DXへの道

DX。デジタルトランスフォーメーション。聞き慣れなかった言葉も聞きなれるようになった人も多いかと思います。なんのこっちゃと細かな意味はわからんでも、デジなデジデジで新しい価値と組織の変革でいいです。どうも、DXとあるとどうしても「デラックス」って読みたくなる世代です。しじゅうごです。

 

事細かく言うとDXは単なるIT化とは異なるわけで、IT化は方法のひとつでDXはその結果がもたらす新たな社会という感じになるのかなあ。概念とか、ビジネスモデルとか、考え方全般ががらりと変わるようなそういう感じ?じわりじわりと少しずつの変化は目に見えなくとも、気がついたら「あれ、そういえば」というような事がまわりにたくさんあるはずで、それが感染症の影響でスピードが爆進した感じのイメージの方が強いトランスフォーメーションなのではと思います。しらんけど。

 

例えばスマホが登場してからガラケーよりできることはもっとたくさんになったし、もっともっと昔で言うとパソコン通信なんて呼ばれてた時代から考えると、今なんかなんというかテレホーダイどころかテレワークホーダイな世の中になり、IT化が進んだ結果、我々に自由も利便性も色んなものがくっついてきたと。

 

このあたりの社会変化の感覚は、ゲーム機をピコピコと呼んだ世代と、windows95が出た後の変化をリアルでみてきた世代と、物心ついた時から携帯電話がそばにあった世代と、学校でタブレット配布される世代と、全部違うと思う。唯一共通するのは「まさかこんな世の中になるとは思わなかった」と、何十年後かにふと思うであろう事くらい。あのピコピコが今やe-sportsとやらに変革していると、30年前は誰が想像したでしょうね。

 

IT化が進んできたことで通販・e-コマースビジネスがびっくりするほど拡大したこともそうだろうし、「会社のオフィスいらないや」とするところだってあるわけだし、最終形態はなんだ人間の電脳化なのか、データの一元管理化か。攻殻機動隊の世界がリアルになるのか。それはそれで楽しみであったりもする。生きている間に素子さんになれる日もやってくるのかもしれないと考えるだけで胸熱である。

 

そんなことはさておき。

 

行政のデジタル化は常に課題で、要は国で「デジタル庁」とかできちゃうくらいだから、それだけその分野で遅れを取っているから注力したいくらいの気持ちの現れ。民間企業ではいいものたくさん開発しているし、民間企業で色々便利に色んなものを使い倒しているのに、何故か行政は離れ小島でぽっつり世間からの隔たりがあるのは否めない。やれ費用だ、やれセキュリティだと、色んな課題がありますが、ひとつ勇気を出してえいやとなかなか一歩が踏み出せず、石橋を叩いて渡るどころか叩きすぎて壊すくらいなクラッシャーも多いのも否めず。

 

そんなこともさておいて。

 

DXの第一歩はIT化から

以前にも少し綴ったことありましたが(『アイとかCとかTとか』2020.5.20)、港区と区議会はあんまりIT化が進んでおりません。理由は綴ったように様々で、実績PRの導入ありきの不毛な議論が先行しておったもんで、まとめるにもまとまらん状態が何年も続いておったとです。が、ようやく動き始めました。長かった。

 

細かいことは来年度予算も絡むので次の機会に書こうと思いますけれども、いい感じになりそうで。進捗と結果には非常に満足するところでありますが、これからもうしばらくすると「わたしがやりました!」「我々の推進で!」みたいな嘘満載のアピールが色んな議員からばんばん発信されるであろうことを想像すると、それはそれで楽しみでもあります。みんなで、みんなでそうしようって決めたんですよ…うふふ…みんなでね。

 

さて、区役所職員さんが使っているPCには、とあるweb会議システムが入ってます。こんなご時世もあるからばんばん使ってまっせ!という話は特に耳にしたこともなく、非常にもったいないだけでなくもったいなさすぎる上、もっと使った方がいいし使ってもらいたいと常々思っていたわけなんです。特に我々議会側に対しても。

 

何ヶ月か前でしたかね、「区議会だより編集委員会」という附属機関がありましてね。機関というほどご立派なアレではないんですけれどもね、年に4回発行される区議会だよりの編集担当議員が表紙をどれにするだ中身はどうだ的なことを決めるのがあるんですが、そこでお試しで役所が使ってるウェブ会議システムを使ってみようよということになったんです。我々もそれぞれ個人のデバイスにアプリインストールしてね。チャレンジ精神とても良いこと。で、結果としてなんの問題もなく(まぁそうですよね)、2回ほどやりましてね。区議会事務局が手取り足取り議員に指導しながらね。ほんとおつかれさまです。

 

で、折角アカウントあるわけだから、使えるものは使い倒したいじゃないですか。なんせ我々、行政側とのやりとりも少ないわけではなく。区役所だって今やリモートワークが多くなっている上、1対1なら電話でやりとりも可能だけれども、1対複数の場合、みんな時間合わせるところまではいいとして、全員本庁まで集合することが常だったわけ。5分の話をするためだけに。

 

まぁこれもこれまでの色んな経緯とかあるから一概に「めんどくさ」という話ではないようなんですが、どうせ議会のIT化も進んでいくわけだからまずは自分から積極的に「webで!」を進めていこうかなと思いまして。お願いしたわけです。

 

もちろんアッサリいけるわけですよ。自分にとってはとっても簡単で便利なんだけれども、行政側からの感覚はどうなんだろう。今後改めて聞いてみよう。いかがでした?楽チンじゃなかったですか?と。

 

自分のため以上に行政側をおもんばかってるつもりでいるんだけど、多分あちら側の誰にも気付かれていない件

先月くらいにも「webで!」と一回お願いしてたんだけど、ちょっとタイミングも良くなくて延期となり今回の行政側からのwebレクチャレンジとなったわけですが、どうしてもこだわっていた自分には大きな理由があります。それは本庁にいない部門の職員さんをわざわざこのためだけに移動させるってどうなの、と。特に保健所な。ほら、今所属している委員会って保健福祉常任委員会ということで、今コロナ対応まっさかりの保健所が大きく絡むわけです。これからワクチン云々だって色々あるし、保健所めっちゃ忙しい。誰だって知ってる。

 

が、「説明しに本庁にいくなら、気晴らしに外に出るちょうどいい機会」という事も考えられるわけで、一概に「web会議いいでしょ!」とは言えないんだけれども。職員さんだって人であります。なんとも言えん。ねぇねぇ課長、どっちがいい?今度コッソリ教えてくださいませ。

 

DX(デラックス)からDX(デジタルトランスフォーメーション)。亀の歩みでイバラな道。でもこういうのが普通になった先にあるのはどんな議会運営だろうかなって楽しみにしてるの巻。