港区議会御一行様!ではないでしょうけど、運営委員を中心で13人くらいでお邪魔いたしました。ご対応くださった議会事務局の方々、逗子市議会のみなさま、貴重なお時間をどうもありがとうございます。あっもちろんいろいろ調整してくれている港区議会事務局のみなさんもどうもありがとう。ここが一番お仕事大変な部門じゃないでしょうか。今後ともお見捨てなきようどうぞよろしく。

 

まずは導入の経緯を含め、逗子市議会がどのように取り組んできたのかを伺いました。事前に色々とリサーチしていったんですが、改めてお話を聞くと『そりゃ進むよね』と感じざるを得ない理由がひとつ。紙とかコスト削減とかそういうレベルじゃないですよ。↑の画像にも写っていると思いますが、紙の資料をいただきました。経費削減のためカラーコピーが禁止なのですべての資料がモノクロの白黒印刷であるということ

 

 

議会の資料が全部そうだったんですって。これ、なかなか厳しいですよ。ほら、地図とか写真とか、オリジナルは色がついてても白黒になると何がなんだかさっぱり区別がつかなくなるし。そういうことから、まずはPCなどのデジモノを議会に持ち込むことからの検討が始まったというお話でした。そりゃデータさえもらえばカラーで見れるもんね。で、そこから色々と利便性とかのアレでタブレットに移行していったと。ふむ。

 

 

あ、もちろん紙の削減という目的もあったということですが、個人的にはモノクロコピーの方で十分な理由だと思う。あ、今タブレットを活用していても紙で必要な書類はあるからゼロになることはないようです。二つの情報を見比べなきゃいけないものありますからね、予算書とか。それはわかる。よく『議会のICT化は無駄なコスト削減だ!』ということが全面に押し出されたりしますけど、『導入にかかるイニシャルコストと維持のランニングコストを足しても、シンプルに紙とインクを使い続けていたよりコスト削減できましたよ!』というコスト回収的な結果がでるまでどのくらい時間がかかったのかを聞くの忘れてしまいました。大失敗。

 

市議会議員から直接色々と伺うこともできました。コストコストというだけではなく、労力というモノと作業時間というモノの観点では、デジタル化って随分と楽に便利にはなると思います。ほら、資料を準備してくれるお役所の方々のしんどいお仕事なわけじゃないですか。コピー機やプリンターに頑張ってもらいつつ、ホチキス留めだとか部数がどうだとか、資料に誤りがあったら差し替えだなんだの、気の遠くなるような作業なわけです。そういうところが減ることはとてもいいこと。

 

 

逗子市議会で活用されてるタブレットは貸与、議員ひとりひとりに貸し出されてると。そこにクラウドサービスを用いたデータフォルダーがあって、必要な書類はすべてそこに入り、アップロードされたらお知らせ配信がくるんだそうです。ちなみにそれ以外のアプリ、制限をかけてるわけでもなく、お好きに個人で使ってよいそうです。メールアプリも写真アプリも、他のでも。議員の裁量というか、モラルとか、良識を尊重していると。アクセスログは取っていないとのことでした。

 

 

タブレット採用している他の自治体、本会議や委員会の間にタブレットで遊んでいた的なニュースにもなったところがあるようですが、まぁアレですよね、モラルですよね、イロイロと。港区議会だったらどうかなあと想像してみると…恐ろしいからやめた。

 

 

逗子市議会は議員発案で『タブレット入れようぜ!』を全面に推し進め、導入費用を捻出するのに議長専用車の廃止とか議会費の中からの削減に尽力されたと。すごいですねー。ゴイスー。その半年後に行政でも管理職がタブレット活用し始めたと。へえー。

 

 

セキュリティとか色々ありますけど、議員が情報を受け取った時点で『公開情報』という認識があるかどうかで活用は変わってきますよね。情報の取り扱いという常識が各自治体で違うわけですから、もちろん個人でも。港区だと例えば『区からの公式プレスリリース的な何か』を事前に教えてもらえる議員とそうでもない議員がいるわけですし(役職とかですかね)、委員会が開かれるまで取り扱いにはご注意ください的な情報がありますし(委員会用の資料とかですね)、全議員に平等に同じ情報が同じタイミングにというわけではないように感じます。良いか悪いかは別として。

 

とにかく色々と参考になりました。でも改めて感じたのは、港区の場合は議会より先にデジタル化を考えるべきは行政側であって、議会はそのシステムに合わせるのがいいのかなっていう感じもします。でもそういうシステムになんとなく疎い感じのある行政側を議会からせっついていくのも手なんだろうなとも思います。なんにせよ、お役所の中の人々に視察に行ってもらいたい案件だと思いました。議員の活動のしやすさというより、港区が理想とする行政としての働き方や情報管理が今後の情報技術社会で生き残れるようにすることの方が大切だと思います。まる。

オリパラ対策特別委員会報告

さて、本日はオリパラ対策特別委員会がありました。いつものように簡単な報告と、委員のみなさんからのQなどを添えて。

 

1. 企業連携による東京2020大会カウントダウン装置の設置について

2月にですね、地元の方々から新橋SL広場になんか『オリンピックまであと何日!』的なやつが欲しいんだよねっていう要望がありまして。そりゃもうものすごい勢いで検討したりしまして、区内企業3社と連携を予定してることをお知らせいたします!東京2020大会の公式スポンサーの電気メーカーですよ!

 

Q: 3社ですけどSL広場以外に展開するの?イメージ図に企業名とかロゴとか載せてもいいようなものなのかしら?この連携企業ってやっぱりオリンピック公式スポンサーって大きいのかしら?役割分担の中で撤去について記載されてないけど?など。

 

 

2. 港区立幼稚園、小・中学校におけるオリンピック・パラリンピック教育の推進について

オリパラ教育というのを推進していくわけですが、港区では『ボランティアマインド』、『障害者理解』、『スポーツ志向』、『日本人としての自覚と誇り』、そして『豊かな国際感覚』という5つのジャンルを重点的にやってますです。これからも頑張っていきますです。

 

Q: 年間35時間以上の取り組みってどんな感じなの?障害者理解の取り組みってどんなことやってるの?今まで普通に教育の一環として実施されてることがここぞとばかりに『オリパラ教育』ってフィーチャーされるのには違和感があるよ、講師の先生が活動しやすいとか、プロの活動支援にもなるようなwin-winの関係じゃないとダメだと思うんだけど、運動会にオリパラ教育含められないの?など。

 

 

3. 障害者スポーツ活動の推進に向けた取り組みについて

東京都とフジテレビと協働で障害者スポーツの応援イベントやります。5/24(水)15:30〜17:00@港区スポーツセンター5F サブアリーナで。どなたでもウェルカムです。

 

以上。

日々これこれ諸々

世間一般で言うところのゴールデンウィーク、夏の始まりのようなお天気の中みなさんいかがお過ごしでしたでしょうか。サングラスと日傘率がぐぐっと上がりましたね。熱中症が〜という季節も近づきつつあるわけで、季節の変わり目の体調管理に注意していきまっしょい。それにしても『季節の変わり目』って日本らしいいい言葉。使い勝手&使いやすさ、にじゅうまる。

 

ここ最近ですね、ご近所のインターナショナルスクールの子供達と地元まち歩きをしてました。目的は『学校で日本語を勉強している子供達(国籍問わず)の授業の一環として、まちに繰り出して日本語でお店屋さんでインタビューをして記事を書こう』です。ま、本来の目的は『日本に暮らす外国人の子達(国籍問わず)の視点で商店街のお店紹介冊子を多言語で作ろう』なんですけど、日本語を勉強している子供達に日本語会話実践の場を提供することができるわけですから、色々な面で色々とぴったりマッチしたわけですね。あ、これ完全に個人の趣味企画です。

 

商店街出身の身としましては商店街ってとても大切なものなんです。暮らす上で、例えば半径100mとか200mとかの範囲内ですべてが事足りるならこんな便利なことってないじゃないですか。『スーパーとホームセンターが1件ずつあれば事足りるよ』と感じる方もひょっとするといらっしゃるのかもしれませんが、まぁまぁそれはそれで多分『床暖房があればコタツ要らないよね』というくらいの意味合いでもいいのかもしれません。コタツと共に育ってきたらコタツは無くてはならないものだろうし、コタツと共に育ってなくとも大きくなってコタツに憧れるとか、大きくなってコタツの良さを実感するとか、そんなニュアンスでもいいです。

 

商店街とコタツ、共通するキーワードはおそらくノスタルジー。都内の色々な商店街がメディアとかで取り上げられたりしますけど、大抵の場合『老舗』『昭和』『庶民的』『レトロ感』な表現が羅列するような感じですよね。もちろん『おニューなおシャンティーなお店』『インスタ受けするラインナップ』もアリでいいとは思いますけど、商店街がフィーチャーされる時の表現は前者の方。ほら、十条とか谷根千とか武蔵小山とか、もちろん麻布十番然り。

 

昨年末から色々と構想をして、色んな都合とか事情とか諸々ありますけどようやくお店屋さんインタビュー実施までこぎつけて、まだまだこれからやることはたくさんあるので紹介冊子までの出来上がりはまだ先ですけれど。住んでる子供達が喜ぶようなお店の紹介ってなかなかないですもんね。ガイドブックとかはお土産屋さん的なところか飲食店になっちゃうし、だから敢えて生活物販のお店をチョイスしたり。まずはお試し版を作成して、評判がよければ(お店側としても学校の教育としても)継続したいとは思ってます。

 

というか、まだ何も出来てないし。いかにも『すでに完成してます!』みたいな感じですけど、なんもまだ出来てないんで。すいません。まだまち歩きの引率のおばちゃんしただけです。出来上がりをお楽しみに。

 

インターの子達がとても喜んでいたのが印象的でした。近所に住んでいる子達も多いので『ここのお店来たことある!』という子もいれば、『ここのお店来てみたかったの!』という子もいれば、一生懸命勉強した日本語が通じる(言われたことも理解できる)ことの喜びも大きかったと思います。また、日本語の先生がおっしゃってた『子供達、多少わからなくて困ることがある方が教育としていいのよ』ということも印象深い。それわかる。ちょっとマゴマゴする方が『もっと勉強しよう』を含めてモチベーションに繋がりますもんね。

 

 

あ、全然話は変わりますけど、ちょっと前に港区政新聞で小ネタデビューを飾ったことはお伝えしたかと思います。↓これ。ちょっと褒められちゃって荒んだ心がほんの少しだけ浄化されたのは記憶に新しいこと。

 

あ、その下の『区役所男子トイレにおける、大変、許しがたい行為』は聞き込み調査の結果『破壊系』らしいということがわかりました。ぬぬ、大変許しがたい。カタチあるものはいつか壊れるものだけど、そういうのはダメ絶対。

 

そんなことはさておいて、2号続けて小ネタデビューを飾ったようです。小倉りえこ、2打席連続ポテンヒット。いや、エラーによる出塁かしら。どのみち他力本願。

 

今回も編集後記的な取材日誌のところで小ネタ。今回もどうもありがとうございます編集長。しかも前回より褒めていただいている内容じゃないですか。

 

前号で小倉区議についてふれたが、「私も同感です。議会の質問も上手でよく勉強されていると思います」などの感想が寄せられた。

 

ありがとう感想寄せてくれた人。なんか区役所の中の人のような感じがしないでもないけど、どうもありがとう。議員なんてプライベートの切り売りと誹謗中傷と好き嫌いだけの世界だなあと荒んでた心をまた少し浄化してもらえました。これでどんぶりご飯おかわりいけそう。港区政新聞に感想が寄せられるんですね、へえーすごいなあー。あ、こちらへは画面の向こうから念じるだけでちゃんと届きますので大丈夫です。

 

今回とても嬉しかったのが、この『など』のところ。『など』ってことはひとつ以上ってことじゃないですか。少なくともふたつ、それが『など』。区議会議員の質問とか質問の意図とかそういうのに興味ある人とか、議会とかに興味ある人とか、まして議員に興味ある人とかいるのかいないのかそういうの都市伝説なんじゃないかと感じていた矢先ですので。選挙前とか選挙期間とかそういうところだけじゃなく、普通の時を見てくれている人がいることが嬉しい限りです。

 

などと小倉りえこは意味不明な供述を繰り返しており、次回以降の小ネタのためにも今までと変わらず通常運転で全力を挙げていくとのことです。

港区さん、色々発表しましたね。

昨日、区長が記者発表を行いましたね。区が取り組んでいる&取り組むことを盛りだくさんに、6項目の発表。1. 港区待機児童解消緊急対策、2. 学童クラブの総定員拡大、3. がん治療に伴うウィッグや胸部補正具の購入経費の助成、4. 家具転倒防止対策、5. 東京2020応援プログラム推進助成、6. 新3Rキャラクター、以上の6件。この中から2つほどグッと掘り下げてみます、1と3について。グッとではないかも。ちょろりん程度。

 

港区待機児童解消緊急対策

待機児童と保育園・保育室・などなどの関係はとても複雑で、色々な理由から需要と供給のバランスが取れていないことに区民のみなさんもお役所のみなさんも頭を抱えていたのは誰もがわかっていることと思います。港区は一時期グググっと人口が減ってしまいまして、そこから20年でびっくりするような追い上げを見せているわけでして。20年前と比べると人口が10万人増えてるんですよ。10万人ってあれですよ、東京ドーム2杯弱ですよ。5万5000人収容の東京ドームをおかわりして、一口残すくらいのキャパシティ。

 

そういえば東京ドームができたころは確か『ビッグエッグ』って言ってましたよね昔。どうしたビッグエッグ。定着しなかったんだろうなあ。今日たまたま『そういえばむかーし昔、国鉄が民営化された時にみんなでE電って呼ぼうぜ!とかありましたよね?』なんて話でちょびっと盛り上がったからつい。どっちも忘れ去られた呼び名。

 

報道発表でいつも用いられる図なわけですけど、棒グラフは区内で預かることのできる子供の数(種類は色々あれど)。じゃんじゃんバリバリ増えてますね。折れ線グラフは待機児童の数。こっちは上がったり下がったりとジェットコースターのようですね。2年前の夏、同じような図を使ってエッセイというか委員会報告のようなものを書いてます。その時に2年後の予測って立っていたのかなあ。今のような状況になることを。

 

単純計算でこの10年で保育定員は3倍に増えました。3倍。2年前の人口が約24万人、今は25万人を超えたわけで。人口が増えれば増えるほどそりゃそうですよね。今も増えているし、人口30万人の推計だってあるわけですし。

 

入園申し込みと待機児童の関係、昨年との数字の比較はこんな感じだそうです。3歳を除いて全部増加傾向。うーん、この3歳ってなんだろう、幼稚園の方に進むということなのかしら。それとも『港区は他に比べて保育園がまだ入りやすいよ!(倍率的な簡単な数字の比較?)』と0〜2歳だけ港区で後は引っ越すとかいう事例もひょっとしたらあるんだろうか。常にネガティブ目線でほんとごめんなさい。

 

地区ごとの数字はこのような感じだそうです。芝浦港南⇨高輪⇨麻布⇨芝⇨赤坂の順に待機児童が多いと。住宅の人口の増加に比例しているような感じなんでしょうね、単純に。とにかく今の速報値で171名。

 

で、港区さんは報道発表でこのような策を取ると発表いたしました。1年で保育定員を1000名分増やすと。人口も増えると見込んでいるわけですから、当然保育の需要もまだまだ右肩上がりだよというわかりやすい予測ですね。

 

その中で私が注目したいのはここ。え?国有地とか都有地とかは全然期待はしませんよ。だって今まで見てくださいよ、買わなかったところを急に買うわけでもないでしょうし、使えそうな場所じゃないから買ってないとか色々あるわけじゃないですか。買えるものならチャンスは逃さない!と区は前から言ってるわけですから、『買えそうなモノ』じゃないんでしょう。例えば土地の形が適切でないとか狭すぎるとか。

 

注目したいのはこっちの方。『民間の協力を得て取り組むメニュー』『民有地・民間ビルの活用』。こっちです。今月初めのほうに港区は『土地、建物を募集します』と個人・民間に協力要請といカタチをとりました。や、これってすごく、すっごい素晴らしいことだと思うんですよ。私は区長の判断はアッパレだと思います。だってだって今まではもちろん予算とか色々な諸々の事情があるわけですけど、半分くらいのお値段で買わせてくれる国や都の土地を最優先で場所探ししてたわけですよね。民間の土地は積極的に買いに行けない(行かない)とかの理由があまりわからなかったわけですけど、結果、そういう方法だけじゃ上手くいかなかったということじゃないですか。そこを反省してのポジティブな方向転換だとみてますよ。

 

保育の場を増やしてくださいというような事はたくさんの議員が昔から多分言ってきたと思うんですよ。でもどうやって増やせばいいかという手法の提案が抜けてるばかりな印象があります。民間の土地を競ってでも買えとか借りろとか、家賃払ってでもフロア借りろとか、そのくらいのことを言いきった人って数少ないんじゃないんでしょうか。え?私?もちろん言ったことありますよ、というかなんで『家賃払うから場所貸して⭐︎』のお願いができなかったのかが不思議でたまらないわけですから。だって港区は土地がないんだもん。

 

でも良かったですね。ほら、私はシッカリと覚えてますよ。『もしxxでxxをするという前提で、xxをxxしたいとどこどこからお話があった場合、何ができそうです?』的なことをコッソリ聞いた時、『xxしたいと言われても前例がないので断ります』と言われたことを。良かったですね、これから経験値が増えてあっという間にレベルアップですよ。というか、その後色々検討してくれての判断なんでしょうね。ありがとうございます、と都合のいい解釈をしてみます。がんばってください。期待してます。

 

 

がん治療に伴うウィッグや胸部補正具の購入経費の助成

これ、先月に簡単に報告いたしました。6月1から申請開始という話だったんですが、5/11申請開始に前倒しです。前倒し素晴らしい。

総務常任委員会報告

さて、本日は総務常任委員会がありました。いつものように簡単な報告と、委員のみなさんからのQなどを添える前に、今月から約1年ぶりにリニューアルオープンした港区役所本庁11階の食堂の本日スペシャルランチ(750円)の写真を添えて。なんだっけかな、きのこピラフにポークソテー的なやつオンしたもの。

 

 

1. 長期継続契約対象契約の追加について

H18年から港区では複数年契約が適切と思われる事項については長期継続契約制度を採用してます。業務委託契約でもH25年から建物清掃とか、H26年から役所の設備運転管理とか、H28年からその他いろいろ増やしたり。で、今年度から土木施設とか照明機器とかそういうのも長期継続契約の対象として追加しますね。

 

Q: 昨年から増やした中に『子ども・高齢者・障害者関連業務』ってあるけど例えばどういうの?(A: 子どもは放課GOクラブの業務委託とか。高齢者と障害者はまだないです)、LEDは耐用年数長いけど5年間の契約が終わったらどうするの?(A:  5年後からは区に無償提供されるような契約になってるよ)、買い切りじゃなくてリースにする理由ってなんなの?、区内中小業者に取り付けとかの作業を発注する目的がリースの目的でもあるという認識でいいんですよね?、区内業者の育成とか事業を守っていくような視点も今後も忘れないでよろしくね、など。

 

2. 東京都議会議員選挙について

6/23告示の7/2投・開票日で都議会議員選挙ありますんでよろしく!

 

Q: 特になし。

 

 

3. 港区政策創造研究所による社会調査『港区における新規開業実態調査』の実施について

昨年は商店街、その前は区民消費について調査したんですが、今年は開業5年程度のビジネスを対象に調査かけます。なぜ港区なのか、必要な行政サービスとか、そういう調査を行って、新規開業の拠点としての港区の現状と課題を明らかにして政策に結びつけていきますのでよろしく!

 

Q: 去年の商店街調査で『そんな政策に繋げるための調査とは思わなかったよ!』と出さなかった・出し忘れたとこの声も少なくなかったからか、実態に即してるようなそうでもないような結果だったんだよね。なので是非次は今までの反省を活かして、封筒のオモテにでも『結果が政策に直結します』くらいのことは書いて回収率あげれるように頑張ってください。

 

4. 社会保障・税番号制度における情報連携及びマイナポータル子育て電子申請等の状況について

マイナンバーとかそういうアレから、今年7月から国とか各地域公共団体との情報連携が始まる予定だったんですが、10月以降に延期になりましたのでご報告。機能改善のためと思っていただいて結構。

Q: 特になし。

 

 

お役所からの報告に対する我々の意見ってどこまでがどうアレなんでしょうね。以上。

『シンギ』について考える

シンギ。審議?真偽?信義?同じ読みでもいっぱいあって日本語は難しいですねえ。

 

『審議』。グーグル先生に聞いたらグー先生のオンライン辞書がオススメだよと言われたので、デジタル大辞泉採用しているグー先生のお答え曰く、『ある物事について詳しく調査・検討し、そのもののよしあしを決める事』だそうです。

 

私たち、区議会議員のお役目を担ってる中でこの『審議』という表現をよく使いますし、お役所の中の人もよく使います。普通に。改めて『審議』の意味を考えてみると、『あれ?うちらのやってることって審議?あれって審議なの?審議じゃなくね?』とアタマの上にハテナが浮かぶことが未だに時々。

 

2年間お役目を担ってきて、何を審議と言って何を審議とは言わないんだろうかという線引きがわからんのです。『十分審議をしました』は何に対して適切に使われる表現なんだろうかと。そしてどの場面において適切に使われる表現なんだろうかと。知ってます、悪い癖は考えすぎることです。

 

議決的なところ、つまり区長を筆頭とする区役所職員連合が提出する条例だの予算案だの、いわゆる議案というものに対しては『さんせーい!』『はんたーい!』と立ったり座ったりします。これはいわゆる『審議』でいいわけです。良し悪しを決めるわけですからね。でも、中身をよくよくみてみると『条例だの何だの、関連した委員会に投げて、そこで10名前後の議員に話し合ってもらった結果を全体の判断として採用しますか?』という問いかけに『さんせーい!』『はんたーい!』なわけです。区民の代表の中の議員、その中で組まれたグループの中から更に代表的な議員(委員会メンバー)による賛成反対が元の素。

 

港区は『会派制度』的なものを採用しています。個人でというよりは、会派(グループですね)で意見は統一せよ!な感じですので、『アンタなんで賛成(または反対)してんのよ!そういう考え持ってる人じゃないでしょ!』なんてこともゼロではないでしょうね。でもそれはグループ内でなんらかのちゃんとした話し合いがあるんだかないんだか、エラい大御所の一声で話し合い関係なく決まっちゃうんだかそうでもないんだか、それともジャンケンかアミダで決めるんだか、なんらかの方法で統一されるわけですよ。ま、大抵似通った考えを持つ人々がカタマリを作るので、揉めることってそんなにないとは思ったりするんですが、こういうのも内々の『審議』ってやつが存在するっていうことで、そういうことでいいのかしら。協議なのかしら、それとも議論なのかしら。それが良いか悪いかは別の『審議』が必要なのかもしれないんですけどね。万物に良し悪しが必要なのであれば。

 

ま、そんなことは置いといて。

 

それ以外で不思議に思う審議っていうのが委員会とかの小規模の別会議体の方。委員会の中で取り扱われる請願は『審議』。これはわかる。賛成か反対か、採択か不採択かを意見を述べて選択するからね。会派として何らかのやり方でまとめた判断。これはわかる。

 

疑問に感じるのはその他の『報告事項』というトピックの時なんですよね。委員会はお役所からの色んな報告があります。『何々をいついつから始めますんで』的なご報告、『何々をこれこれああしてやろうと計画してます』的なご報告など、あくまでもご報告な事項にたいして我々議員はああだこうだ、やれそうだそうじゃない、そんな発言(質問)をしたりするわけです。なんでここがわからないかというと、『質問して審議しなさい』と言われたことがあるからです。

 

委員会でのやり取りっていうのはほとんどこう。

 

議員A ⇄ 役所の課長さんA
議員B ⇄ 役所の課長さんA

 

そんな感じで議員がピンでひとつの何かに対して担当の課長さんに質問したりするわけです。議員同士でということは無く。党とか会派で『これは質問しておかなきゃ!』とか『ここは指摘しておかないと!』みたいに事前に言うこと決めてるところもひょっとしたらあるのかもしれないけど、ほとんどの人は個人個人の考えで発言しているような感じ。

 

質問→答え、質問→答え。(なんとなく〆の言葉:わかりました、がんばってください、期待してます、よろしくお願いします、もしくは多少の嫌味)。時々頭がぐるぐるしてしまってくだらない発言になってしまったような感じで後悔すること結構あります。だって人間だもの。他の人の質問とか聞いてても、『それ質問とかするまでのこと?』とか感じる時もあります。あっ自分の発言もそう思われてる時もあるわけか。disってごめんなさい。反省。

 

ま、そんなことを考えていると委員会で発言することに意味があるのかしらと時々感じちゃいます。お役所からの報告事項についてああだこうだ質問をして、そこから何がどうなるのかしらと。何かどうなったりしたのかしらと。何か変更になることがあるのかしら、審議で議決されるものでもないからひょっとして聞き流されるだけなのかしらと。それともそういうもんなんですかね委員会って。今更ではありますけど。

 

で、話が脱線しまくりましたが、そういう報告だけの委員会において、『審議』の意味はいったい何を指してるのか。最初に言われた『質問して審議しなさいよ』が間違いだったのか聞き間違いだったのか。報告事項に反対も賛成もないですし。個人個人の意見をお役所サイドに伝えるだけ伝えなさいよなのか、お役所サイドでの検討材料に使われるようにdisれるものはdisっておきなさいよなのか、それとも他に何かあるのか。

 

で、その報告事項で出た意見に対してお役所はどうしてるんでしょう。そこが見えない。『やるかやらないかの審議』をするかもしれない定例会まで、委員会で出た意見をクリアして再提出するんですかね。んで、『抗議するほど明確に反対する理由がない』であろうことを予測して議案を通していくのがお役所のお仕事なのかしら。わかんない。その時の委員会で10分15分の同じような課長さんとの質問やりとりだけで、その前段階を足して倍の時間になったとしても『十分な審議』って言うんでしょうかね。わかんない。そういう揉めないとこがオトナな議会運営とやらなのかしら。知らん。

 

そんなお役所と議員のお役目と達は違えど、大所帯のところは『区長を支える議員の集まり(盲目的に)』とか『区長を応援する議員の集まり(盲目的に)』とか嫌味っぽく言われたことが何度かあります。だってそう言い切ってる議員も実際いるわけでして、同じに括られちゃうと嫌だなあとかはこの2年でやんわり感じるようになりました。それって変なのと感じたりしないのかしら。しないんだろうなあ。や、一般論ですよ。選挙で区長応援したからって『区長の方向性に全面賛成』をするわけないじゃないですか、強いられるなら話は別だけど。というかひょってして既に強いられちゃってるような気がしないでもない時もある。わかんない。

 

都知事と都議会議員も同じですよね。もちろん市長と市議会、町長と町議会、村長と村議会、県知事と県議会も。自分のやろうとすることを進めるために仲間を増やすのが政治だ!議会だ!というのが地方議会でも正義なら、つまらないところだなあと感じちゃう。だって今の色んな議会をみている限り、そこで何か成し遂げられてるものがあるようには思わないですもん。何人もの議員が同じ意見を出したからって、例えばそれがトンチンカンだったら採用されるとは限りませんよね。みんなが感じてる普通のことを正しい理由と理論で説明したら、一人の意見でもお役所は理解してくれる可能性の方があるわけですから。『自分の提案を採用してくれそうなトップを支持するために議員になる』って風潮ありますけど、それなんか違うと思うなあ。要はトップの度量の問題ですよ。器のサイズの問題(カタチの問題ではなく)。

 

そういうのをややこしく揉めないようにするのが、一般で言われるようなオトナ議会とやらなのかしら。それもわかんないや。『自民党のお前がそんなこと言っちゃダメ!』とかお役所から言われたこともあるし、『1年生議員が発言なんて生意気なんだよ!』的なことを議員から言われたこともあるし、ますます議会と議員のお役目が不思議に感じるようになった、任期2年目が終わる今日この頃。

 

結論。審議と質疑と議論が全部ごっちゃになってた。ごめーん。『十分な審議』についてこれからも勉強していきます。

 

あっひょっとしたら『じゅうぶんなしんぎ』じゃなくて『じゅっぷんなしんぎ』の意味だったら、どうしよう。おーい誰か一休さん呼んできてー。

港区商店街・商店等実態調査 その4

さて、今回が最終回となる港区商店街調査報告。最終回となる、というより最終回にしなきゃみんな飽きてるよねごめんねって方が強いような感じ。前回は2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決定したからビジネス期待できそうかな?案外みんなシビアでそうでもなさそうね的なところまで報告しました。わっしょーい!なところもあると思いますし、そういう業種で期待できるところもあるでしょうし、要はものすごい温度差あるよね商店街ということです。

 

 

港区の商店街に対する支援のひとつに商品券発行支援というのがあります。ほら、プレミアム付き商品券とかそういうやつ。港区が全国で初めてプレミアム商品券を発行したのが、いつだっけ、1998年とかそれくらい。そこから色んな自治体が年に1度、国からの交付金とかを使って商品券発行をするようになったわけです。港区はそういうのナシで単独で年に2回ほど継続してます。すごいよね。でも人によっては『税金で商店街支援なんてけしからん!』と考える方もいるわけです。

 

でもね、商品券ってあくまでも消費喚起なわけで、プラスαでお店にお金落としてもらえませんかね!という意味合いが強く、個人的にはそれでいいと思ってます。だってほら、福祉目的になっちゃうとそれこそバラマキで、プラスαが期待するほどなくなっちゃうわけでしょう。初めてプレミアム付きの商品券を作った地方自治体の市役所の人が言ってましたよ、消費喚起という意味がわかりましたと。データとしても福祉枠での使用額ってやっぱり低かったんですって。プラスαが。

 

それはさておいて、個人的に商品券というものの認知度をもっと高くしてじゃんじゃん使ってもらいたくがんばりたい小倉りえこなわけですが、もちろん経済を回していくためのツールとしての意味合いがほとんどです。調査の結果でも、予想通りというか期待通りというか、物販のお店の方が商品券は有効だと回答してくれてるのが半分を超えるわけ。なぜだと思う?わかる?これってね、多分ですよ、おそらくですよ、というか絶対そうだと思うんですけど、客単価です。

 

物販店と飲食店。お客さんが使う額って違うじゃないですか。どう逆立ちしても飲食店の方が物販店より1回で使う金額大きいじゃないですか。そこに例えば1枚商品券がお財布に入っていたとしましょう。港区の商品券は500円単位です、つまり500円券です。ちょっと得した気になっちゃう500円券です。飲食店で例えば5000円と対価をお支払いする中で『500円の商品券あるからビールもう一杯飲んじゃおうかな⭐︎』はあると思います。というか、ありますよねそういう時。ビールじゃなくてもジュースもう一杯いこうかなとか。そうすると例えば全部で5000円が5500円になるわけで、商品券1枚使うことで一人の使用金額が11%アップします。ここまではいいですね?

 

物販店の場合、モノによって1回の買い物で何千円も何万円もある時もあるかもですけど、今回は客単価の例え話をしているので、わかりやすく本屋さんとか文房具屋さんとかをイメージしてください。雑誌1冊500円を買いに出かけたとしましょう。おや、お財布に1枚商品券が入っています。『こないだ出たマンガの新刊買っちゃおう』とできちゃうわけです。ボールペンとノートを買いに出かけたとしましょう。おや、お財布に1枚商品券が入っています。『こっちとそっちと悩んでたけど、両方買っちゃえ⭐︎』ができちゃうわけです。500円が1000円ですよ。商品券1枚使うことで一人の使用金額が50%アップですよ。

 

そういうことです。お店の売り上げだって比例するわけだし、それでお店継続していくのに助かるところだって少なからずあるわけです。だから物販店は『商品券って有効だよね』と感じてくれるところが多いわけです。物販店が少なくなると暮らす上で不便でもありますし、そういう意味でも商品券の使い勝手とかもっと使ってもらえる方法とか頑張りたいんですよね。ま、そんなことはさておいて。次。

 

今後はビジネスどういう感じでされます?という質問では、大多数が『継続』。『拡大』『新しい事業で』というところもありますし、でも残念なことに『縮小』『廃業・閉店』というところだってあるわけでして。

 

業種別によると、『辞めちゃいます…』というお店の4割が物販です。『ビジネスを小さくします…』という4割弱も物販です。物販が少なくなっていく商店街、物販がビジネスをしにくくなっているこのご時世、どうにかならんもんか考えたいわけです。商店街から物販店がなくなったら悲しいじゃないですか。暮らしにくくなっちゃうかもしれないのが悲しい。

 

ご自分の土地と建物でビジネスしているところの『縮小』『廃業・閉店』が多めなのが気になります。そりゃ色々あるでしょう、例えば誰も継ぐ人いないとか、継ぐ人がいるかもしれないけど相続の問題とか、そりゃ色々あるでしょう。そうするとますますテナント貸の出店というところが多くなり、家賃とか人件費とか考えてペイできる業種しかビジネスできなくなっちゃうのかなあ。そんなことを考えるような結果でありました。

 

そんな港区における商店街・商店等実態調査。最終的に報告書は調査した9つの商店街を3つのグループに分けました。うん、わかる。麻布十番商店街だけ別枠ってのわかる。知ってた。むしろ最初からここ繁華街型に振り分ける調査もどうかとは思ってる。それ違うって最初から思ってた。

 

その他、それはどうなんだろうなということがひとつありまして。アンケートの回収率が平均で32.1%、この手の調査で少なくはないというけれど、本当にそれって地域の実態を把握しているのかなあと。この結果で区の計画が決まるようなものですからね(地域の要望があればその限りではない、多分)。

 

もやもやしています、もやもや。や、多分『そうあって欲しくない』という願望というか希望というか、そういう感情が入っていることは間違いなくてですね。アンケート出すの忘れちゃったとこもあるだろうし、答えるのがめんどくさかったところもあるだろうし、むしろこういう調査で地域の商店街支援が決まると思ってなかったところの方が多いのかなとも思います。こればかりは仕方ない。色々ともやもや。

 

そんな『港区における商店街・商店等実態調査の報告書』と前年に行った『港区における区民の消費に関する報告書』はコチラから。

 

 

港区商店街・商店等実態調査 その3

さて、前回は商店街って賑わってますかねとか、商店街の組織に協力してますかねとか、そんなとこの結果を報告しました。商店街によっては加盟店と非加盟店の割合に差があったり、そんなところで中断しました。今回はそこからの続き。まるでCM明けのテレビのよう、『おさらいで引っ張らなくてもいいから!』な声がモニターの向こうから聞こえます。ここから面白いデータがずらりと並びます。や、個人的に面白いなというデータですよ。『面白くない!騙された!』とか言わないでくださいね。

 

商店街に人がたくさんいる⇨お客さん来るかな来るかな⇨ (゚д゚)ウマー

商店街にあんまり人がいない⇨お客さん…⇨ (´・ω・`) ショボーン

商店街の賑わいが自分のお店の売り上げに影響するかしないかって質問からイメージするのはこんな感じだと思うんですよ。うちもまぁアレですけど、『今日は商店街、人いっぱい歩いてる?』的な会話は普通にありますもん。人が多いと『何かあるのかな』とか言いますし、人が少ないと『何でこんなに人いないんだろ』もありますし。ま、客足は天気次第!とかそんな感じででもそういう風に思ってくれるのが約半分ということなんですよね、多分。半分。

 

でもね、『そう思わない』『わからない』と回答しているところも残り半分あるわけです。なんだろう、業種が違うのかな。ひょっとして多分アレですよ、なんとなく歩いていてふらりと立ち寄れるタイプのお店 vs 明確な目的がないと立ち寄らないタイプの玄人向けのお店とか。もしくはスーパーとかコンビニみたいに毎日のように寄る人が多いところなら商店街に人がいるいないであんまり影響ってないのかな。人がいるいない関係なく、寒かったらおでんが売れる。なーんて考えてもみるわけ。

 

そんな疑問を感じる人向けに次の質問。『商店街が賑わってようが賑わってなかろうが、自分のことは自分でなんとかできるもん』な質問。半分がイエス!って答えてるの。や、そうなのかもしれないんだけどさ、良い商品を取り揃えてまっせとか、どこにもないものありまっせとか、自分のお店のマーケティングとかターゲット客層とかありますもんね。なんとなく歩いている人が客候補になりにくいお店もありますもんね。今の時代は例えばSNSだのインターネットだの、宣伝しようと思えば単独でいくらでもできるんだろうし、そういう意味なのかなあと。でも『わからない』と答えたところが前の質問より多いということは、やっぱり『それでも商店街は確かに賑わって人がいる方が…』なんて悩むところが多いのかな。そんな見解。多分。

 

でも、正直にいうとちょっと悲しく感じたりもするわけです。商店街にお店があっても、商店街は全然関係ないって言われてるようなもんじゃないですか…。

 

次はですね、新しくマンションとか人口が増えたらビジネス良くなりそうですか的な質問。やっぱこれは繁華街型より近隣型の方が肯定するところが多いのはよくわかります。だって立地もそうだし、ご近所にお買い物に来てくれるチャンスが高くなるわけだし。わかるわかる。そうそう。

 

エリア別にみても、いわゆる住宅地的なところにある商店街の肯定的な割合の方が多いですもんね。あとはその商店街にどういうお店が多いかによってイエスかノーが分かれちゃうかも。例えばアンケート回収した中で生活者に向けた店舗が少なかったら、『そう思わない』率が増えちゃいますし。多分。

 

今度は生活者じゃなくて、お勤めとかで来る人が増えたらどう?っていう質問。こっちは全体的にイエス!の割合が生活者より低いの。昼間の人口が〜というのが条件に入っているとも取れるし、お昼の会社員向け・学生向けのお店はそれほど大きく、正直そういう客層で商売しようというのは多くないってことなのかな。

 

エリアごとでみると、会社や学校があるようなところは比較的イエス率は高め。ほんとにエリアごとで見ていくと違う国とかの統計を見ているようで不思議。でも面白い。

 

じゃあ、今回の最後はオリンピック関連。開催することが決まったよ!ということが商売にプラスになるかどうか。あっ、そういえばこのアンケート調査が行われたのは昨年の夏。開催決定が決まってから3年くらいは経ってる?なので少し落ち着いた時期だから最初の頃みたいに『オリンピコ!パラリンピコ!』的なフィーバーが過ぎた後。

 

うん、やっぱりね。結構みんなシビアに見てるなって感じする。知ってた。『たった2ヶ月のイベントで何を期待するかな』とか『観光客が増えるとかみんな言ったりするけど、観光客相手に商売しなきゃ!な業種でもないし』とかよく聞きますもん。極端なところはメリーロード高輪。肯定的な割合が3%って。アンケート回答のうち、『オリンピックじゃー!うちの商売もわっしょーい!』と感じるところが32店舗のうち1店舗ということだもん。

 

その逆で芝浦の方はアレですよ、港区は一応トライアスロンとか自転車ロードとか公式競技が行われるから海とか会場に近いところはそうなんだろうな。あと赤坂は外国人観光客が多いということが報告されたわけだし、そりゃもっと増えて商売がうまく行くならそれでいいとすると思う人も少なくないんだろうし。

 

そんな感じでまた次回。

港区商店街・商店等実態調査 その2

さて、前回は調査結果の最初の最初くらいをかるーく報告しました。選択された商店街9つのエリア内におけるビジネス(どんなお店があるかなど)割合だったり、どういうお客さんが来たりしますかね、というような結果だったり。ご近所のお客さんが多いところ少ないところ、そんなところで中断しました。今回はそこからの続き。

 

商店街エリアによって、近所のお客さんが3割以下と4割以上というところをわけてみたところまではお伝えしましたね。商店街と言っても場所やメインとなる客層がバラバラであることもわかりましたし、そうすると『どういうお店にどういうお客さんが?』ということが気になりますよね。わかりますわかります。3種類に分けてみました。

 

物販業、飲食業、そしてその他。この3つに分けた結果です。やっぱり飲食業はメディアの影響とかもあるんでしょうか、『やーん、あのお店行ってみたいー!』っていうことが多いでしょうからわざわざお出かけしてということが多いんでしょうかね。あとやっぱり物販のお店にご近所割合が多いのは生活のための『ちょっと買い物』ということなんでしょうかね。スーパーだってお惣菜屋さんだって本屋さんだって文房具屋さんだって物販だもの。暮らす上で近所にお店ってやっぱり必要です。特に物販。

 

さて次に景気というか、まぁそれと同じような意味のお店の売り上げについての質問。いいところもあれば変わらないところもあるし、そうでもないところもあるし。それにしても同じ白金とつく白金商店街と白金プラザ会の差がすごいなあと。

 

そんな売り上げに色々と差がある中で、『商店街、賑わってます??』と単刀直入に聞いてみました。繁華街型と近隣型ではだいぶ異なりますね。はい、いいえの2択はわかるんだけど『わからない』という選択肢を選ぶということは一体どういうことなんだろうかと気になります。『賑わっている商店街がどういう状態のことを指すのかわからない』ということなのかしら。人がただたくさん歩いているだけ(通りすぎる人含む)でもいいのか、儲かってるところが大半である必要があるのか、それとも昔の記憶に残っている商店街と比較するわけにもいかないよねえ…なんて消極的な奥ゆかしい感じなのかしら。

 

ちなみに商店街別の結果はこう。なんか、なんていうんだろう、『うん、そういう結果になっちゃうよね。知ってた。』という感じ。いい意味でも悪い意味でも。それこそ麻布十番商店街が一番お店が大きくて一番アレなのかもしれませんけど、その中でも『賑わってない』『わからない』という答えが4割を占めるんですよね。

 

商店街があるということは、お店の集合体ということの他に、組織というものがあるわけです。商店街組合とか。自分のところのビジネスをやりつつ、商店街地域の活動ですよ。二足のワラジどころのレベルの話じゃなく、体2倍の仕事量2倍くらいなもんですよ。そこがお客さんのため、お客さん候補のため、地域のみなさんのためにお祭りやったりイベントやったりするわけですよね。時々そういうのは商店街じゃなくて区とか行政が主導してやってると思ってる方もいるんですよ。え!とびっくりしたことありましたから。

 

ま、そんなことは置いといて。しかもですね、行政からは『商店街は地域コミュニティの核』だのなんだの、商店街の存在というものをとても大切に思われているわけでして、それは別にいいことですしそう思ってもらえるのは地域のみなさんで色々と頑張ってきた結果なので素晴らしいことだとは思うんですが、求められる役割が大きくなっちゃってるんですよね。外部からね。HAHAHA、自分たち以上のことに期待感持たれてもトゥーマッチだぜ。なんて感じる人も多いかもね。ホントに。

 

商店街組織活動についての質問を見てみると、『活動が活発』と『賑わっている』がイコールではないことがわかります。何らかの相関はあるのかもしれないですけど。お祭りやイベントの数が多ければ多いほど組織活動が活発だ、ということにはひょっとしたら関係はあるかもしれないですけどね。

 

あ、そういえばこの調査の前年に区民の方対象に消費調査っていうのをこの研究所が行いましてね、『若年層ほど商店街に興味がない』『お祭りやイベントの場所として商店街はあって、普通の買い物をするところであると繋がっていない』と結論が出ています。若い層に商店街を利用してもらいたくてイベントなどで知ってもらう良い機会と認識している商店街、しかしその結果はイベントにしかこないお客さんが増えた、そんな悲しい調査結果を思い出しましたよ…。

 

そんな商店街組織にどの程度協力していますかという質問に対しては、こんな結果。目立ちますよね、オレンジ色の『組合非加盟店』の割合が。

 

商店街によって非加盟店が5%から28%。うーん。

 

続く。