区役所のおしごと

わたくし区議会議員は町のミカワヤさんである!と称する前から『あれ、どうにかならないのかしら?』や『これ、どこに問い合わせればいいのかしら?』など、町の皆さんからよく相談を受けます。は!これはつまりいわゆる『区民相談』というやつか!と感激しているわけではありません。区議会議員になる前から『ここ、アレよねー?』や『それ、ほんとにアレよねー?』などという、ちょっとした困り事や不便さを井戸端会議で耳にしているわけです。むしろ自分が井戸端会議の中にいました。

この一ヶ月半、一番学んだのは『誰に問い合わせたらよいのか』です。区役所にはたくさんの部がありその下にたくさんの課があり、それぞれがたくさんの担当を請け負っています。港区の地域別の支所だったり色々な課の課長さんだったりのすごくたくさんの内線リストがありますが、それだけじゃなんだかよくわからない。

この件はここだろう!と例えば内線をかけるとしましょう。ほとんどの場合、『はじめまして、わたくし港区議会の小倉りえこと申します。ちょっとお尋ねしたいことがありご連絡差し上げました』から会話を始めるわけでありまして。以前の職場で地理的に離れている事業所にいる見たこともない人に内線電話をかけるドキドキさを久しぶりに味わっています。そんなことはどうでもいいんですけど。

麻布十番の歩道について問い合わせがありました。一人二人ではない方がそこで転倒して怪我をするといった問い合わせです。その中のひとつは私もずっと気になっていた箇所でして。さて、この相談を区役所の方にするにあたりどこに連絡すればいいんだろうとまず悩みます。歩道だし本庁にある街づくり支援部という中にある土木課?土木施設管理課?それとも麻布十番だから麻布支所?その中でも街づくり推進担当?土木課?内線表を前に、そんなところから悩むわけです。サッパリわっかんね。

そんな悩みも『知ってる人にどこが担当か聞けばいい』というシンプル極まりない手法で豪快に解決し、ここがこんな状態なんですけど一度確認してもらえますか?とお願いしたところ、もんのすごい早さで見に行ってもらった上、すぐにフィードバックしてくれるという麻布支所のフルスピード感、素敵。

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お願いしたうちのひとつ、ほんの1cmくらいの段差なんですけど、5〜6名ここで転倒したという話を昔から聞いてました。そしたら遅くとも明後日までにはなんとかしてくれるとのこと。すごい。素敵。仕事早い。別の歩道の件はちょっと複雑な事情があるので、色々と状況を確認してくれるとのことでした。でもその日のうちに少しでもと応急処置の手配してくれて、すごいすごい。仕事早い。麻布支所グッジョブ。

ここでひとつ強調するのは、私が区議会議員だから区役所のお仕事が早いということでは決してないということです。みなさんのお声ひとつが届けば、それはもうすごいスピードでなんとかしてくれるのが区のための区役所。そうですよね、区役所さん。

先日こんな話を聞きました。お店の前の街路樹の葉っぱがぼーぼーで看板隠れちゃうからどうにかしてもらえないか?という電話をしてみたそうです。どこに問い合わせたらわからないからとりあえず区役所にドキドキオロオロしながらかけてみたと。そうしたら次の日には綺麗サッパリ剪定されたと(短く刈り込みすぎだ!とその後ご近所のから別クレームが出たらしいというオチもついているそうですが)。

つまり、お役所の判断ですぐに対応できることはものすごいスピードで仕事をしてくれます。複数の部や課が絡んだり、莫大な予算が絡んだりするような重要事項は色々と調整や協議が必要になるのはわかりますけど、町の井戸端会議で話題にあがるような件というのは案外相談するとすぐになんとかしてもらえる場合が多いのではということです。あなたのドキドキビクビクした電話一本でどうにかなる場合も多いのではということです(ただし、ややこしい場合は除く)。

普通の生活を送っていると、とにかく区役所という場所は色々とハードルが高く感じてしまいがちです。何も後ろめたいことがなくとも警官やパトカーが通り過ぎると無駄にドキドキしてしまうような、そんなハードルの高さ。ちょっと違うか。あとは問い合わせるめんどくささ。気になる他の誰かがクレームつけるだろう、というような。案外誰も問い合わせないんでしょうね。↑の写真の歩道の件、2年前に善良な一般区民として1回電話してみていても多分すぐに直してくれてたんでしょうね。ちょっと後悔。

どうしてずーっとこのままなのかしら?というような案件があるとして、ひょっとしたら地域や町会が関わっているようなことですぐにどうにもできないことがあったりもするでしょうし、どこぞの地域の『すぐやる課』のような対応ができるとは一概には言えません。でも、生活する中でほんの少しの不便があったとして、あなたの勇気ある電話一本連絡一本で街の小さなお悩みがひとつ改善されるかもというお話でした(ただし、好き嫌いのクレームではなく区の安全に限る)。