6月17日から開催されていた港区議会第2回定例会、昨日無事終了しました。近くにいる誰かがこんなことでもないと興味を持たない周囲の人々が結構おりまして、家族を中心に傍聴(と称した大人の社会科見学)に足を運んでくれたり。ありがとうございます。
さて、17日18日は本会議と呼ばれるもので『TVでよく見るような国会のちっちゃい版』のような本会議場で、色々と報告や質疑応答が行われます。
びよんと飛び出るアレ、があるところが本会議場ですね。びよんと飛び出る名前棒バネ式。席もふかふかの椅子ではあるんですが、これが実はとっても座りにくく腰を痛めそうです。スライド式の椅子なので、机と座る位置の隙間がどうにもならない。そしてよく膝を強打します。ちなみに委員会室の机でもよく膝を強打します。頻度と悶絶度は委員会室の方が高いです(マメ知識)。
議員による質問と区長からの答弁が行われます。1日目が『代表質問』、2日目が『一般質問』。会派の代表者が大枠で質問する日、会派のどなたががちょっと細かな質問する日、と分けると理解しやすいかもしれません。質問事項も事前に提出するようなので行政側の準備もしやすく、つまりは議員による質問も、区長や教育長からの回答も紙を読みながらの応酬。……時間もあるので早口過ぎて聞き取るのキビシイ。あと眠い(注:お昼ご飯後の13:00からですから)。
自民党議員団、13人もいます。ひとつの定例会で2名しか質問ができない(今の所は代表質問ひとり、一般質問ひとり)とすると、1年に4回しか定例会がないのでは年間8人しか壇上に立つチャンスがない。今の計算上ではですけれど。次回以降は少し変わるのかもしれないですね、人数多いし。
さて、定例会全体のスケジュールはこんな感じ。
17日 本会議(代表質問)
18日 本会議(一般質問)
19日 調査日(待機に近い)
土日はさんで
22日 委員会(初日は視察が多いみたい)
23日 委員会
24日 委員会
25日 事務整理日(待機に近い)
26日 委員会&本会議(報告とか採決とか)
区民の皆さんからの『港区さん、これこれこうしてちょうだいよ』という請願が11件ありました。各会派に請願書のオリジナルが回ってくるので、内容をじっくりと読んで賛同する議員は署名していきます。一切署名しない場合もあるようです。そういうポリシーもありなのかしら?その後、議会運営委員会で内容によって4つある常任委員会に担当を振り分け、各委員会で審議(採択/不採択の決定)をしていくわけですね。そして最終的に『委員会ではこんな結果でした』と最終日の本会議で委員長が報告をすると。
委員会で満足いかない結果となると、最終日の本会議で34名(議長除いて33人か)の議員で最終決定をする。そんな流れ。今回身をもって経験しました。所属する保健福祉常任委員会では審議すべき請願がありませんでした。なので委員会3日目『事務整理日』となり、時間ができたので総務委員会を傍聴しに行ったわけです。
安全保障や集団的自衛権に関する4件。廃案や反対の意見書を港区の意見として国に提出してくださいという請願です。回覧されてた請願に賛同して署名した議員、共産4と1人会派の合わせて5名。この流れがとても興味深かった。プロセスとして。
委員会室満席。傍聴人が何十人。ヤジもすごい。
採択:共産1
不採択:自民3
継続審議:みなと政策会議3、公明1
まず、各会派の態度表明はこうです。『継続』という声があると『継続とするか否か』を決める採択をまず取るんですって。なので、継続する4、継続しない4(1+3)で『可否同数』。その場合は委員長が決定権を持つと。そしたら『継続審議は不採択』となりました。つまり、継続しないで今決めると。
次は採択するか不採択とするか。採択=請願に賛成、不採択=請願に反対。
採択:みなと政策会議3、共産1
不採択:自民3、公明1
これまた4 vs 4の『可否同数』。やっぱり委員長が決定権を持つと。そしたら『不採択』となりました。こんな可否同数が続くのって珍しいんですって。
プロセスに関しての私の理解、こんな感じ。間違ってないはず。多分。間違ってたらごめんなさいすっごい勉強不足。継続審議ってひょっとしてただの先送りニュアンスなのかしら。
委員会の中では不採択という結果となりましたが、『願意にそいがたい』という理由で最終日の本会議で34名(議長を除いて略)全員の議員で諮られる事になりました。その場合、2種類の方法があるようです。
起立採決と記名採決。
起立採決は『賛成の人は起立してください』のあれ。記名採決は『賛成は白い票、反対は青い票を投じてください』。白黒ハッキリつけようぜ!外から見ても誰が賛成だか反対だかわかるように票を投じようぜ!というのが記名採決だそうです。今回の4請願、1件がこの記名採決、残りの3件が起立採決となりました。
『賛成多数により〜』と目視で明らかな差が見て取れる場合は起立採決が簡単なんでしょうけれど、野鳥の会のカチカチが必要無いくらいの大差。
『総務委員長の報告の通り、不採択という判断に賛成する人』が白票を投じ、その逆が青票を投じる。10cmくらいの長さの色付いたアクリル板に名前のシールが貼ってある札が準備されてまして、それを順番に投票箱のような透明プラスチックの箱に積み重ねていくと。外からもどちらの色が増えているのか投じたのかすぐわかると。
牛歩作戦(今考えてみると、TVで見た事がある牛歩云々というのはこの制度での採決だったのかと)とかなかったです別に。34名(議長略)しかいないですし。あっちゅう間。
反対青票は共産、民主、維新、社民、無所属全員。多数決により結果として不採択。『安全保障関連法案に港区として反対表明を出すのには反対』という結論に。他の請願は『麻布地区にドッグランを』とか『三田台公園の利用拡大を』とかもありまして、そちらは採択されました。
まずは無事に定例会が終わったことにほっとし、またしばらくの間は勉強したり色んな方と話したり、まちをふらふらしたり考え事したり、そういう日々の中で気を引きしめながら『定例会中に毎日のように机にぶつけまくった右膝を更に痛めない』ことを目標に頑張ろうかと思います。
召喚!膝サポーター!