日本はなんで諸外国に比べて電線地中化率が低いんだろうかと、まずそこから『グローバルに追いつけ追い越せ!』的なものが序章として必ず言われるもんです。前にも綴ったけど、第二次大戦前からそういうまちづくりをしてきた国と比較するのもどうかと思うし、ヨーロッパなんかと比べるとお城を中心に馬車で移動してきた国と、同じようにお城を中心にカゴでえいさほいさしてきた国と、根本的な文化が異なる中で標準指標を設けることに違和感。知らないけど。他の国ではガス会社と電気会社の仲の良さとか悪さとか、そういうのも昔から地中化できたかどうかに関係あるってお話もあるし。知らないけど。
↑これ、東京都の無電柱化条例の概要のページね。この中でひとつとても気になるところを見つけました。
都民:都が実施する施策に協力(努力義務)
これ、一体どういう意味なんだろう。条例をくまなく調べて正解をお伝えしないといけないのかもしれないですけど、いきなり答え見ちゃうより多少は自分の頭で考えてみたいじゃないですか。その方がなんか面白そうじゃないですか。うーんうーん唸りながらほんの少しだけ考えてみました。ぴこーん!
東京都が無電柱化といってるのは多分どうせ都道だけだろうから、『都道を挟む市区町村地域を最優先で無電柱化するように大規模開発・再開発とかでもなんとしてでも対応しなさいよ、市区町村と連携するのはそういう意味よ』という、都民である区長や市長などへのプレッシャー付きメッセージ。
うそうそ。そんなわけないよね。じゃあ他にはなんだろう。うーんうーん。ぴこーん!
電線地中化は歩道の幅も関係あるけど、それよか『地上機器を置くスペース確保できるよう、都民はできるだけ場所を差し出しなさい』というプレッシャー付きメッセージ。
こっちかしら。東京都だけの話じゃなく、区でも関連する話だと思うんですよね。知らないけど。国土交通省のページにも『地上機器の民地への設置等地域の協力が得られる仕組みや、計画策定の際に地域の声が反映される仕組みを構築し、地域との連携を強化し、事業を進めます』って書いてあるしね。
国土交通省のページで道が狭いところを地中化しようとする事例があります。京都の先斗町。電柱15本なくすために地上機器を29基設置しなければならんと。民家の植え込みとか掲示板の後ろとか、とにかく民間とか住民にに『お宅の敷地に地上機器置かせてください!」と提供をお願いすることが大事だそうで。最近どこかで読んだ記事では先月から工事が本格的に始まってるような感じで、なくす電柱が少し数増えてたような。
半年以上前に見つけたんだけど、『ボックス』が未だに『ボッス』のまま。おーい誰かエライひとに教えてあげて。や、おもしろいからこのままでもいいんだけど。ボッス。
ま、これは国土交通省と地域がタッグを組みながらの試行錯誤なお試しらしいので、全部が全部そうなのかどうなのかはわかりませんけど。でも『地上機器を置ける場所が増えれば、狭めの道でも電線地中化に対応できる可能性は高くなる』と区役所からも聞いたことあります、そういえば。
国土交通省と東京都の方針の違いがよくわからないけど、先斗町の事例のように狭い狭い道でも地中化できるような技術が新しくできることが先なのかなあと思います。で、理系的な考えというかお願いというかできるのであれば、日本は研究開発費をケチらないでいただきたいとも願ってます。
さて。
麻布十番商店街、30年近く前の1990年代で確か道路と歩道をキレイにしまして、その時に当時の最先端の技術で電線とか地下に埋めました。あっちこっち、順番に少しずつお直しリフォームを長年かけて行ったと聞いてます。その時期ちょっと不在だったので実は見てないんです、工事中のところ。ま、それはさておき、商店街の歩道は3m。えっこれ3mもあるのってくらいの3mです。歩道の幅の2.5mルールは一応クリアしているところ。
先日なんですけど、そんな電線地中化されてる麻布十番で午後通行止めがありました。警察・消防の方々も出動。物々しい感じ。これ、電線類共同溝の中の電力ケーブルが何らかの理由で燃えちゃって、煙がもこもこ出たんです。その何らかの理由はこれから東京電力が究明するらしいんですけど。
これから電線地中化と考えていかなければならない中で、20年は軽く超えているとある地域ではこういうことも起こるわけです。この20数年の技術の進化というか、そういうのは多分ものすごい変化ですよね。ファミコンからPS4、そのくらいの違いはあるんでは。何十年経てば老朽化で影響が出るんだろうか、そういうところも課題になるのかなあ、東京都が港区に協力を求めてくる何かって何かなあ、そんなことを思いながらおしまい。