港区議会 H29年度予算特別委員会 その3

民生費といえば、小倉りえこといえば、もうアレですよ、地域包括ケアシステムですよ。すみません盛っちゃいました。昨年秋の決算特別委員会ではオトナ気なく大爆発、役所が可哀想と怒られたこともあれば議員としてよろしくないぞと言われたこともあれば、よく言ったと喝采を受けたこともあって、議員の行政に対するチェック機能とは一体なんぞと非常に頭を悩ませたこともありました。ああ、ありましたねそんなこと。

 

でもそんなことはたくさん食べてたくさん寝たら人間忘れちゃうもので、今回の予算特別委員会でも『ああ、またか…』と区役所がゲンナリする、そんな勢いで鼻息荒くちょっぴりだけフンガーフンガー。ごめんなさいね、悪気はないんです。ただ進め方にちょっぴり苦言を呈したいだけ。

 

【民生費】
1. 地域包括ケアの相談窓口設置の現状について

Q: 先月の地域包括ケア推進会議を皆勤賞で傍聴しましたよ。外部委員のみなさんに配布してた今後のスケジュールでは相談窓口設置は契約準備に1ヶ月半、契約手続きに5ヶ月、そして実際の設置と検証がスタートするのが9月。9月って遅くない?その半年後に全区展開するってどうなの?これ、明らかに何も進んでないスケジュールだよね?

A: えっと、現在は望ましいと考えている委託先とか、色んな条件を満たす事業者にヒアリングしてます。9月開設前の準備期間ではきめ細かやかな確認作業を行って、区民にも周知活動をじゅーーーーぶんに行っていく予定なんですけど。

 

Q: 是非ですね、今までの振り返りを行って、改善すべきことは4月からの新しい組織に活かしていただきたいんです。ここまで遅れた理由って何ですかね?

A: ええ、事業を検討するプロセスの中で、医療・介護関係機関と取り組み内容に関する協議に時間がかかってしまいまして。

 

( ´_ゝ`) 大幅に遅れてるって認識はないんだろうな…。

 

Q: 地域包括ケアで生活支援コーディネーターというお役目ができるのはいいんですけど、私たち区民はただでさえよく理解してないことから、そういうお役目の人々が活動するのに支障が出てるって聞きます。お役所で普及啓発を進めてもらえると色々と助かるんですがどうででしょうかね?

A: 区民向けの講演会とか、地域で支え合う仕組みづくりの重要性とか、生活支援体制についてより広く広めていきますね。広報みなととか、ホームページとか、チラシとか配ったりもしていきます。がんばります。

 

Q: 介護事業者って大変だと思うんですよ。特に港区ってお台場とか入院できる病院もないから、在宅って介護事業者がものすごく頑張らなきゃいけないんですよね。しかもアクセス面で時間とかもちょっとかかっちゃうし、もう少し助けられる術があるといいんだけど?

A: 台場地域の介護サービス、アクセスに時間がかかる負担とかちゃんと認識してます。今後、区内事業者に対する地域の事情を踏まえた支援について、ちゃんと検討していきますね。

 

以上。次は産業経済費かな。

港区議会 H29年度予算特別委員会 その2

次は民生費です、とか前の報告で言っておきながらフェイントかけて衛生費についての質問まとめを先に。や、だって行政からの回答を正しくみなさんにご報告するのであればきちんと答弁書いただいて確認しないと。民生費分のやつまだ揃ってないんですよね。衛生費の方が先に揃っちゃって。さて、そっちの報告にいく前に特別委員会とやらのシーティングマップの説明をしつつ、なぜ横を向いてる写真が多いのかという説明をひとつ。

 

まずね、議会棟4階の委員会室を2つぶち抜いて特別委員会用のお部屋が作られるわけです。向こう側がいつも総務常任委員会が行われてる部屋、手前側が区民文教常任委員会かしら。そんな感じでぶち抜きの部屋でやってるわけです、決算特別委員会と予算特別委員会。

 

で、各々の待機位置はざっくりとこんな感じ。答弁者と質問者、向かい合ってるわけでもないんですよね。xx費の質問で回答してくれる課はもちろん変わるので、ひとつのxx費が終わると職員さん総入れ替え(ただし区長と副区長と企画関係を除く)。課長さんたちも座席が確か決められているようです、キミはここに座りなさいよと。

 

ネット中継(生・録画)用のカメラのほか、事務局がそれぞれの議員のお写真撮ってくれるんです。ほら、活動用にでも使っていいですよ的なやつ。そのカメラの位置がここ。

 

行政のみなさん見ながらお話なり質問なり、だから必ず横っちょ向いてる写真になっちゃうんですよね。答弁してくれる担当の課長さんたち、ずっと立ってるわけじゃありません。喋り終えるとすぐに席に戻られますし。時折カメラ目線で写真撮られるタイミングも出てきたりしますが、その時は『えーっとえーっと、んーっと』のように何か考えながらモノ喋っている時か、もしくは何十人の区役所のみなさんがそれぞれ2つの目で凝視してくるので、なんとなくこっぱずかしくなって目を逸らして知らんぷりしながら話してる時です(私の場合は)。

 

【衛生費】
1. 健康危機管理機能の強化について

Q: 港区の保健所ってすごい施設でお手本になるようなところだと思うんですよ。保健所のお仕事とか役割についてもっと知ってもらいたいんですがどう?

A: H29年度からは小・中学生や保護者などに体験型の啓発事業をやります。検査の体験とか。

 

Q: がん患者のアピアランス支援(外見支援)を港区は都内で初めて助成金出すってのは素晴らしいことですよ。上限3万円ですけれど、もちろん複数アイテムの合算でも申請OKですよね?

A: 申請は1人1回ですけど、医療用ウィッグとか胸部補正具とか複数アイテム合算でOKとする制度を予定してます。

 

Q: 医療用ウィッグとかメンテナンスとかありますし、こういうお金が絡むことは行政が積極的に関わるのは難しいですよね。どんな取り組みができそうか課題はなんですか?

A: アピアランス支援は助成金だけじゃなくて、身近で相談やいろんなことができる環境が必要なんです。だから区では病院にお願いして2つの病院に相談窓口を開いてもらいましたし、協定を結んだ企業や美容組合とかでアピアランス支援の紹介やメンテナンスを受けられる環境を整備していきますね。

 

Q: アピアランス支援って看護師や心理カウンセラーのような医療プロフェッショナルだけじゃなく、美容院や化粧品の美容業界もこれから重要な役目があると思うんですよ。どうやって支援してくんですか?

A: 連携協定を結んだところに協力を依頼し、スキルアップのための研修をしてもらってます。今後は美容学校とも連携を結んで、美容師が知識や技術を磨けるような体制を作っていきますね。

 

Q: 地域包括ケアだとか在宅がん療養だとか、訪問歯科診療っていうのも大事なんですけど。今の課題ってなんですか?

A: 今港区で訪問歯科診療を行ってもらえるところは77件ありまして。ただ、機材とか持ち込みになりますし、糖尿病のような基礎疾患を持ってる患者さんの抜歯などって訪問じゃ難しいんですよね。在宅で行える処置に限界あることが課題になってます。

 

Q: 合併症のある患者さんに対する課題ってもう少し詳しく何かしら?

A: ちゃんとした医療体制の整った病院での治療が必要となるので、今歯科治療を受けられるように区内の2病院に受け入れ依頼をしているところです。がんばります。

 

いつも港区とみなと保健所に頑張ってもらっているがん患者さんのアピアランス支援なんですが、みなとアピアランスサポートとして慈恵医大と高輪病院に相談窓口が開設されています。女性だけじゃなく男性も、ご本人でなくとも知人友人も、何かあれば是非訪ねてみてください。まずはなんでも相談できる、とりあえず聞いてみる、そんな場所があるということをもっとたくさんの人に知ってもらいたいわけです。

港区議会 H29年度予算特別委員会 その1

第1回定例会は1ヶ月の期間です。区長の所信表明があって、各会派の代表質問と議員の一般質問があって、常任委員会が開かれて、そして予算特別委員会。4月から1年間の予算についてああだこうだ、予算に限らずとも何するどうするああするこうする、そんなやつ。

 

議員おひとり60分という持ち時間で、やれ議会費だ総務費、やれ土木費だ教育費、そういう項目にわけて色々な質問をするわけです。担当の課長さんとの1問1答形式のような感じで、そのやりとりを含めておひとり60分。あ、小学生の時に『女の60分』という土曜お昼の番組が好きでたまらなくて、半ドンダッシュで家に帰ってた記憶があります。半ドンって今でも通用するのかしら。

 

さて、そんなことはどうでもよくて。全部終了したらまとめてウェブサイトに掲載していきますが、簡単におさらいをしていきます。

 

【総務費】
1. 『やさしい日本語』について

Q: 秋の定例会で提案した『外国人向けに簡単な日本語で表現するやさしい日本語どうですか?』を早速H29年度から採用していただけるようでどうもありがとう。区役所に理解してくれる人がいておばちゃんとっても嬉しい。で、どうやって取り組んでいきます?

A: 今の多言語は英語を中心にハングル、中国語でやってましたが、やさしい日本語を4番目の言語として位置付けていきますね。『避難してください』を『すぐに にげて』とするような、外国人にも理解しやすい表現で。まずは防災情報、生活情報、地域イベント情報の表記からいきますよー。

 

Q: やさしい日本語、職員向けの課題って何かある?

A: 漢字にルビ振るとか、簡単な言葉を使うとか、日本人でも規則知らないと上手にできません。なおで行政情報多言語化ガイドラインを作って、職員向けに『やさしい日本語マニュアル』を作っていきますね。

 

2. 適正な職員数について

Q: 職員配置の適正数ってどうやって評価されるのかしら?

A: 業務量に応じた職員を配置ですよね。でも業務量把握することが難しい部門とか色々ありますし、執行体制の効率化とか総合的に踏まえて配置していかなければいけないなあとは考えてますよ。

 

Q: 人が足りてない部門もあるような気もするんだけど、今までに年度途中の職員異動ってあったりした?

A: 施設開設を目前に、最終調整で人を集中してもってくる必要があったから兼務で1名。臨時給付金とかで14名に兼務出したりとか、係長が退職したから他から異動したり、年度途中の異動ありますよ。

 

Q: 来年度に優先的に職員配置するのはどの部門?

A: 待機児童と児童相談所設置に関わる子ども家庭支援部かなあ。児童相談所関連は5名増やしますよ。

 

こんな感じの総務費。『やさしい日本語』がもちっとメジャーになるといいな。だって、日本在住の外国人で日本語できる人は6割7割、英語がわかる人4割とかだもの。民生費に続く。