視察という言葉を使うのがなんか小っ恥ずかしいようなそうでもないような、でも見学とも違うしもちろん旅行でもないですよ。『和歌山で商店街の面白い取り組みがあるらしいよ!』と港区役所の中の方から情報提供があったのでキタコレ!とばかりに行ってきました和歌山市。折角いくのに和歌山往復するだけじゃもったいないので、大阪と京都にも足を伸ばして企業さんの中の人から最近の業界動向を聞いたり施設訪問したり。ネットでの調べ物も限界ありますからね。
まずは和歌山市。『和歌山、初めてですか?』と聞かれる度に『や、ゲンミツに言えば2度目です』を繰り返すこと数回。そう、あれは忘れもしない何年か前(もう忘れてる)、新大阪から関西空港に行こうと思ったけど日根野という駅で車両切り離しに気がつかず、関西空港ではなく和歌山駅に運ばれて慌ててUターンという、いわゆる『日根野事変』は絶対に誰が経験したことある人いるはず。はず。
そんな和歌山、『Cash mob(キャッシュモブ』という取り組みをされてるグループの方にお話を伺う機会を設けてもらいました。
このキャッシュモブ、すごくわかりやすく言うと『ちょっと元気のない商店街とかお店に行って、買い物しようぜ!一人より集団で!』です。SNSでよくあるじゃないですか、急に示し合わせたように歌ったり踊り始めたりするフラッシュモブ、最近ではフラッシュモブでのプロポーズで賛否両論の議論があったりするような、自己満足の押し付けっぽいイメージの先行するフラッシュモブのお買い物版です。多分。アメリカで開始された、ある意味画期的な商店振興プロジェクト。私11年アメリカいましたけどまったく知らず。新しいのかな。
和歌山市内の一番大きい商店街、ぶらくり丁商店街。
対象となるお店を数店舗選び、もちろん趣旨を理解してくれる商店街やお店で、キャッシュモブ参加者は必ず一品は購入、2〜3000円以内で、参加者であることの印を掲げて(毎回異なるみたいで、みんなメガネ着用とかそういうドレスコードの類)、通行人にもお店にも迷惑かけないでお行儀よく、写真とかいっぱい撮ってSNSにアップしたり。キャッシュモブと画像検索すると続々出てくる和歌山のみなさんの企画。
お話を伺っていて一番強く感じたこと、それが『地元が好き』『お店を応援したい』『お店に行って買い物をすることを楽しいと思って欲しい』『一人だと行きにくいならみんなで行こうよ』『地元のお店を知ってもらいたい』というのがメイン。そういう気持ちを持った地元の若い有志の方々が企画。商店街が開催するイベントに頼り切ることではなくて、一般の人々が地元を感じることが大切だと。みんなが呼びかける地元振興策。
あ、これって港区が始めてくれたキャッチコピー大作戦と似たところもあるかも。呼びかけの対象者は普通にお住いの方。最近色んなデザイン展開をしてくれるようになりました。ありがとうございます。
本屋さんにいったりお茶屋さんに行ったり、生鮮物扱うお店でみんなで食材買ってその後バーベキューしたり。今のところは2〜3ヶ月に一度のキャッシュモブ、和歌山市でもう3回?4回?実施されてる模様。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)から発展するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・ショッピング)。お、これは中々のセンスですよおくさん!
LC↑=(SNS)^2
地域商業ローカルコマースと2つの意味でのSNSが相関を生むような取り組みであって欲しいなと思いつつ、単発開催(イベントとしても対象となる店舗としても)から次に繋げるための課題を解決できるように色々と頑張って欲しいなと思います。今はまだ和歌山市内でのみあるようで、色んな方に知ってもらえたらいいなと。
港区でも商店街によってはこういうのアリかと思いつつ、フラッシュモブよりキャッシュモブ。さあみなさんご唱和ください。
『フラッシュモブよりキャッシュモブ!』
(´-`).。oO(大切なことなので2回いいました…
ちなみにお話を伺った方、エリア限定スポーツ情報誌『yell sports』の編集長さんでもあります。地元を愛するアスリート、和歌山県内のキッズからシニアからパラも含めて県内のスポーツやチームにかかわる事だけを取り扱う雑誌。自分のチームとか部活とか取り上げてくれたら嬉しいですよね、和歌山限定という地元愛っぷりも素敵だし。
個人的にはこの部活弁当コーナーが楽しい。
ところで市役所14階の食堂が面白くてですね、その名も十四階農園。和歌山食材をふんだんに使った自然派野菜中心バイキングレストラン。50品目くらいお料理あって、美味しいしシャレオツですよおくさん。
1時間で食べ放題、大人1280円。ドリンクバーやデザートも。平日だけじゃなく、土日祝日もお昼ランチタイムが開いてるとのことでお城の見えるレストランは市民に大人気と。
14階から見える和歌山城はこんな。港区も東京タワーが見えますけどね。港区の食堂は大規模修繕に伴い改装中。お願いしますよ、色々な意味で。
自分で見る・聴く、体験しないとわからないことはたくさんありまして、とても勉強になりますし考えていること色々へのヒントにもなります。ただ、常に感じていることが『視察は議員がするべきか否か』ということ。私が視察的なり勉強に出かけたところでその感動なり衝撃なりをぶつけるには、またそこから学んだことを行政に活かしてもらうためには、議会で本会議場に立って区長に意見を聞く『一般質問』や、予算や取り組みに反映してもらえるかもしれない『決算・予算特別委員会』で凡例として話題に出すとか。
でもでもでも、そもそもですよ、そもそも。私の伝えたいことがそのまま100%伝わる保証もない。私の受けた衝撃だったりヘェーっと感じたことを区の方が又聞き伝聞で同じように感じてくれる保証もない。これってあれですよ、イギリスで食べたビーフシチューが衝撃すぎて一生懸命伝えて作ってもらおうとしたら、何故か日本で肉じゃがができてしまったという、東郷平八郎さんのあんな感じの伝言ゲームですよ。肉じゃが爆誕は結果オーライでしたけども。
そして次はそんな和歌山市の市役所職員の方に時間を取ってもらいまして、商業振興の取り組みなどを聞いてみました。つづく。