港区議会 保健福祉常任委員会 視察報告3

で、視察報告の最後は下関編。下関では2つの施設の視察にいきました。視察というのもおこがましい表現ですけれども、屋内と屋外の子供が超遊べる施設。正直な話、港区が超苦手とする「役所が駅ビルのフロアを買い上げてまで施設を作った経緯」と「外部の協力を得て必要な施設を作る術」をじっくり学びに。個人的にこれがメインと言っても過言ではなく。

 

ふぐの町、下関

右向いても左向いても、上見ても下見てもフグふぐ河豚。全市民が総出でふぐ推しの下関。潔いほどにふぐ一色。ある意味羨ましくも思う。だって港区はそういうのないもの。地元超推しの名産品があるって素晴らしいこと。

 

だってこれ、地元企業の立ち位置だからね。名産品じゃなくてランドマークだし。

 

それにしてもかわいい。

 

ふくふくこども館

下関の駅ビル、この最上階の3階、ここのワンフロアにふくふくこども館という施設が入っています。「次世代を担う子供たちを多世代で育み、子供の健全な育成と子育てをしている家庭の支援を図る」ことが施設の目的。

 

全力でふぐです。あ、ふくって言うんだっけ。

 

全力でふぐです。

 

ところどころチンアナゴも隠れてます。

 

どういう施設かといいますと、未就学児とその保護者が全力で遊べたりする屋内プレイランド、交流スペース、多目的室完備、子供一時預かり、相談室と、平成26年にオープンして以来、年間来場者数は平均18万人程度で土日は1,000人くらいくる素敵な施設です。

 

 

あ、同じフロアに市役所サテライトオフィスも入っており、土日祝日に課税証明書まで取れちゃう便利な市役所分室も。月に5〜600人が利用されるみたいで、やっぱり便利なところにあるって便利よね。

 

広くて素敵、利用者大喜び

で、このふくふくこども館。先ほども書きましたけれども駅ビルのワンフロアを占拠するゴージャスぶり。都心部と地方ではいろんな違いがありますけれども、広い広い場所を確保することの素晴らしさと羨ましさ、ひたすら羨ましす。

 

港区は土地がない土地がないというけれど、ビルのフロア買い上げたり借り上げたりをしないのはなんで?

 

何年も前からこういう疑問があるわけですよ。大抵の場合、前例がないとか高くて買えないとか言われてサラリと流されるわけですけれども、多分交渉的なものすらやったことないんじゃないかと訝しんでるわけ。というか、そういう風に考えてる人は少なくない。

 

で、必ず「自民党のくせにそういうこと言うな」で〆られるわけですけれども、今期の小倉りえこは違うぞ。自民党だからこそそういうこと言っていくんじゃい。自民党が言わんで誰が言う。

 

とまあ、そういうことは置いといて。

 

100名くらいは入れる多目的室とかも入ってるし、遊び場だけじゃなくいろんなものの複合フロア。港区はこういうのって団体登録しなきゃいけないわけだけど、こちらの施設は市内・市外関係なくご利用いただける素晴らしさあり。もちろん料金設定は異なってて、市外の方は3倍高い。でもこれって別にいいと思うの。どなたでも利用可能だけど市民優先ね、ってこういうことだと思う。

 

開設までの経緯

で、このワンフロアは下関市が買い上げたというわけなんですけれども、その経緯を伺いました。話し合いはもちろんどこでもあるような話で、何年も10年近くやってるわけですけれども、ものすごく簡単に言えば下関市とJR西日本で話し合いましたと。要は、JR側が駅とか駅周辺整備に関して市に協力を要請したと。

 

ここで思いを馳せたりするわけです。港区もなんやら新しい駅とかできるわけですけれども、港区は港区のためにwin-winであるのかと。まぁ、愚痴はさておき。

 

下関駅にぎわいプロジェクトという公益施設の基本計画を市が策定し、それにJR西日本が事業協定を締結。ひょっとするとどちらかは不本意だった可能性も無きにしもあらずだけど、一緒にやりましょうという姿勢はとっても素晴らしく評価に値するものと思います。

 

ただ、問題はお金ですよね。ワンフロア2,670m2、所有権を持つためのお支払いは7億6,500万円。まぁ正直港区の単価と比較すると「いいなぁ」というお値段なわけですが、この他に年間1,400万の底地借り上げ代と800万の屋上借り上げと2,200万円の共益費みたいなののをお支払いしていると。

 

ふくふくこども館を利用する方が使えるということで、お外も広いのさ。いいなあ。

 

ソーラーパネルもついてて、これだけでフロアの1/3の電力がまかなえるぽいみたいですよ。

 

できなくはない。ただやらないだけ

港区の不思議なところと言いますか、自分の感じるところと異なるところと言いますか、なんかすべてにおいてガムシャラ感が無いというのがあるんです。価値観の違いというんでしょうか、立場が変わればなんとやらというんでしょうか、「おらー!こちとら港区だぞー!港区様だぞー!」というのを全面的に出しているのは行政じゃなくて企業とかそういうところな感じがするの。

 

財政的にも豊かだから余裕がありそうに見えるというところも、振る舞いにでちゃう。そんな感じ?わかんないけど。

 

前々から「港区にはビジョンがない」「港区は行政ではないところが主体でまちづくりを進めているんじゃないか」「港区ってある意味無責任だよね」的な吠え方をすることもあるわけですけども。そういうことを言えば言うほど「そんなに行政に批判的にならないでくださいよぅ」と怒られたりすることもあるわけですけども。

 

保健福祉の委員会の管轄でいうと、園庭の無い保育園だとか子供の遊び場だとかというもののバランスが悪いよねという話が何年か前からずっと出てきています。ガムシャラ感があるのであれば、いろんなことできると思うの。

 

ガムシャラであれ。そうお願いしたい。次が最後の報告かしら。