と、国会議員にも街場の懸念とか色んな意見とか聞いてもらおうと、少人数で勉強会的な催し物をしたわけですが。民泊と商店街振興というトピックで様々なご意見を伺ったわけですけれど、ひょっとしたらこの字ヅラからだと『民泊システムからどう商店街振興に繋げるか』ということを感じた人もいるかもしれませんね。違います、逆、逆なんですどちらかというと。
民泊は民泊、商店街振興は商店街振興。あわよくばこの2つを繋げられればよかったんですけども、繋がらないものは仕方ない。繋がるとこはあるかもだけど、商店街すべてには当てはまらない。
商店街支援でよく言われるのが『集客のお手伝いはしてあげるけども、あとは独自で何とかしてね』ということ。だから行政はお客さんがいっときでも多少足を運んでもらえるようなイベント開催をやたら勧めるわけ。
商店街振興は集客がすべて。
お客さんがきてナンボ。商売はこれが基本であることは間違いなく。でもワガママなのかもしれませんが、『良いお客さんがきてナンボ』という本音もあったりするのも、これまた商売。そして、観光客がお客さんになり得るかなり得ないか、業種によって異なると。そういう考え方も無くはない。
商店街は色々です
麻布十番商店街。商業地の中にたくさんの店もたくさんの住宅もあり、大昔には『地下鉄なんか通ったら銀座に客取られるだろ!』という時代を経たとかそこまでではなかったのか、独自に商店街を発展させある意味ガラパゴス化した、由緒正しい元・陸の孤島。それが麻布十番商店街。あ、言い過ぎたかしら。
ある程度広いエリアを抱えており、港区の中でも東京の中でも、ひょっとしたら全国区でも屈指の有名商店街。メディアでもよく取り上げていただくわけですが、ミーハーな人が少ないので撮影がやりやすいんじゃないかなと感じることも度々。
観光は物販店を支えられるのか
商店街の華と命は物販店だと思ってます。なので、物販店の数をどれだけ維持できるかが商店街を守ってくことに繋がると、個人的にはずっと思っているわけです。正直、物販店が少なくなっていくと『商店街でいられるか』『駅前繁華街になるか』の瀬戸際がジワリジワリと近寄ってくるような。だからどうしてもどうやったら物販店が淘汰されずに済む方法がないか、という観点でモノを見がちになっちゃってます。
だからお店屋さんは感じるわけですよ。宿泊施設が足りないから民泊だの、商店街が観光スポットだの、そういう方向から攻められるこの世の中、飲食店は住む人訪れる人はいいかもしれないけど、靴屋さんだ文房具屋さんだ本屋さんだクリーニング屋さんだお花屋さんとか、観光客に商売を支えてもらえるんだろうかと。物販店はね、お土産に最適なモノ売ってるだけじゃないから。
だからこそ、訪れる人が多ければそれで問題は解消しますよ的な考えにちょっと待ったと思っちゃう人も少なく無いわけ。麻布十番商店街とか近辺の方々、そういう意味で危機感持つ人も少なく無いわけ。十番は大丈夫でしょ、というのに中の人はいない。
今、世間一般の商店街は大きく3つの問題を抱えていると思います。1. 集客力、2. 事業承継、3. 店舗撤退。多分。もっとたくさん複雑に絡んでるんだけど、とりあえず3点置いておきますね。
色んな理由でお店が続けられなくなって撤退してしまうことはよくあること。そんな中、用途地域(商業地とか工業地とかそういう)の事情で古くなった建物を建て替えたら新しい基準が適応され、今までの商売が継続できなくなる業種があるということを知りました。これには国会議員もビックリやで。みんな知らなかった。
さぁこれからどうしようかが問題
色んなお話を伺ったわけです。もちろん制度的なお勉強も意見交換も。元より、『麻布十番商店街を大切に』と前任区議から引き継いで今区議会議員やってるわけなんですけれども。住みやすい商店街と訪れやすい商店街を目指し、この3年間試行錯誤です。
昨年、風俗店の出店とかで街のブランドやイメージで損なわないように守っていくことから始めようと、既存のまちづくり協議会を修正したり色々と計画を立てました。ただ、制度や運用面で色々とハードルが高く、挫折はしちゃいないけど今ビバーク状態で停滞。
月並みのことしか言えないんですけれど、がんばります。
あっ、昨日から区議会定例会やってます。来週金曜日まで。