区長答弁とは

前回、区議会だよりの質問概要を作成するにあたり、区長答弁とやらが必要になるんですよというお話をしました。その名の通り、『議員の質問に対する区長の答え』が区長答弁。質問日が木曜と金曜、そこで区長が読み上げる原稿なんですが、それが渡されるのが月曜午後。それを今回は水曜までにまとめろと。見開き2ページを。あ、別にどんなスケジュールでも個人的には大丈夫です(ドヤァ)。

 

ほら、よく見るでしょうこういう光景。この場で質問の答えを我々議員も初めて聞くわけですよ。我々議員は『こういう質問をしますよ』と質問通告を出し、その後に行政側から『質問の意図を間違えるとご迷惑なので』的な理由で取材という名の打ち合わせ調整が入ります。でも我々議員はどんな回答がくるか、本番当日までわかりません。

 

なんだろう、出すもん出させてすっげえ丸腰状態。そう、我々は質問をぼったくられております(違う)。

 

区長答弁、ワードファイルでもらってます

そんな区長答弁、データでいただけるようになりました。ちょっと前まで打ち出した印刷の紙だけ渡されてたんですよね。それがデータと両方になり、『紙、いらんです』と言い続けた結果、ようやくメール添付で送ってもらえるようになりました。他の会派は知らんけど。

 

まぁこれは今回の定例会のやつでですね、代表質問が鈴木たかや議員、一般質問が土屋準議員と黒崎ゆういち議員だったのでこんな感じ。

 

木曜日と金曜日の質問日にはもう区長答弁できてるんなら、なんで翌週月曜に送ってくんだよ、その日当日でいいじゃん』と思う方もいらっしゃると思うんです。でもね、議場にいる人と傍聴席にいる人は時々見れる光景なんですけれどもね、出来上がってる原稿に区長時々赤鉛筆で修正いれてるんですよね、ギリギリの時間に。

 

副区長と区長がこしょこしょお話してるわけですよ、『ここの答弁、やっぱ言い回しはこういう風がいいよね』とか、『ここの説明、腹立つから削っちゃえ』とか、そういうやりとりがあるんでしょうか、妄想が膨らみます。なんかそういう類の修正がありそうな雰囲気になると、ひな壇にいる部長さんたちが少し落ち着きなさそうな感じになるのを眺めるのも嫌いじゃない。メモとか渡されてドキッってなってるのをニヤニヤ眺める時もあります。ええ、あります。

 

そんなことで修正があったり、時折は読み飛ばしちゃったりとか、様々なハプニングに対応したやつ(ただし何週間か何ヶ月後かの議事録に載る前)の区長答弁が月曜日にやってくると。質問の答えがようやくこれで可視化(というかじっくり読む&理解する)されるので、落ち着いて概要が作れるわけです。

 

〆切に追われながらな。

 

区議会だよりの質問概要は果たしてわかりやすいのか

で、区議会だよりの話に戻りますよ。

 

まあ区長は『方針』を決めるわけですから、具体的な細かなとこまで回答する任はないのかもしれないですけども、区議会だよりを読んだ時に『つまんない難しい事しか書いてない』と思う人も絶対いるでしょう。それはだって『しょーもない回答しか返ってこないから書きようがない』ということでもあります。多分これって議員の質問力も関係あるんかもしれませんが、行政側の『当たり障りのないお返事一辺倒』というスタンスもひょっとしたらあるかもしれません。

 

仕方ないよね。よほどの何かでない限り、基本『表向きは前向き』だし。

 

概要をまとめるじゃないですか、そうするとその区長答弁が書いた部署かどうかはわかりませんけど、関連する所管課で文章チェックされるわけですよ。ほら、議員とか会派によっては自分好みの解釈をしがちかもしれませんし、へんてこりんな結果になっちゃうと誰も得しませんよね。なので赤ペン先生が入るんです。だからますますお堅い文章と内容になるわけさ。

 

これだとまるで何もやってないようにも取れるので、ここをこう変更させていただいてもよろしくて?

 

なんて赤ペン先生が出てくるわけです。こちらとしてはまぁ基本修正OKにします。だってどのみち変わりばえしないですし、よっぽどのことがなければOKです。まだよっぽどのことは出てきてないんですけれど。

 

とまあ、いろんな努力をしているんですということをご理解いただいた上で、今後区議会だよりをご覧いただけたらと思います。あっちなみに文章だけじゃなく、掲載する写真とか画像とか用意するのも編集委員のお役目です。

 

区長答弁に関する思い出

議場のあの場でお答えを聞くわけじゃないですか。こちらとしては『どんなお答えが返ってくるんだろうか、やーんドキドキ』と、少しばかり楽しみなわけですよ。

 

『うーわ…めっちゃ嫌われてるやん…』

『お、今までにないパターンの答えやね』

 

こんなことを考えながら区長からの答えに耳を傾けるわけです。誰がどんな質問をしようがね、気にはなるし。

 

一番最初に登壇した時のことを思い出しました。2015年の秋ですね、もちろんその時も初めての質問に初めての答えをもらうからドキドキワクワクするわけですよ、なんせ初めてだし。

 

緊張もせず質問をし終わって席に戻って、さて区長登壇します。メモを取るじゃないですか、どんな答えかって。一生懸命メモってたわけですよ。メモる時って机の上の紙に視線を落とし、ペンを走らせますよね。聞き漏らさないように集中しながらね。で、全部終わって、正直な感想が『あぁこんなもんなのか、アッサリだな、しかもガッカリ』と、それまで企業お勤めで当たり前だったQ&Aというものが、こんなに中身の無いAでみんな怒らないのかしらと心配したくらい。

 

まぁまぁ、それはどうでもよくて。

 

その後にね、他のひとにね、怒られたんですよ。怒られたというか嫌味言われたというか。

 

お前なあ!区長がお前の質問のために答えてくださってるんだよ!お前に向いて区長話してんだから下ばっかり見てないで区長見ろよ!

 

と、今でも覚えてますわ。びっくりしたのね、そんなこと言われて。

 

ざけんな!なら区長答弁が書類で後からちゃんと渡されるからメモ取る必要ないくらいのこと先に教えやがれ!

 

とは口に出さなかったですけれども、心の中で大絶叫したああ3年前。理不尽な業界へようこそと言われてもうそんなですかぁ。早いもんですね。