3連休の最終日、東京プリンスホテルにおいて成人式がありました。わたくし、2度目の成人式の年でありますが成人式に出席するの実は初めて。小倉りえこ40才、20年前は海外で学生してました。あれから20年…更に大人になりました(肌年齢とか体力とか)。ここ何年かのニュースでは最近の成人式はなんだか警察が来るほど賑やかで……、なんてイメージばかり先行しておりましたが、港区の新成人のなんとお行儀の良いこと。
『誰か壇上にあがっちゃったらどうする?誰がどうやって暴漢から区長を守る?』なんて架空のシミュレーションを同期の黒崎ゆういち議員としてみたり。とりあえずラガーマンのタックルで〜なんて話も、お行儀の良い新成人ばかり、とても平穏な式典。
1402人だそうです、新成人。今年平成28年だから、平成7年とか8年生まれの新成人ですよね。港区の歴史の中で人口が一番少なかった年が平成8年、人口15万人を切った年(今は24万人強)。和装から洋装から普段着まで、バリエーションに富んだ様子がとてもよかったよかった。振袖着なきゃ参加できません!とかスーツか袴じゃないとダメですよ!ってわけでもないでしょうからね。
もし20年前に成人式のチャンスがあったならば、私は参加していただろうかとふと考えてしまいました。175cmの長身、幅のある反物にしても1.5反は必要で、一度きり着るものとしては作るにはどうかと考えるだろうし、レンタルにしてもそんなサイズは当時あったと思えないし、まわりはみんな振袖なのに1人スーツの度胸もなかっただろうし。多分、同窓会気分より恥ずかしさの方が勝ってたのではないかしらと。度胸の無さにエア反省。
港区の成人式には外国人の新成人の姿もちらほらと。すごく印象に残ったのは『日本語ほとんどわからないし、同い年の友達いないけれど折角の機会なのできてみた』という新成人。あと別の子では宗教上の理由ですかね、ターバンのようなもの(ヒジャブではなかったな)も巻いて参加した新成人も。これがまたすごく似合っててね、なんでしょう、和装と異文化のコラボがまたしっくり。今日は来てくれてありがとうね、折角の素敵な日だからたくさん写真を撮ってね、と声をかけてみました。勇気を出して踏み出した一歩を素直にすごいと思いまして。
成人式のための新成人による実行委員が立ち上がっていたようで、『大人の権利』のひとつとして選挙権云々の話もあり、世間では18歳選挙権が〜と言われていますがあれは7月の参議院議院選挙から。港区はその前の6月に区長選挙が控えております。これはハタチから。若い人に少しでも政治や選挙に関心を持ってもらおうと、港区も選挙管理委員会も色々と頭を悩ませている中、『ありがとうポスト』というものがありました。ハタチの記念としてもらえるポストカード、本物の選挙で使われる記入台と投票箱が置いてあり、そこでどなたか大切な人にハガキを1通出してみませんかと。
この場で出してくれたら切手なしでも届きますよ、という事でした。うん、すごい微妙。色々とすごく微妙。なんだろこの感覚。
何が微妙かって、切手代の52円を負担するぞありがたがれ!みたいな印象が強いこともありますけど、選挙だ票だみたいなことを大人の権利として今更この場で押し付けんのかいというところに違和感なんでしょうか。エイズ検査に行きましょうはわかる。みなとタバコルールもわかる。でもなんででしょう、『来賓の方々もお忙しい中〜』なんてくだりもあっての議員の前での選挙に行こう、とてもやらしい。やん、スケベ。
今までの集大成として『さあみなさん今まで色々と学んできましたね、これからが本番ですよ』とリマインドとするのであればいいのかと。そう考えると教育というのが改めて大切なんだと。例えば昔、国会議事堂に社会科見学行った事ありました。へー、ふーん、で終わったと思います。小学生だし。
でもなんでもかんでも必死にならないと区という小さなエリアでの政治に興味はもたないのかもしれなくて。だって象徴的だったのは、新成人が式典会場に入って来る際、金屏風かなんかの前で区長と議長と教育長と選挙管理委員長だったような気がしないでもないけど、大きい胸章付けて偉い人達が4人くらい立ってましてね。私はそれを遠くから眺めていたわけです。
結構な数の新成人が前を素通りしていくわけですよ。時折区長が会釈してるのは見えるんだけど、本当に時々。通り過ぎる新成人も『あ、ども』みたいにちょびっとだけぺこりの姿勢をみせたり、胸章見て『ちょ、あれ区長って書いてね?』みたいな反応が本当に時々。
ま、来年の成人式には『みんな、ちゃんと選挙行ってる?』という流れになるんでしょうけど。
『私がハタチの頃は〜』なんて自分の過去を例えとして挙げ始めたらもうおばちゃんなんでしょうけれど、『今の子みたいにしっかりしてたかどうか自信がないわ〜』というオチがつきもの。
なにはともあれ、おめでとうございます。ほんの少しだけの人生の先輩として新成人にアドバイスするとすれば、私も言われたし、歴史は繰り返していくであろうこのフレーズに尽きます。
『20代なんてあっという間に過ぎるよ?』