ちょっとアメリカまで 改めて図書館を知る編

ニューヨーク、マンハッタンの街中にWi-Fiが結構飛んでるお話を前回少ししました。Wi-Fiについてはね、現地の友人と『日本ってなんでわけわからない登録を求めるんだろうか』という話で盛り上がってね。ほらよくあるでしょう、メールアドレス登録的なやつ。なんの目的で捨てアドや架空にも等しいメールアドレス登録を求めるのかと。責任的なやつを未然に防ぐためなのかなんだかわからんけれど。今海外ではそういうのほとんど無いということです。接続先を選択したらスッと繋がる(繋がりにくい時もあるけどさ)システムが多め。トレンド的に日本は遅れてるらしいよ、理由は知らないけど。

 

あ、Wi-Fi付きデジタルサイネージのやつ、写真撮り忘れてなかったです。無料電話に地図、ニューヨーク市のタウンページ的なやつ、交通情報にお天気に。

 

地上だけではなくて地下もWi-Fiが繋がるようになりました。といっても駅のホームなんだけど。アメリカではまだ地下鉄走行中に電波的なものは入りません。日本だって結構最近じゃない、電波入るようになったの。福岡の市営地下鉄が最初だっけ、あれは感動したなあ。

 

と、10年くらいが『結構最近』と言いきっちゃう自分はおばちゃんで結構です。大人への階段を登り続けています。

 

面白いなと思ったのがですね、ニューヨークのパブリックライブラリーのサイトに繋がるんですよ、ホームでWi-Fi繋ぐと。更に面白いなと思ったのがですね、抜粋で立ち読みのように全部じゃないけど図書館の本が読めるんですよ。ホームでWi-Fi繋いで電車待ってる間にテキトーに本を選択(目安30分くらいで読めるよ的な記載もあったりして選びやすい)すると、ある程度データが読み込まれてさくさくページもめくれる感じ。

 

『本を読んで時間を潰しましょう&図書館に行きましょう』的なサービスというかPRというか、なんかとってもよくできてるなという感想ただひとつ。

 

スマホ用アプリもあるのでもっとたくさん本を読んでね、そんなPRも。無料で読める本もたくさんあるよ、そんな感じも。オープンソースの成果というやつでしょうかね。おもしろーい。あ、ニューヨークの地下鉄では図書館仕様のライブラリートレインというやつが時々走っているらしく、なかなかお目にかかれないレア車両があるようです。

 

そんなニューヨークの図書館事情。観光でも有名なパブリックライブラリーがこちらの建物。パブリックの意は『公立』ではなく『公共』ということらしく、広くみなさんにオープンよということらしいです。州や市の税金を投入しつつ寄付も募ると。街の規模が違うからアレですけど予算は数百億規模、でも予算削減で色々厳しいよとも。実は初めて知りました。そして実は初めて入りました。

 

ニューヨークパブリックライブラリー、ひとつじゃありません。分館全部合わせて92。いわゆるマンハッタンだけじゃなくて、ブロンクスとスタテンアイランドも合わせてこのくらい。これとは別にブリックリン地区とクイーンズ地区に似たような図書館が。それ全部合わせて214、リサーチ・研究に特化したところが4つ。この有名なところもその研究図書館?的なところのひとつ。

 

なんか折角来たからにはとりあえず検索してみますね。

 

デジタル化されている文献とかはPDFで全部PC上で読めます。文献とか論文とか便利だよねPDF。もちろんお取り寄せリクエストだって。『環境白書 環境庁編(大蔵省印刷局)』だってお取り寄せできるんだぜ。そういうものを検索してみた自分が謎。

 

あ、ここのパブリックライブラリー、本に関する美術館だか博物館だかの役割も担っています。アメリカというか、日本には無い感覚として『ホンモノがすぐ側に』という教育観点があるというのが素敵。

 

そんな研究センター的な役割を持つこのパブリックライブラリー、一般の人にはちょっとアレですよね。なので普通に本を借りれる分室というか分館というか、そっちの方に行ってみました。斜め前にある図書館分館、Mid-Manhattan Library。

 

多分ここ、時間的に一番長く開いている図書館なんじゃないかな。朝8時から夜11時まで。土日はもっと短いけど。ちなみにニューヨーク地区では全部の図書館は週6で開いているけど、週7日開いている図書館は25%。ブルックリン地区では8%で、クイーンズ地区では3%だそうな。ニューヨーク市議会の予算関係の資料にそんなこと書いてあってような。

 

こういう図書館ってよくあるタイプの図書館だよね。なんだろう、一気に安心するようなそうでもなような。ちょっと古くさいと言えば古くさい、昔の図書館ってこうだったよねという感じ。

 

あ、マンガも置いてあった。アメコミ。

 

デジタル書籍とかそういう貸し出しもアプリを通じてあるぽいので、タブレット講習会関係を図書館でやって利用率をあげる試みというのはよくわかります。日本の図書館でもやってるところはありますよね、講習会的なそういうやつ。あと、なるほど〜と思ったのは多国籍国家というか移民国家(合法/違法含む)であるアメリカだからこそ、英語のお勉強の機会を無料で提供するというやつ。日本で置き換えてみると、『日本語学びませんか』というクラスを図書館でやるってことですよね。国としての事情は違うけど、そういうのアリだよね。

 

なんだろう、港区で例えてみると『図書館』と『区民協働スペース』が合体しているような感じ?いや、ボランティア団体や関係各所が図書館からオファーを受けてそれ相当のことをやっている感じの方が近いのかな。どっちにもいいところとそうでもないところがあるけれども、図書館という場所の守備範囲を広げるのも手かもしれないね、なんて考えてみたり。

 

もちろん自動貸出機もあるし。

 

返却ボックスがなんかかわいい。

 

図書館どこでも返せますよ、というのも同じ。

 

このMid-Manhattan図書館、来月からリニューアル工事に入るということでキレイキレイになるようです。今時のスタイルのカッコ良い図書館、視覚的にも探しやすくなるだろうし、利便性も上がるような図書館になるんだろうね。続く。