港区商店街・商店等実態調査 その1

『港区商店街・商店等実態調査』は港区政策創造研究所(役所の一部のようなもん)が昨年行ったそこそこ大きい規模の調査でして、その前年に行った『港区における区民の消費に関する調査』とある意味セットの港区お店屋さん動向調査のようなもんです。商店街とかお店屋さんとか、世の中お金が回ってなんぼじゃい!そうやってお店屋さんは需要に対して供給というカタチで貢献して暮らしてる上に暮らしを支えてるんじゃい!という、そんな考えを持つ私は当然お店屋さんの子です。仕方ない。ごめん。

 

さて、そんな調査報告書は港区のウェブサイトに載ってるわけですが、長ったらしい上に多分ややこしいから画像多めでかいつまんで説明を試みますね。ここまでこの報告書を活用するというかじっくり読むのはどうやら私くらいだそうで、そんなお話を区役所の中の人から聞きました。折角のデータですもの、穴あくくらい眺めますよ。理系だし。

 

港区内に57ある商店街のうち、9の商店街を選択。そのエリア内にあるすべての事業者にアンケート用紙を配布。その数1627件、そこから回収できたアンケート522件、回収率は32.1%。この手の調査で30%ちょいは少なすぎる数字ではないとのことです。あっ、ちなみに回収のうち商店街非加盟店ももちろん含まれてます。エリアによって違うけど、5%〜28%が非加盟だって。

 

調査者が最初に2つのカテゴリーで商店街を分けました。繁華街型と近隣型。赤坂はわかるんだけど、第三者からみたら麻布十番商店街も繁華街なんですね…。お店の数も多いし範囲は広いし、わかるような気もするんだけどなんか最初からショック。

 

事業者分類はこんな感じ。その他サービスは美容院、エステなどの美容・健康業が大半を占めるんですって。その他は例えば塾とか芸能事務所とかだって。肉、野菜、魚が買えるお店というのがとても少ないのがよくわかりますね。また、繁華街型と定義されちゃってる麻布十番と赤坂は企業形態において『株式会社(支店)』というのが高くって、これってつまりはいわゆるチェーン店が多く含まれてるって考えてもいいのかなあと。

 

じゃあ次は商店街エリアごとにわけてみますね。しかも、わかりやすく『物販店』『飲食店』『その他』の割合で。港区って飲食店が多いのが特徴といいますけど、やっぱりエリアによって色々多い少ないがあるということがわかります。

 

老舗と呼ばれる何十年とかのお店がある中、もちろん新しい店も増えていると。やっぱ新しいお店は飲食とその他サービス業が多いし、2001~2010年以降にオープンというお店が全体的に多いですね。

 

商店街ごとにざっくりと、時期もざっくりと分けた割合はこちら。繁華街型とか新しいエリアでは2009年のリーマンショック後にオープンしてるところが多いことがわかります、ざっくりと。気が付いたら『あれ?ここにあったできたばかりのお店、別のお店に変わってる?いつの間に?』みたいなこともよくありますよね、そういう感じのところもあるだろうし、これからどっしりと腰据えて頑張っていこうというところもあるだろうし。これだけじゃわからないなあ。

 

メインのお客さんってどういう方達ですかね?という質問。1番、2番、3番目に多い層はどんなもんでしょ?という質問。全部の順位を合わせた平均的な図がこちらになります。ま、圧倒的に会社員が多いと。そりゃ働くひとも住むひとも飲食店の多いのが特徴の港区では当然のことになるんでしょうかね。もちろんファミリー層もちゃんといますし、港区の他の特徴としては『お住まいの外国人』というカテゴリーが観光客より多いということ。人口の約8%が暮らしてる外国人ですからね。

 

各カテゴリーで一番お客さんが多いところをみていくと、主婦・主夫が多いのがメリーロード高輪エリアと白金商店会エリア、家族連れが多いのが日赤通り商栄会エリアと白金プラザ会エリア、高齢者が多いのが白金北里通り商店街エリア、学生・若者が一番多いのが芝浦商店会エリア、会社員が一番多いのが芝商店会エリアと赤坂一ツ木商店街エリア、日本人・外国人観光客が一番多いのが赤坂一ツ木通り商店街エリア、日本在住の外国人が一番多いのが麻布十番商店街。全部バラバラ。すごく興味深い。おもしろーい。

 

じゃあ、次はそのお客さんがご近所の方々なのか否かという質問。平均では大体半々な感じ。飲食店が一番多くて、会社員が一番多くて、というような港区の状態だとこんな感じになるのは仕方のないこと。回答全体の3割弱が事業者の数も飲食店も一番多い麻布十番商店街エリアだし、統計も多少そこに引っ張られている感はある。これは否めないよね。

 

なーんて思いきや、見てよエリアごとに分けられた赤坂一ツ木商店街の割合を。3割以下か4割以上かというわけ方なので『まあ地元の人もいるっちゃいるよね』という感じにはなりますが、芝と赤坂と芝浦の3割以下の多さ。やっぱりこれって在勤者の割合なんだろうなあ。

 

こんな感じでまだ続きます。興味なかったらごめんね。