色んなものに対して色んな視点で物事を考えると、星の数ほどの感想がでてくるのがヒトという生き物。第4回定例会も終わり、ちょっとだけ世間をザワザワさせる議決案件がありました。そう、『同性パートナーシップ』に関すること。請願が出され、所管の総務委員会で賛成多数で採択され、議会全体で賛成多数で議決されました。
賛成した会派(政策グループ的なもんと考えください)は5つ、賛成しなかった会派は2つ。
今まで過去に何度か多様性について考えること・感じることをここに綴ったことがあります、難しいことだよねと。個人的にもリサーチしますし色んな人とお話してみたりするけど、大抵4パターンに意見が分かれます。あっここでは『パートナシップ証明書』についてのことだけの意見ですよ。そこから派生する何かについては枝分かれしすぎるので割愛します。
(*議論するつもりも煽るつもりも擁護するものでもありませんのでご了承ください。質問にはお答えしかねます)
1. 賛成
差別や人権問題というところに大きな視点を置く方や、ヘテロと同じ待遇ではないことが十分ではないと考える方、ボトムアップでトップは変わるという考え方、などなど。
2. 反対
家族というものの考え方、今の憲法のあり方、何も変わらないし意味がないと考える方、などなど。
3. どうでもいい
好きにしたらいいんじゃないの、無関心、新たな票田開拓がんばってください、などなど。
4. 今は決められない
タマゴが先かニワトリが先かはわからないよ、当事者の中でも反対賛成が色々あるんでしょ、世間は変わってきつつあるよ、などなど。
色んなご意見あります。
とても興味深いのはですね、個人的な感触ですよ、あんまり区分けしたくもないしするのも好きじゃないんだけど、あえて表記するなら『LGBTQとそれ以外』『ストレートとそれ以外』『性的マイノリティとそれ以外』『配偶者・パートナーありとそれ以外』『海外経験ありとそれ以外』、『自民党とそれ以外』、とにかくヒトという生き物全体で満遍なく見解が割れるんです。もちろん自民党さんでも割れますよ。他の政党さんの意見が割れないのが不思議なくらい、色んな意見があるわけです。あっていいと思うの。
今回の港区議会における請願から議決の流れの中、上に挙げた4つの考え方パターンの中で、港区の自民党さんとしてはどれであるかといいますと、4です。よん、『今は決められない』です。2の『反対』じゃないんです。そこだけは説明しておきますね。別に言い訳でも釈明でもないです。
請願について自民党さんは『まだみんなで考えようよ、継続審議で』という意見を委員会で出しましたが、多数決で否決されました。次に議会全体で今決めちゃおうよということに『それは良くないわ』という判断をしたわけで、それが多数決では少数派。議会全体で『今決めなきゃ派』が多数を占めた、今回の結論はそういうことです。
もっと考えようよという姿勢がお好きじゃないからって、そんな差別しないでくださいよぅ。
なんで『今は決められない』のかと言いますと、賛成する他の会派とか議員とかとは違うある決定的なことがひとつあるんじゃないかと、個人的にそう感じること時々あります。多分。それ何かといいますと、『LGBTQ+含む色んな方からパートナー制度について疑問視の意見を聞くことがある』ということ。不思議なことに、他の方たちはそういう声を聞いたことがないというらしいんですね。
『ねえねえ、該当する人達から批判的な話とかされない?自民党さんはちょこちょこあるよ』
『聞いたことないよ』
あれ?おかしいな。耳掃除してなかったっけ?
制度導入とか推進運動とかされてた方にも同じこと聞いたことあります。
『色んな意見を聞きますよ。該当する方達すべてがそうではないと。そういう声は聞いたことありませんか?』
『聞こえません』
…あれ?私には幻聴が聞こえてるのかしら?
つまりは議員にとってもお役所にとっても、立場が違えば聞く話もまったく違うと。何がマイノリティで何がマジョリティで、何がサイレントマイノリティか何がサイレントマジョリティなのか、サッパリわからないのであります。
今お役所が多分一番欲しい情報、公平に話を理解するための当事者の賛否両論な見解なのかなあ、そんな気がします。
そんなこんなでありますが、港区のウェブサイトに区民の声というページがありまして、港区に対して色んなご意見ご提案を受け付けております。オンライン入力フォーム、電話、FAX、直接窓口、郵送もオッケー。
今回の件、それ以外の件、何かありましたら色々と港区さんに教えてあげるためにご活用ください。ホラ、議員もお役所も気がつけてないところたくさんあるからね、