令和3年度予算の話

さて、先日2/1に港区の来年度予算の内容が発表されまして、毎回区長が記者会見をしてその同じくらいのタイミングで区のHPにも概要案なりそういうのが掲載されますけれども、我々議員も内容を知るのは基本その時です。

 

2月の中旬から予算審議を含む第1回定例会が始まるので、長い間こういう世界にいる人であれば「ああ、そんな季節か」で終わってしまうんでしょうけど、それだとあんまり味気もない上、まるで港区の予算付け含めて港区がどうなろうとしているのかなんてなんの興味もないんだろうなって思っちゃう。

 

なお、区のHPで毎年の予算案の発表記者会見がいつなのかをツラツラーっと調べてみると、今年は2/1(月)、去年は1/31(金)、一昨年は1/31(木)、その前は2/1(木)ということで、基本1/31か2/1な様子。曜日は関係なく。

 

気になるポイント

どのくらいの割合くらいでこの予算案発表を待ち構えている議員がいるのかまったく想像つかないけれども、少なくとも自分はとっても気になる方であります。理由は2つあって、①予算審議の質問を考えて書く時間は一日でも早く欲しい、②これまで取り上げてきたことが反映されているのかどうかを確認したい、からです。

 

ほら、議会質問の答弁って大抵が「検討していきます」「見直していきます」ということがほとんどで、「すぐやります!」みたいなお答えってほぼゼロに等しいんですよね。1度言ったからといって反映されるわけでもなし、とかいって毎回繰り返し言っても反映されるかということでもなく、色んな事情が色んな感じで複雑に交差して結果として反映してもらえたらありがたい。ほら、予算編成権とか地方自治法上色々あるもんだから、こちら側も限界があるのよ。

 

で、もしちゃんと反映されていたことがあるとするじゃないですか。人によると思うんだけど、基本的にこれまで質問で取り上げたりお願いしていた議員個人にも「例のアレ、こうなりましたんで」というお知らせも特段なく、むしろ「いや、アナタ方に言われなくともそんなの考えてましたから」くらいの勢いでシレーっと予算に反映されていたり新しい事業が発表されたりします。

 

なので正直、こちらがお願いしていたことがどうなったかのフォローアップや確認は自力で行わなければなりません。いっぱいありすぎて正直しんどいと感じる時もある。しかもこの公開される予算案には書かれていないことだってあるわけで、確認しようがないことも多々あります。せめてですよ、せめて代表質問や一般質問、決算や予算で取り上げたトピックがピンポイントに発展するものがあるのであれば教えていただきたいところであります。いや、ほんとに。

 

……あっ、アイツとは話したくないと思われている可能性を忘れてた。その時は仕方ないや。因果応報というやつか。

 

港区の予算案の概要

色んな資料がありますので、ご興味がある方はこちらからどうぞ

 

公表されている案の中から個人的にいくつかピックアップしていきますね。個人的なことばかりかもしれないのはご勘弁。

 

麻布十番商店街大通り整備

区議会議員のお役目いただく前から関わっていた地元の歩道整備。2014年からだから苦節7年、お役目いただいてから苦節6年、色んなことを決めていってようやく予算に計上されまして。予定通り。港区さんありがとう。麻布のまちづくり課さんありがとう。この間に異動しちゃったけど関わってくれたみなさんありがとう。

 

なお、今度策定されるであろう港区基本計画案にもばっちり。あぁ最高。これでもう思い残すことは…なんて事はなく、まだ残していることたくさんあるから思い残してることしかないから。まだまだこれからも続く。

 

中小企業・商店街支援

特にプレミアム付き商品券の発行支援、少なくとも来年度また10億円分あるということで一安心。もっとあってもいいんですよ?

 

創業再チャレンジというのもすごくいい。区が応援しますっていう姿勢がみえることがいいんですよ。あとはテイクアウト・デリバリー等支援をもう少し運用を変えていただきたいくらいかな。もしそういう予定なら確認をさせてもらわなければ。あっこれは予算の委員会で質問をしようっと。

 

手続き手数料の無料化

例えば普通に暮らしていたら1年でどれだけ区役所で証明書とか必要になるのかしらという素朴な疑問はさておいて、個人以外にも中小企業・個人事業は色んなものの手数料が高くなりますが、これを無料に。

 

はっ、これが12月の代表質問における「コロナの件は新しい視点で支援をしていきます」というやつか!

 

 

議会ICT化推進計画

前回少しITなお話を書きましたけれども、来年度予算でタブレットがようやく導入できるかもです。まぁ正直ペーパーレスとか言ったってペーパーは置かれるだろうし、完全ペーパーレスな議会運営は難しいとは思うんだけれども、我々(特に自民党さん)がみんなに訴えかけていた一番のポイントは「やるなら行政側も一緒にやってくれないとただデジモノの持ち腐れ」ということでありました。他の方々は導入!導入!だけで何をどうしていくかなど希望も意見も皆無だったもんで。

 

で、↓これなんだと思います?

これね、議会棟の議員控え室のあるフロアにででーんと置いてあるものなんですけれども。下駄箱にも見えるこれ、ポストです。各議員へお知らせのお手紙を入れる下駄箱…もといポスト。区が行う事業とかイベントとかチラシとか、こうこうこういうことがこうなりました的な情報提供を含め、基本紙で色んなものが渡されるわけです。

 

で、毎回委員会終了後のご報告を書いてる時にも載せたりする画像ですけれども、資料だとかも紙で各議員の机の上に置かれていたりしますし、

 

今月からの定例会の予算書とか分厚い資料も机の上にどさっと置かれていたりしますし、基本紙なわけですよ色んなものが。別にいいんですけれども紙は。スクロールするよりペラペラめくる方が便利で早い時だってありますしね。

 

ただね、要はね、区役所に来ないとなんの資料も見れないわけ。例えばメールで送ってもらえますかということも対応されない場合もあったりするわけ。別に機密情報でもなんでもないものすら対応できかねるとかもあるわけですよ。それには色々あって、「議員全員にそうやって対応しているわけではないから」とか、「外部にメール送れる職員が限られているから」とか、役所の都合も色々あるらしいんです。なるほど。民間企業にいた身としてはまったく想像つかない理由が行政にはあったりもする。わからん。

 

「議員は何する事なくともとにかく役所にいること」が美徳とされているようなフシも見え隠れしますし、「(何の役に立つのかわからないけど)5分でも10分でも誰よりも早く情報を入手することがすべて」みたいなことも見え隠れしますし、これだけ聞いてると非常に昭和というかなんというか、うへぇっていうか。

 

まぁそんなことはどうでもよくてですね。要は、「区役所に行かないと何が置かれているのかわからない問題が解決する」であろうということは非常に大きなものだろうと思われます。え?毎日朝から晩まで何することもなく区役所いろって?他にやることも行くところもあるからそれは無理です。

 

例えば共有クラウドサーバーに資料を放り込んで「お時間ある時にご覧ください」でいいわけです。これすら出来なかったわけです。無いですからねそういうサーバー的なもの。というかデータで情報共有ってのが無いですからね。コロナ禍で最初の緊急事態宣言とかその辺りに初めて事務局からのみお知らせメール一斉送信を始めたくらいですから。

 

資料共有以外にも、次の委員会の日程を決める時だって、「候補はいつといつですけどご都合いかがですか」って所属議員全員に電話とかで予定を確認することからですもの。メールでいいじゃんと思われがちですが、全員が全員その方法で行けるわけでもないだろうし。

 

行政側と共に変わっていかなければ、タブレットなんてただドヤ顔でシュッシュピュッピュしたいだけの人がいるだけになっちゃう。で、もちろん議場とか委員会でネットショッピングとかしてフォーカス(古)されちゃうところまでがセットですかね。使い方は個人の良識です、こればかりは。もちろん議会側だってわからない人は学ぶ姿勢がないとダメなんですけどね。

 

とまぁ、自治体によってやり方も目的も色々だと思いますし、議員だって色んな人が選挙で選ばれているわけですからバリエーション豊かなわけですよ。色んなサンプル代表みたいな感じの集合体ですから。毎日朝から晩まで役所にいる人もいれば、一日一回は何時になっても来る人もいれば、週に1度くらいは覗きにくる人もいれば、委員会や議会がある時以外は一切来ない人だっているので。

 

そういうわけで、もちろん費用が絡むことでありますので議会費というところに計上されているわけですけれども、我々の業務向上だけでなく行政側の様々なブラッシュアップにも繋がる議会ICT化ですので、みなさまにもご理解をいただきたく思います。よろしくお願いします。

 

 

令和3年第1回港区議会定例会

ということで、来年度の予算審議も含めた定例会が2/17から始まります。今回の自民党さん会派の代表質問は鈴木たかやさん、一般質問は土屋準さんです。