15年ちょい前くらいの話になりますが、ニューヨークに住んでたことがありましてね、2年くらい。その時によく聞かれたことで、よく腹を立ててたことがありましてね。心が狭いと言ったらそれまでなんですが、「ねぇ、どこに泊まったらいい?」と「おすすめのホテルはどこ?」は現地に住んでる人にはしちゃいけない質問じゃないかと思ってます。その理由?簡単ですよ、「泊まったことないから知らない」がすべて。
住んでるのにホテルくらい何で知らないの?
いや、人様におすすめできるほどそういうとこ泊まったことねえし。
『プラザとかウォルドルフ・アストリアがニューヨークぽいじゃん』と言ったところで、予算上限を無視してるかもしれない無責任なおすすめになるだろうし、とかいって『絶対言葉に困りたくないなら北野ホテルにすれば』と言ったところで、外国気分を味わいたかったら余計なお世話であったりもする。
世界を飛び回る経験長いビジネスマンならともかく、大学を出て働き始めたばっかりのような留学生あがりの20代半ばにとって、お金も無ければその土地の経験値も無いわけさ。泊まったこともないホテルをおすすめして良いものなのか、それすら判断つかなく、頑張って当時もネットで調べても『え~高い~、もっと安いとこないの?安くていいとこ』なんて言われた日にはもうね。
で、15年ちょっとの時を経て、今度は日本国内での話。同じことが言えるわけ。『残念なほど東京のホテルにご縁がない』と。むしろコンシェルジュになれるくらいホテルにめっちゃ詳しい東京人にお会いしたいもんだ。もうね、立地でおすすめするしかないでしょうとランドマークの近くをおすすめしたところで、駅の近くという交通利便性重視されたらそこで試合(親切)は終わりですよ。
6/15から民泊というやつが始まったわけですが
何が言いたいかといいますとね、旅行者の気持ちは在住にはわからないし、在住の気持ちは旅行者にはわからないということです。そんな中、先月の6/15から民泊という制度が始まり、宿泊の選択肢が全国的に正式に増えました。
『寝るだけでいいならウチ泊まれば?立地もいいし、安いし』
ウチ=余ってる部屋、借り手のいない部屋、短期不動産。かしら。違ってたらすいません。でも民泊ってそういう感じ。多分。
前にも少し書きましたけど、民泊は色々と賛否両論。物件を持ってる人の中でもやりたい人、やりたくない人はいるし。で、利用する人も色々で、宿泊コストを重要視する人もいれば、そうでもない人もいるわけで。オリンピックが~訪日外国人旅行者が~と、そういう報道だったりが『旅行者のための民泊』というイメージ先行ですけれども、場所によっては国内出張のビジネスマンとかも多いとも聞いたりします。
ほら、会社規定によって実費精算じゃないとこありますしね。その場合領収書とか不要だし、宿泊コストが安ければ晩ご飯が少し豪華になるとか色々あるじゃないですか。
ま、そんなことはさておいて。またまたどうでも良いお話ばかりで長くなるばかり。
オフィシャル登録物件は自治体が公開中
正式な手続きを経て保健所に登録してくれた民泊業には敬意を払いたい。法人ビジネスであれ個人のビジネスであれ、はたまた趣味であれ、違法ではないという区別はもっと評価されてもいいかもしんないとも思ったりします。
そんな正式登録の民泊物件、1件1件別々の届出番号が付与されて、港区のウェブサイトに公開されております。住所も連絡先もね。連絡先が書いてあるところは業者さんとか委託されたような管理人さんがいるところ、まったく書いてないところは家主滞在型(オーナーさんが同じ建物内に同居的な)ところだそうですよ。
施行日の6/15に公開されてたのは22件(6/12までの受理)、その後しばらくしてアップデートされた6/15時点での登録は約40件、そんで、本日さらにアップデートされた6/30時点での登録は58件。書類不備とかでペンディング中があると聞いてましたし、徐々に増えてるというのは想定内。数としても、正直そんな多くはないとも想定内。
重箱の隅をつんつんしたいわけではないんですが
で、なんとなくなわけですけれども、どういうところが正式登録してくれた民泊物件なのかなーって興味あるじゃないですか。近所の物件をふらっとお散歩がてらに見に行ってみたわけですよ。あっ細かなところが気になるというわけではないんですが、ほら、民泊って初めての制度なもんだから、何がどうこれから改善されたらいいんだろうとか、そういうこと気になるわけじゃないですか。ご近所の方から「ねぇ、この辺で民泊ってちゃんとやってるとこどこなの?」って聞かれることあるし。
で、ほんの少しだけですけどリストを見ながら数件眺めてきました。正式に登録されたからには正式なルールに則って運営してもらいたいですし、行政も『違法として潜られるよりは…』という思いがある中でやってるわけだし、いつものようにどうでもよい第三者視点でモノ見てみたいなって。
それに、『もし自分が旅行者だったらホテルじゃないところにたどり着けるだろうか』という興味の方が大きくて。だって、日本の道って名前もついてないし番地とかカオスだから。
というわけで続く。