可決した港区一般会計補正予算の中身

先日、全員でサンセーとなった港区の補正予算ですが、どういうことに使われていくかを説明する前に、どういうことに使うお金はどこから来るのかから簡単に説明をしていくところから始めます。自分の頭の整理も兼ねて。

 

プラス345億1,594万1,000円

えー、前回の終わりに「歳入歳出それぞれ345億1,594万1,000円を追加し…」で終わりました。その内訳が↓こちら。どこからいくら調達しますよという数字です。

国庫負担金 2億6,345万2,000円

国からのお金です。生活困窮者自立相談支援費という名目で、主に住宅確保給付金にこのうち2億6,2090万4,000円弱が使われる予定です。足りない分を出すのは港区です。

国からのお金のうち、残りの54万8千円は感染症予防事業費負担金という名目で、金額的に主に事務経費とかそういうやつのためでしょうかね。

 

 

国庫補助金 264億9,902万4,000円

これも国からのお金です。これが金額的にもみなさんの期待も大きな例のアレで、お一人10万円の特別定額給付金。10万円 x 26万3,000人。

その他、子育て世帯への臨時特別給付金というものもありますのでその分も。

端数というには大きい額とは思いますけれども、残りは事務経費とかでしょうか。ほら、申請書を作ったり発送したり色々あるでございましょうし。

 

 

都補助金 9,558万円

東京都からは「とうきょうママパパ応援事業補助金」というやつで、おっと『なんで東京都は大好きな横文字使ってねえんだ!』とか『ペアレンツof TOKYOでいいじゃねえか!』とか色々ご意見はあるのかもしれませんが、これをまるっと港区では現在妊娠中の方や今年度に妊娠届を出された方のための施策に使う予定と。

これまで東京都の補助金だか助成金だかの条件が合わなくて港区はこれ使うことができなかったようで、それが何かというと「妊婦全数面接は会って対面で行うこと」みたいだったんです。それが今年度に限り電話とかでもいいですよとなってもんで、それならということになったんですと。

でも、まぁ、正直なところ、都の補助金なくても独自でもっと早くにできたんじゃなかろうかとは思う。こども商品券と港区内共通商品券を1万円ずつ。足りない分はもちろん港区が出します。

 

 

雑入 3,769万3,000円

これ、何かといいますと「学校臨時休業対策費」という名目で、公益財団法人東京都学校給食会からいただくと思われる補助金です。

 

と、今回はこのように国や東京都からこういう感じで予算が下りてくる予定になってます。この他、港区は港区のお財布や貯金箱(財政調整基金とか)をやりくりして色々と足りないところにプラスしていくわけです。

 

 

港区の貯金を切り崩しつつ、こういうことに使われます。

国の〜というところは↑でこれまで説明してきた通り。

 

港区HPのプレスリリースのところにもありますが、かいつまんで説明していきますね。

 

テナントオーナーさん向けのテナント賃料支援事業

実際どうなのかという議会側からの意見もあるものですが、案を温めすぎて世にでないよりまずは試行錯誤でもチャレンジすることはいいことであると思います。オーナーさんが家賃を下げますよと言ってくれた場合に限り、減額50% x 3ヶ月分を助成しますというものです(ただし、限度額はひと月あたり15万円)。

正直、なかなか難しいものであるかもしれません。が、しかし、それでも、助かる人はいると信じたい。難しいようであれば修正をお願いしていきたいもんであります。なんでもそうなんですけれども、こういった類の地域の声というものは我々議員が一番よく知っているもので、せめて前もって骨子の段階で内容の相談なりをして欲しかったと心底思う。だって、家賃補助的なものは一緒に考えて進めていきたかったんですもの。

 

高齢者買い物支援事業

70歳以上の高齢者のみの世帯に向けて、週2回 x 2ヶ月でお買い物代行ということですけれども、対象世帯には区からお手紙が届く予定みたい。

 

居所確保事業

保護者が感染して入院などが必要になった場合、子供の居場所の確保をするべくですね、ホテルの部屋を借り上げて専門の保育事業者が24時間常駐する体制を整備するというものです。原則的には保健所が児童相談所や病院と協議して保護先を確保することになってますが、支援体制として港区もバックアップということです。

 

みなとプレママ応援事業

さっき↑の都の補助金のところで説明したので割愛。

 

ものづくり・商業・観光応援金

港区商店街連合会加盟の54商店街、港区産業団体連合会加盟の7団体には会員数に基づいて100〜300万円の給付、その連合会本部に500万円ずつ、観光協会に1,000万円。がんばろう商店街。

 

町会等関係団体活動応援金

町会・自治会は150世帯以下で5万円、500世帯以下で10万円、1,000世帯以下は15万円、1,000世帯以上は20万円。

区の地域活動を支える関係団体は、1団体あたり原則10万円を上限とする額。個別に周知するということです。

 

障害者就労事務所・介護事業所への家賃支援

4月〜6月の3ヶ月分の家賃の助成です。介護事業は減収率が30%を超えた場合に上限50万円で助成率3/4。障害福祉施設は減収率10〜30%以上で助成率1/4〜3/4。

 

区立小中学生へひとり1台のタブレット

4年かけて整備する予定だったのを前倒し万歳。全体の2/3(約7,250台)分は国の補助と港区の予算分で既に予算に入っているものの、残りの分の約3,000台の費用を今回の補正予算で賄います。

また、事前に区立小中学校で家庭学習用にネット環境が必要な家庭もあるわけでして、Wi-Fiルーターの貸し出し希望などを確認しているので、すべての必要な子供達に学習支援の手を。

 

みなと図書館運営

3月末から図書館が休館しているわけですが、それまでに予約してた約6,000名の方と新規に予約した方に本郵送します、ということです。

 

と、非常にざっくりではありますが、これが今回の臨時会で全会一致で可決した補正予算の中身でございました。詳細はこれから発表されるものもありますので、その際はまたご報告したいと思います。(港区のHPからでも確認できます)