前回、港区まちづくり条例による住民参加まちづくりの手続きについて雑駁(ざっぱく)に説明しました。雑駁というのはよくお役所の中の人が使う言葉でありますけど、改めてグーグル先生に聞いてみると『雑駁(ざっぱく)=雑然として統一がないこと。またはそのさま』だそうで、なんとなく大雑把に音が似てるから意味がわかるけど、普通に使うにはあんまよろしくないと思うな〜というアレな感じで。でも最近お役所言葉なのか難しい専門用語に慣れちゃった感があるので、そこ気をつけないとという大雑把な決意。
手続きとか考えなきゃいけないことを改めて整理してみると、まちづくりって大雑把に2種類あるんじゃないかしらと思いまして。ここ2年くらいの区議会議員のお役目してる間に色々と見たり聞いたり経験したりして結果。ええ、大きく一般的に大雑把に2種類。それはベクトル的に相反する『発展』と『抑制』。
*この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません。効果には個人差があります。
1. 発展的なまちづくり
『アレ作ろう』『コレ作ろう』、そんな物理的に新しい何かを作ってなんかステキにしましょうぞ!というくくりのまちづくりだと思われます。たくさん人が住んでくれるようにやれマンション、たくさん訪れてもらえるようにやれ観光ショッピング、たくさん働きにきてもらえるようにやれオフィス街。古いところ一帯を都市型防災的にもアレだからやれ大規模再開発。アレコレ出来て便利ね素敵ねカッコいいわね、古いのダサいカッコ悪い、そんな大雑把なリニューアルで始まるまちづくり。行政とか事業者がやるそんなイメージ。
2. 抑制的なまちづくり
なんか知らないところでアレコレ出来てるけど、なんか全部ぶっ潰して近未来的にシャレオツにして誰が幸せになるの?落ち着いた雰囲気をぶち壊すような開発ばっかりで、わざわざ暮らしにくくするような都市開発ってありえなくない?というか誰がそういうの許してるの?え?法律上問題ないから誰も止められない?役所もスルー?んなアホな!ここ周辺は許さんぞ!オラがまちを守るべみんな!そんな大雑把な文句多めで始まるまちづくり。地域住民が言い始めるそんなイメージ。
*あくまでも個人の大雑把な感想です。
発展は抑制に繋がり、抑制から発展に進化して。そんな2極をあっちいったりこっちいったり、それに疲れてくると『もう大雑把過ぎてめんどくさい』と振り回され疲れちゃうのが今の日本の現状なんじゃないかな、なーんて思っちゃったりするわけ。はっ、それが作戦か…!
港区のまちづくり組織
今、↑港区内でこんだけの数のまちづくり組織というのがあります。いちにーさんしーごーろくななはち、8組織。あら、そういえば周りの区とかではどんな感じなのかしらと調べてみたんですが、港区のように登録一覧リストページを見つけることができず、全部網羅できないまでも各区少なくとも2〜3以上の組織はあるっぽい。区の大きさとかもあるから、登録組織の数が多いのか少ないのかは判断できないけど。
『港区のまちづくりは大雑把に事業者主体のまちづくり。どういう港区を作っていくか区の意向が見えないのが意味わかんない』
『まちに暮らす人のためになるものがまちづくりのはずでしょう。区役所の人達、全員港区に住んでるわけじゃないからきっと大雑把にどうでもいいのよ』
『というか、区民の声を吸い上げてお役所に届ける立場とされてるはずの、いわゆる大雑把に《地域・区民の代表者》的なはずの区議会議員って役立たずかよ』
こんな意見も少なからずあるわけですよ。色んなところでよく言われます。そりゃそうですよね。区民のみなさんが『地域を無視した開発とかやめてちょうだい』とか陳情出したところで100%それが聞き入れられるわけでもないし、請願を出して議会で採択されたとしても100%どうにかなるわけでもないし。エラくなったら聞いてもらえんのか、実力が無いだけなのか、わかりません。
まあ、そういうことはおいといて。
各まちづくり組織の目的は様々です。様々なんでしょうけど、その中でも抑制的なまちづくりをする組織の目的は、おそらく多分、最終目的は『ある程度の法的効力・強制力を持つ地区計画をかける』ことなんだろうなと思っています。大規模開発に向けたものなのかもしれないし、不可抗力で色々進んでいっちゃうものに対しての防御かもしれないし、それ以外かもしれないし。色々だとは思いますけど。
3月にあった予算特別委員会の土木費で大雑把に確認をしました。『これこれこういうまちの問題について法律上どうにもならないんだけど、何とかどうにかする方法ないんですかね』と。そしたら答えは大雑把に『まちづくり協議会を活用した地区計画発動しかないわよ』と。
そんなことで、次回は地区計画について大雑把に整理してみることにします。港区のまちづくり組織にも登録されている、麻布十番の例を大雑把に添えて。