ふるさと納税のお話。

8月も終わり、「こんなに間を空けたの初めてよー」というくらい間が空きました。何してたかって、質問書いてました、質問。9月11日から10月5日まで区議会があるんですけども、自民党さんの代表質問の順番が回ってきましてね。ほら、代表っていうくらいだから恥ずかしくないモノにしないといけないじゃないですか。何がどう恥ずかしくないって、区役所の中の人が聞いてて「アイツ、アホだな」と思われないように努力するのが正直なところ第一です。

 

で、どんな質問をしようかなということでぶっちゃけ8月まるまる使いまして。この4年間を目安として、自民党さんの中で出た質問テーマを議事録に目を通してピックアップし、焼き直しをしてみたりそこから少し発展させてみたり、自民党さんらしく自民党さんぽい自民党さんとしての質問にアレンジしてみたり。自民党さんらしい質問って何だ。

 

その中で質問する予定のことに「ふるさと納税」っつーものがありましてね。

 

先日、ポストに九州の方のとある自治体(あまりメジャーではない市)のふるさと納税PRチラシが入っておりました。何々がもらえますよー!!ってやつ。んで、電車とか乗っててもドア広告のとことかにもやっぱり九州だったと思うんですけども、ふるさと納税PR広告を目にしました。こういう名産品がありますよー!!的な。

 

議員のふるさと納税は寄付行為に抵触するんですって

私ですか?したことありません。しません、ふるさと納税。というか、できません。あんまりメジャーなお話ではなさそうなんですけども、議員さんってふるさと納税は寄付行為にあたるんです。先日選挙管理委員会に念のため聞いてみました。がっつり寄付行為にあたるそうです、住んでる自治体でも、住んでない遠くの自治体でも。

 

ふるさと納税に関するニュースとか出るたび、港区は必ずといっていいほどに名前がでます。要は『ふるさと納税によって住民税が流出する自治体』に名を連ねるわけです。ちなみに昨年度は約31~32億円を港区は失い、川崎市、世田谷区に続いて高額ロス第3位。たしか。ちなみに、来年度は50億円くらいロスする見込みがあるそうで。たしか。

 

ごじゅうおく。諭吉さんの枚数が何十年か前の世界人口くらいですよ。時間にして31年ちょっとが10億秒とかいうじゃないですか、諭吉がいちまーい、諭吉がにまーいなんて150年かけても数え終わらない果てしない50億。

 

なんて話は置いといて。

 

今ふるさと納税って、どっちかというとする方もされる方も必死なとこあるじゃないですか。する方は『お得なものもらえそう』とか『頑張って欲しいし』とか『義援金がわりに』とかありますし、される方は『これを契機として特産品をメジャーに』とか『応援して欲しい』とか『他の市に税金流れるのストップかけたい』とか。

 

港区のふるさと納税制度

港区は『返礼品競争には参入しない』というスタンスを取り、『特定の事業を応援してもらう』というスタンスを取っています。正直なところ、良いか悪いかはわかりません。この4月から3つの特定事業+フリーという、ある意味4つの枠を設け、港区版ふるさと納税というものを始めました。正直なところ、良いか悪いかはわかりません。

 

年間1億円の寄付を想定してたようですが、始まって約半年くらい、百何十万円くらいと。150、160万円くらいだったっけ?そのくらいのようです、今のとこ。

 

始めざるを得ない事情があったとは思いますよ。なんとなくふるさと納税ブーム的なやつがあり、議会からも何かしらしてくださいって声を無視することはしにくく、あれしてくださいこれしてくださいという要望が議員からもたくさんあり、じゃあふるさと納税で試してみましょうか、そんな流れがあったのかなーって妄想。で、半年でひゃくなんじゅうまん。

 

特定事業選びに失敗した』とみるか、『返礼品ないからこの結果』とみるか、立場によって全然違うと思います。私はふるさと納税できない立場なので、ぶっちゃけた話なんとも申し上げられない。『港区に住んでようと住んでなかろうと、どこかにふるさと納税をした区の職員さん』は絶対いるであろうと思うので、コッソリそういう方のお気持ちを知りたい欲望はフツフツと湧いてはいるけども。

 

個人的にはね、『ふるさと納税の選べる事業をあれもこれも増やして欲しい』って言う議員が増えなければいいなあって思うし、区役所も『あれもこれも増やします』ってならななればいいって思うの。だって自分たちは寄付行為にあたるから特定事業に対してでもふるさと納税できないわけでしょう、そこで他人の善意を前提としたお金を毎年アテにする事業を増やせって、こんな無責任な話に賛成しにくいじゃないですか。

 

例えばあと半年後にトータル200万円くらいふるさと納税がされたとしても、来年10万円とかかもしれないし、制度が浸透すれば倍々ゲームになるとは思えないですよね。

 

難しいね、ふるさと納税。色んな人が今まで質問してるけども、でも改めて質問するんだ、将来設計どうすんのって。でもね、ふるさと納税していただいた数十人の方には心より御礼申し上げます。ありがとうございます。


 

先月ね、視察に行きました。福島に。

毎日お暑うございますねー、そんなご挨拶をしたりされたりする日々が続いております。8月に入りました。毎日何をしているのかと言いますと、来月から1ヶ月の予定で港区議会定例会がありまして、自民党さんを代表しての質問をする機会をいただくことになりまして、毎日その準備をしております。質問書いたり調べ物したり、考え事したり。

 

先月ね、区議会の自民党さんの有志(プラス都議)で福島に行ってきたんです。福島第一原子力発電所、フクイチって呼ばれるとこですね、行ってきました。見てきました。報道とかで見聞きするくらいしか知る術がなかったんですけども、自分の目で見る機会があってよかったなあってすごく思います。

 

福島第一原発までの行き方

まずスーパーひたちに乗っていわきまで行きましてね、そこから常磐線に乗って約40分、富岡駅まで。今のところの終点というか、行けるところまでの富岡駅。

 

ここから5分10分したところくらいに、旧エネルギー館という施設がありまして、そこが今色々な拠点となっているようです。いろんな。

 

ぐるりとバス移動

東電さんから原発1~4号機の状況説明を受けましてね。そんで廃炉に向け作業が進められている原子炉建屋をバスで見学させていただきましてね。テレビで見たことあるあの建物、あの風景、真下から原子炉建屋を見上げるこの不思議な感覚。

 

↑このバスで移動したわけじゃないんですけど、4月から自動運転EVバスが敷地の中を運行し始めているようで。なんかね、タッチパネル上の地図をぽちって押すとそこまで自動で走るそうですよ。でもプレステのようなコントローラーみたいなのもの置いてあって、乗りながらのリモコン操作もいざという時にするんだろうね。

 

あっ写真撮影はNGでしてね、↑これは東電さんが撮影したものをいただいております。これは確か1号機。説明によりますと、瓦礫撤去が今年の1月にようやく開始されたと。あっ、旧エネルギー館から第一原発まで20分とかそのくらいだったような。

 

廃炉に向けた中長期ロードマップの説明もきちんと受けまして、3号機は2018年度目処、1~2号機は2023年度目処に燃料取り出し開始の予定を立てているとのことです。4号機は2014年の12月にすべての移転作業が終わってて、建物にはなんだろう、蓋というんでしょうか鉄骨というんでしょうか、なんかがっちり密閉されているような建物にトランスフォーム。

 

東電さんのHPに出てたわ。↑これこれ。燃料を取り出すためのカバー的なやつなんだって。

 

ちなみに3号機のてっぺんには燃料取り出しのためのクレーンとかそういうやつを置いて作業すべく、かまぼこみたいなドーム状の屋根っぽいができてて今年度中に作業開始の予定と。絵心がないとこんな程度です。

 

着実に取り組みが前進しているんだなあって。ちゃんと廃炉に向けて取り組まれているんだなあ、と当たり前なんですけど当たり前のことを思いました。何が当たり前かはもうわからなくなってきてますけれども。

 

温かいご飯は給食センターで作られて運ばれて

廃炉に向けてまっしぐらな作業ですが、もちろん人の手によるものです。実はあまり深く考えたことがなくてモノを知らなかったわけですが、大型休憩所と呼ばれる建物ができるまでは作業員の方々はお弁当的なもの持参で何年も過ごされたと聞きまして、4年くらい?労働環境改善における食事ってすごく大切なんだなあって初めて知りました。

 

で、作業員のみなさんに提供されるご飯なんですけれども、第一原発から約9キロ離れている双葉郡大熊町というところ、福島給食センターという場所で作られています。給食センターでご飯を作って、ご飯と食器を運んで、ゴミも食べ残しも食器もまた持って帰って、給食センターで洗って。

 

この福島給食センターができたことでもちろん温かいご飯が提供できることになりましたが、それ以外にも雇用を生み出しています。お勤めされている方は約100名、ほとんどが福島の方、2割がこの双葉郡の方と。みなさんで撮ったお写真が飾ってありましてね、とても印象的だったのが女性の多さ。たっくさんの女性が働いておられる。地域の方に安心して働ける場所を提供するという、大切なミッション。

 

そしてJ-Villageへ

先日ニュースにもなってましたけれど、7/28にJ-Villageがオープンしました。サッカーのナショナルトレセンですね。訪問したのはオープン10日ちょい前でしたけれども、現状復帰工事も行われてキレイキレイに。

 

何年もの間、第一原発から20km離れており、ここのJ-Villageが色んな作業の拠点となってたことはみなさん記憶にあると思います。

 

位置的にはこんな感じ。給食センターの位置が微妙かも。すいませんなんとなくな感じです。も少し南?

 

色々な感情があります

今回の視察、色々な感情がごっちゃごちゃに混ざってます。人の手によるもの、科学によるもの、自然によるもの、色んなものが色んな事情で複雑に絡まっているわけですけれども。ダメなところに目を向け過ぎると何もかもがダメになってしまいますし、過去を嘆ぎすぎて暗い箱に閉じこもってもよくないし、せめてちゃんと何か進んでいるところはしっかりと見てきたというご報告です。廃炉に向けてまっしぐら。おわり。