状況は日々変わる

そりゃあ需要と供給とその他諸々、ワクチンの接種状況も予約状況も、はたまた世間の方々の関心も一挙一動あっちゃこっちゃ。「できなかった→できるようになった」と同時に、「できたのに→できなくなっちゃった」も出てくるわけ。

 

できなかった→できるようになった

これはアレですよ。東京都の若者接種ですよね。ネーミングはとてもアレですけれども、16〜39歳以下で予約なしで打てますよというコンセプトで、とても素晴らしいものだとみんな思ってるはずなんですよね。おっと、40歳以上は若者ではない線引きにガックリこないように。40代の我々は確実に中年である。そんな我々中年から見て、「30代後半は確実にこっち側」と手ぐすね引く人も少なくない。

 

東京都福祉保健局HP

Twitter

昨日の開始から色々とすったもんだがあり、色んな人が色んな試行錯誤の上、抽選でTwitterで当選番号発表ということになったとか。

 

番号をざざっと見る限り、2300名前後が整理券をもらっている模様。色んなご意見・感想があるようですが、大まかに分けて2つだと思う。

 

1. ほら、やっぱり打ちたくても打てない若者がこんなにいるんだ!

2. ワクチン予約自体がめんどくさいんじゃね?

 

 

打ちたくても打てない人々はいるのは事実

数百人から何百万人(適当)の自治体で平等にワクチンを分けるのであれば、もう人口比か戦略的に感染拡大防止をするためにならざるを得ないわけで、そうすると自然と人のたくさんいる都市部に集中的に卸されることになるのは仕方ないことかもしれない。有限には順位をつけざるを得ないのは悲しいことかもしれないけども。

 

ほら、変異株ってのは人から人へ感染する度に可能性が高まっていくもので、例えばですよ?東京1,400万人都市が「アンタら一番後回しね」となってたら、今ごろ「東京株」とか言われるニューなやつが登場しちゃって世界でブイブイ言わしてたかもしんない。おっと、別に東京がマウントとってるとかそういうアレじゃないわけで、そこはご理解ください。例えばの話。

 

「◯◯区(市)は全然予約取れなくて」とか、「◯◯歳代はまだ予約始まってなくて」とか聞くのも事実ですし、そういう相談あった時は何がなんでもどうにかしてあげたいという気持ちでひたすら調べまくって、「こういう職域接種で予約取れそうだよ!」とか「こうやったらイケるかもよ!」とか可能性のある選択肢を提示してみたりやってました。

 

そうした場合ですけどね、「ありがとう!すぐにやってみる!」という返事がある場合と、「うーん、もうちょっと考えてみる」という返事と分かれるんですよね。ワクチンに対する温度差かなってずっと思ってたんですけども、後者の場合に「……代わりにやってあげよっか?」とオファーすると、「えー!本当!やってくれる!?」と180度変わったこともあったのは事実。

 

まったくもって難しいところは、「ごめん、どうにもできそうもないのでもうしばらく頑張ってみて」と励ますことしかできなくて、とても心苦しかったけど。

 

東京都福祉保健局 都の大規模接種

都内在学・在勤の方、こういうのも参考にしてね。

 

 

めんどくさがらないで、お願いだから

そんなわけでこの4ヶ月近く、ほぼ毎日のようにワクチン代行予約屋さんのようなことをしていたので、色んな人と色んな話をしました。反ワクチンな考えの人とも話しましたし、体質的にワクチン打てない人とも話しました。打ちたいけど悩んでるという人とも話しましたし、理由をつけて打ちたくない人とも話しました。

 

港区の場合、前々から色々とお知らせをしておりましたし、「予約取れるよ!すごい取れるよ!今のうちだよ!」とPRしてきたつもりだけども、それでも色んなことでモジモジする人も多かったのね。ぶっちゃけその理由が2つに分けられます(※個人の感想です)。

 

1. 接種券の封筒すら開けてなくて予約の取り方とかまったく知らない(調べようともしていない)

2. 高齢者で比較的多かった「ワクチン最優先」ではないので、予定を空けてまで接種スケジュールが組みにくい(予定を変えたくない)

 

「取り方知らない → テレビとかネットとかで若い人は予約取れないってみんな言ってる → 港区も取れないに違いない → えっ明日でも打てるの? → どうしよっかなー →えっ代わりに取ってくれるの? → なんか色々やるのがめんどくさかったんだー」

 

が、一番多かったのは事実。

 

「打ちたいと思ってるんだけど仕事が休めないから… → だって熱でるんでしょ? → 寝込める余裕が見込めなくて…」

 

というのもある。こればかりはお勤め先が絡むことなんだけども、ワクチン休み/シフト変更をどうにか理解してもらえないだろうか。会社タイプではない事業の場合、ステレオタイプになっちゃうかもしれないけど高齢者が事業主の場合、「自分は副反応でなかったから」と軽んじてる可能性大。国なり都道府県なり、市区町村なり後押しをしてもらいたい。

 

自分、こういうケースの相談があった場合、どちらかというと2回目接種で「定休日の前日に打てる日程」、または「休みの日にしか打てないなら一番早い時間帯」となるようオススメしてる。あと、休みのシフト出すタイプなら「シフト提出に間に合う日程で先に休みを申請しておくように」とオススメしてる。

 

なお、休んだら収入が減っちゃうから…という方に向けては「感染したら症状出てから少なくとも10日は苦しんだ上でその分の収入が減るよ」とハッキリ言う。1ヶ月で10日収入減より、ワクチン副反応で1日(もしくは2日、その間仕事もできなくはない)のロスとどっちがいいか選んでもらう。このあたりも国なり都道府県なり、市区町村なり後押しをしてもらいたい。

 

 

できたのに→できなくなっちゃった

これ、何を指すかと言うと、ぶっちゃけ港区の集団接種です。いや、今も予約できなくはないよ。けども一時期に比べたら空き枠がどかんと減りました。

 

これ、集団接種でワクチン打った人の推移ね。来週の委員会で報告される予定の資料には全体数も少しいい感じ(むしろ素晴らしい類)の数字があるんだけど、同じく定例の区長記者会見でも港区がドヤ顔していい報告できそうなのであと数日ちょっとお待ちください。さすがに勝手に情報出したりはできません。ほら、待望の職域接種とか大規模接種とかで打ちに行った区民の数とかさ(予告)。

 

で、自分は7月の中旬くらいから「港区、予約取れっぞ!」「取るなら今のうちだぞ!」と機会あることにPRしておりましたが、その理由は予約代行屋さん毎日予約サイト覗いてるもんだから、空き枠の埋まりが悪いのに気づいていたからであります。

 

足し算引き算しますよね。案の定、1週間ごとの予約人数が下火になってきたのがそのくらい、今となっては(先週)1週間で1回目接種した人は約4,500人。1日あたりの平均640人。いや、これは決して悪い数字ではないんだけど、これまでと比べるとものすごい勢いで失速しています。

 

つまり、これは、予約の頭打ち。集団接種の予約頭打ち以外に考えられない。他の自治体からしてみれば羨ましがられるに違いない。区民全体で頭打ちなのかと聞かれれば、多分違うとは思います。以前よりワクチン接種機会はたくさんあるわけで、区の集団接種以外にも企業の職域、国や東京都の大規模接種的なやつ、それと医療機関での個別接種。

 

ワクチンだって、一括でどかんと納品されてずっと取っておくわけではなく、何週間かに一度の申請ベース。接種した数と予約の数と申請の数とか関係するわけで、予約の数が減ってきたなーとなったらそりゃ申請数もこれまでと同じにはなりませんよ。同じになるかもしれないけど、今の状況に合わせて接種ペースも方法も変化させなきゃいけないし。いつまでも同じ方法は残しておけない。

 

なので、本日お昼過ぎ現在、集団接種で予約取れるのは2ヶ所。予約はこちらから。

 

国際医療福祉大赤坂キャンパスでは8/31と9/3。

 

東京ドームでは9/3、10/4、10/5。今のとこね。でも↓となる予定。

 

3週間ほど前までは、正直もっとたくさんの施設で予約いつでも取り放題に近かったです。もっと日にちに選択肢もあったり、時間だって余裕あり放題。でもどんどん変わってくる。なお、今はお近くの医療機関でも接種できたりするので、そっちがいいのであればお問い合わせを。

 

「そのうち取ろうかなー」と思ってた方、残念でしたとしか言いようがないです。

 

 

で、若者接種の話に戻る

性根が腐ってるかもしれない上、斜めにしかモノゴト見れない残念な性格はさておいて、マスコミ含めて色んなことがどうだかなあと思いがちな自分としては、色んなことを疑ってしまったりしちゃったりそうでもなかったり。

 

でもですね、確実に言えることは、こういう施設(機会)は絶対にあったほうがいいということでしょうかね。だって、自分の経験上ですけれど、予約すること自体がめんどくさがっていた人が多かったのも事実。そして予約方法を調べることすらめんどくさがってた人も多かったのも事実。でも真実はわからん。

 

予約なしで打てる = 接種券持ってれば何もわずらわしいことしなくて良い

 

ひょっとしてお住まいの自治体で予約取れたのに、という場合だって考えられるじゃないですか。渋谷に行った方で港区の人もいたのかな、いたんだったら情報が届いてなくて残念だったなと思ってしまいます。

 

なので、東京都には是非ともですね、昨日から毎日300名のですね、居住自治体の統計取っていただきたいですね。こんなの予診票300枚みてリスト作るだけでいいんですから、東京都〇〇区、〇〇県〇〇市、色々あると思うんですよ。どこが多いのか是非オープンにしてもらいたい。そしたらワクチン接種の課題が見えてくることたくさんあるじゃないですか。

 

例えばオペレーションが悪すぎて整理券申し込み的なのを登録制にするとして、それだけでガクンと数が減ったら「あーなんかもう色んなことがめんどくさいのかな」とか思うだろうし、近隣県民が大多数を占めたとかあるかもしんない。

 

国でもこういうアポ無しワクチン進めたほうがいいと思います。自治体でも、ワクチン余裕がある企業職域でも、とにかく解放できるところはしてもらいたい。ただ、今はまだワクチンの供給問題もあるのでね、難しいところではありますね…。