会派の続き

民主、維新、社民、無所属が集まって政策を実現するための会派を作りました!という引き続きの会派の件、立場の違いで受け取り方も違うのは当たり前。まさしく十人十色。代表者会議にメディアの取材も数社入っていましたが、どのスタンスで何を目的に傍聴するのかで当然認識も結論も違うわけです。音声の書き起こしでストーリーを眺めれば……それでも価値観が違えば変わらないでしょうね。いいんじゃないでしょうか、これも民主主義。

1〜2回会議の中で、非常にインパクトのあったQ&Aの流れをいくつか。

Q. 以前にも似た様なことばかりで、また同じことの繰り返しにしか見えないんだけど。
A. xxさんの場合は〜

え、名前だしちゃうの?折角周囲が気を使って個人名出さないように話しているようにしか聞こえないのに、そちらが真っ先に名前だしちゃうの?

Q. 前の時にはこういうことがあってね、記録にも残っているんだけど。
A. 聞いていません。

えええええええー。当時の幹事長(現職)、ちゃんと教えてあげてー。

Q. 無所属は別として、政党公認はその政党の色が出ちゃってるけど、その政党公認で選挙に出たからにはそれなりの政党として期待が持たれているとは思うけど。
A. 国政と地方自治は別だし。
Q. 別というなら政党の党首とかと一緒にポスター作っちゃったり貼っちゃったりしてるけど、それはダメなんじゃないの?それなら選挙の前に「当選後は組みます!」とした方が、誰を選ぼうかを考える有権者にとって親切なのでは?
A. 誰が当選するか落選するかわからないし、選挙前にそういう発表するとうまくいかないと聞いたし。

えええええええー。なんかずるいー。国政とかと変わらないー。確かに政治に疎いひとでも「維新と社民が組むってよ!」と聞いたら違和感感じることがあるでしょうかね。

Q. 応援してくれた人たちや港区民にどういう説明をしていくの?落胆している人もいるかもよ?
A. 開かれた議会にするために情報発信をしたり、記者会見を開いても。

うーん、ピンとこない。「分裂した際には〜」とProsとConsもしっかりと説明できるなら別だけど。みんなが納得する開かれた議会ってなんだろう。誰でもなんでも傍聴とかできること?自由に発言できること?少数派をあたたかく迎えること?ツイキャスとか駆使してでも「密室」的な時間を作らないこと?

Q. メディアからの取材を禁止させている今の区議会は、自由な発言をさせないよう努めているのでは?
A. 禁止ではなくて報告をお願いとしている。前に取材申し込みがあった時、やらせに近い依頼をメディアが要求してきたから断ったのは事実。選挙前の時期に特定の議員だけフューチャーさせるのはフェアじゃないし、それに関連する政策だってその議員が最初から最後までやり通したものではない。ずっと何年も何期も区長を中心に協議してきたものだし。背景もなしにバーンとでちゃうと必ず不平不満が出てくるから収集つかなくなるし、後でいきなり聞かされてもみんな困るだろうから。禁止ではないので、当時の幹事長に聞いてごらんなさい。みんなで決めたことだから記録にもちゃんと残ってる。
Q. 聞いてませんけど?
A. 今そう言われてもちょっと。

へーへー、確かに前に何かの記事で目にした時は「禁止」みたいな感じで書かれてたけど、報告だったんだーと勉強になりました。細かくその時の事情を説明してくれていましたが、お子さんを連れて本会議に来るという画が欲しかったそうですが、そんなこと誰もやったことがないから嘘はダメとお断りしたことがあったようで。嘘、ダメ絶対。

会派については届出制なので、承認や否認はありません。あくまでもグループなので、「頑張ってよい港区を作っていきましょうね」でいいとも思います。ただ、色々な質問が飛び交っていて複雑な印象を与えているのも、「ねえ、大丈夫?今回大丈夫?ほんとなの?ねえねえ?」というなのでしょう。しかし、もう一つ理由がありそうです。こっちの方が問題視されているというわけです。

「誰でもいいから大人数の第2会派を作って、副議長とか委員長とかのポストが欲しいんじゃないの?」と。

港区議会は平成13年から「ドント方式」を採用してきました。意味の説明を検索したら栃木県の選挙管理委員会のページが一番上にでてきたので、そこの説明をコピペ。

《ドント方式とは、各政党の総得票数をそれぞれ1,2,3,4・・・と自然数で割っていき、得られた商(得票数)の大きい順に議席を配分する方式です。参議院・衆議院の比例代表選挙などに用いられています。》

民主主義としての基本は本来投票。力学とはよく言ったものですね。しかし、そればっかりだと少数政党の声はどうなるんだ!ということで、このドント方式できちんと議席数に応じた対応が取られることになっています。きちんと、という表現はすこし語弊があるかもしれませんが。人数は少ないですけれどちゃんと配慮はしますと。

今期の港区議会議員34名、自民党13、公明党6、共産党4、民主党4、維新2、社民1、無所属4。

会派別にすると、自民党13、新会派10、公明党6、共産党4、無所属1。

「ほーら我々は政策重視で第2会派となったことだし、今まで通り少数派に光を当てる対応を取っている港区議会さん、もちろんドント方式継続しますよね?」
「いやいや、前にも同じことやって何回か失敗したじゃない」
「今回は違います」
「同じメンバー入ってるし、ちょっと信用できるかどうか自信ない」
「民意を背負った集団なので、有権者の声を潰す気ですか?」

こんな流れになっているのが、今月の港区議会です。今の所。

会社の中でも企画会議等でこのような堂々巡りが延々と続けられたら、上司や同僚、事務局は困った顔すると思います。落とし所を協働で見つけるよう努力できればいいんでしょうね。例えば「1年後2年後必ず結果を出す自信があるので、その時こそ有権者の民意を必ず反映できるような選出方法の検討を!」とか、「再度分裂して議会運営に影響を及ぼした時には、未来の議員にも支障がでることをお忘れなく!」とか。

新しいことをベテランは反対する!←会社でもよくあります。よくわかります。
多様な意見を取り込みたい!←アリだと思います。
色々なことをオープンに!←多角的であれば公平だと思います。
様々な情報発信を!←嘘や過剰評価を抜きにしてならいいと思います。

これらの件、ネットなどでどう書かれているか報告されているかをちょっと調べてみました。自民党と共産党くらいですかね、現職が触れているのは。ブログとかツイッターくらい。あれれー?本来であれば当事者達がもっと「こういうことなんです!」と情報発信の一部、速報として一般向けに詳しい説明があってしかるべきと思うけど、何もないのはなぜでしょう?特定政党、特定個人を批判するプロの記事ばかり。もっと現場の色々な方々の見解を知りたいのに。文章であれば感情的な部分を抜いて冷静に考えることができると思ったのに。あれれー?