港区まちづくり条例を活用したまちづくり

港区まちづくり条例を活用したまちづくり』というものを一度じっくり考えてみるべく、立ち止まって振り返ってキョロキョロしてみる時期でございます。どうもどうも、小倉りえこです。前回、住民参加のまちづくりというものの壁が思った以上に高いんだよね的なお話をしました。

 

自分たちの街は自分たちでどうにかしてくださいね。役所はバックアップしますけど

 

簡単に言うと住民参加のまちづくりの基本はコレ。まちづくりっていうととても大きな枠と概念になってしまって、とってもわかりにくいですよね。でも疑問出てきませんか、『役所はまちづくりしないの??』と。むしろ『役所がやるまちづくりって何??』という素朴な疑問かでてくるもんです。ええ、でてくるもんなんです。パンフを読むとさらにばーん。

 

例えばこれ、区役所のHPで公開しているまちづくりのパンフなんですけどね、こうこうこういうことが気になっているorこうだったらいいな的な希望がみなさんありますよね、なんてことがちょこっと書いてあります。

 

子どもやお年寄りが安心して暮らせるコミュニティのあるまちになるといいな

花を植えたり、きれいなまちにしたい

にぎわいのある商店街にしたいな

 

うん、これはわかる。ですよねー。

 

歴史的な雰囲気がいつまでも残るまちにしたい

沿道のデザインが統一された美しいまちにしたいな

災害に強く、犯罪のない安全・安心なまちにしたいな

緑が豊かなまちにしたい

 

これは…どうなのかしら。確かに誰もが『そういうのがいいな』と感じるはずなわけですけども。でもこれって住民主体でやるべきものではなくて、自治体が率先してやるべきことなのではないんですかね、と思っちゃうわけです。住民発案から本腰入れて考えるものではないでしょうに、なんて色々見たり聞いたり調べたりする中で矛盾を発見してモヤモヤしています。

 

この辺のことはまた今度でですね、とりあえず先に求められるものと手順を。

 

1. みんなでまちについて考える

お役所のマニュアルではお勉強会を開いたり、まちあるきをしたり、区に相談をするって。要は地域の課題とかをみんなで考えてみつけましょうね、というやつ。

 

2.  活動の輪を広げる

港区さん、うちらこういう組織作りましたんで!』と登録をします。区による支援と応援をもらうために登録をするという感じかしら。登録のための申請書類もありまして、組織の規約とか作らなければいけません。目的とか会員とかお金とか役員とか、結構ガチなやつ。ガチじゃなくともいいんだろうけど、『がんばります』だけじゃダメっぽい。その他、まちづくりをする範囲を白地図かなんかにググーッと線を引いて、その面積も出してくださいとか。何ヘクタールとかそういう面積。さすがに面積なんかはお役所に計算をお願いしないとね、善良な一般ピーポーは無理ですよ。

 

そんな中、『活動範囲が0.1ヘクタール以上』、『組織構成員が10人以上』、『組織構成員の2/3以上が区域内の区民であること』とか、条件がいくつかあります。

 

そういえばヘクタールって久々に聞いたなぁ。0.1ヘクタール=1000平米。100メートルX100メートル以上の範囲でまちづくり組織の区域を登録。

 

 

3.  将来像を共有する

パンフレットによると、『将来のまちの様子を思い描き、実現するために何をしたら良いかを話し合います』『地域の区民のみなさんと考え方を共有する段階です』だそうです。

 

そこで先ほど登録した組織は理念を作成して地区まちづくりビジョンとして登録することができる、とあります。『登録することができる』という表現になんか違和感がありますけど。ここで重要な登録要件というのがありまして、『区域内の区民の過半数の合意』が必要になるということ。ビジョンを登録するにはこれをクリアしなければなりませぬ。

 

区域内に100人いたら51人の区民の賛成が、1000人いたら501人の区民の賛成が、10000人いたら5001人の区民の賛成が必要だということですね。ふむ。

 

平成29年5月現在、3つの組織からビジョン登録がされているようです。

 

4.  まちのルールを作る

さて、みんなで考えたビジョンとやらが区域内の区民の過半数の賛成を得たとしましょう。次にしなければならないことは、そのビジョンの実現に必要となる取り決めごとを作ります、ということだそうです。なるほど。

 

例えばパンフの中に出ている例として、『住民にやさしいみどり豊かなまちづくり』というビジョンがありました。ここから派生するのが『 街並みの緑化に努める。対象者は道路に面する緑の保全育成に努めてください』というのがルールになるのかな。なるほど。そしてそのルールを守るために実施する具体策の申請とやらもセットになって、『建築を行う方は、各自が確実に管理できる範囲で、道路沿いの緑化計画をまちづくり組織に申請・提案してください』と決めていくわけですね。ふーむ。

 

このように、このビジョンを作ったあとはハード面(例えば建物の建て方)・ソフト面(例えば美化とか防犯活動とか)の両方で細かなルールを作っていくことになります。

 

これもすべて、地区まちづくりルールとして区に認定してもらうためなわけです。ここでも重要な登録要件というのがありまして、『区域内の土地所有者の過半数の合意』が必要になるということ。ルール認定にはこれをクリアしなければなりませぬ。住民とか区民とか関係なしに、土地所有者かぁ…。

 

地区まちづくりリール認定審査会で審議なりされて、認定されるという流れのようです。平成29年5月現在、2つの組織のルール認定がされているようです。

 

5.  まちづくりを実践する

で、ここまでやって、ようやく『地域のみんなでまちづくりを具体的に実践していく段階です。区民、事業者、区が連携し、できるところからまちづくりに取り組みましょう』ですって。

 


とりあえず、まちづくり条例を活用したまちづくりというものをやるための手順というのがこんな感じ。ざっくりで。どう思う?

名無し連載、オレやで。

えっと、麻布十番商店街には十番だよりという広報誌がありまして、毎月毎月商店街の素敵な情報や色々なお知らせなどを広くみなさんにお届けしています。新聞折り込みだけでなくお店にも置いてありますし、麻布十番の駅とかにも置いてあります。ご覧になったことある方も多いのでは。お手に取ったことある方も多くいらっしゃるのでは。組合の広報部の方々が毎月毎月大変なご苦労で製作されてます。おつかれさまです。

 

 

そんな十番だより、ひょんなことから6月号より連載(的な空きスペース活用)をさせてもらってます。そのちょっと前の3月に港区が商店街・商店等実態調査という報告書を発行したわけなんですが、その麻布十番商店街の結果だけを抽出して色々と解説していきなさいよと依頼がありましてね。ここでも全体の調査報告に関する色んなことを4回に分けて綴ってみたわけですが、まぁそれとはまた別の麻布十番商店街バージョン。調査をまとめた区役所の政策創造研究所にお願いをしてデータをもらいまして、広報誌掲載の了解をちゃんといただきまして、そんな感じの名無し連載を楽しくやっているわけなんです。

 

こういうやつね。名無しの連載のこと、今日初めて言いました。というか知ってる人は知ってるし、読んで『こんなの書くのアイツしかいないだろ』ということでバレてるとは思いますけれど、商店街や商店街の努力について別の角度でみなさんにお知らせしたく、知って欲しく、商店街のこと大切に思っていただきたい気持ちが1000%。

 

『あのコーナー、面白くないから邪魔なんだよね』とか思われてたら本当にごめんなさい。

 

ちなみに、なぜ色付きの棒グラフ(数字なし)にこだわったかといいますと、数字とかを大きくメインに出してもあんまり色んなことに実感が湧かない方の方が、世の中多いと思うんですよ。でも視覚的に『コレはこれだけ大きい』とか『コッチよりアッチの方が少ない』とかの方が、比較しやすいんじゃないかと思いましてね。

 

ま、そんなことはさておいて。

 

今月の10月号で調査の報告に一区切りをつけまして、来月からは麻布十番商店街がどのようなことに頑張っているか、どういうことに頑張っていきたいかをたくさんのみなさんにお知らせいたしたく、内容を少しずつ変えてみなさんにお知らせしていきたく思っております。『飽きたからもういいよ』って言われるまで続けます。ひとまず来月号、たくさんの方がご存知のようなご存知でないような『麻布十番商店街の十番ルール』というやつを改めて。

 

えー、それは別に、本日衆院選候補者の演説会があったんですけれども、わたくし欠席いたしました。普通だったら『ありえないだろ、自民党国会議員候補の会に自民党区議会議員が欠席なんて』といわれるくらいなものなのかもしれませんが、わたくしそれより優先しなければいけない大切なお役目がありました。そう、まちづくり協議会。こっちの日時設定の方が早かったんです。選挙だからって自分の都合で日程変更するわけにはいきません。おりゃ、地元が一番大事だもの。ここら辺のお話もそのうち十番だよりで連載をしながらたくさんの方にご報告をしていく運びとなりそうです。その時はどうぞよろしく。

選挙カー、ヒャッハー問題

53年前の10/10、東京の空にブルーインパルスがグルグルグルグルグルと5つの輪を描いて東京オリンピックの開会をお祝いしましたのはよく聞くこと。あれから53年、今度は新橋SL広場で2020年のオリンピック・パラリンピックに向けた『あと1000日ちょっとだヨ!全員集合!』的なイベントが行われました。カウントダウン装置(そのうちホンモノ、今回はモックアップ)のお披露目と、オリンピアンによるトークショーとか、港区も企業さんや地域のみなさんと一緒になって色々やってんです。区長も区役所の中の方々もすごく頑張ってるんですよ。頼むよ都知事、色々ちゃんとやってよ。

 

あ、オリンピック・パラリンピックの1000日前だヨ!全員集合!なホンモノのイベントは『ウェルカムTOKYO スポーツパーク2017』といいまして、読売新聞さんと港区さんが主催となって芝公園と東京タワー一帯で10/28(土)と10/29(日)であります。みなさん是非足をお運びくださいませ。

 

今のところ公式サイトではチラシ1枚程度の情報ですけど、BMXの空中スタントとか色々。やーん楽しそう。

 

そんな2020年に向けたことを頑張る一方、もっと未来に向けてんだか目先の10/22だかに向けてんだか、衆議院議員選挙が同じく10/10から始まっております。ちなみに、投開票日のバンザイは『小倉りえこ第42回ご生誕記念バンザ〜イ』です。日本全国のバンザイを自分へのおめでとうメッセージになるよう脳内変換をして、ええ、多分ですけどみなとパーク芝浦のスポーツセンターで開票の立会人でもやってるような気がします。それはそれで記憶に残る歴史の1ページ。

 

さて、我々自民党、区議会議員も応援という大切なお役目が当たり前のようにおりてくるわけです。基本選挙カーが回ってくるルート、それぞれの活動地域で区議会議員が車に乗っかって、『いつも大変お世話になっております、地元の区議会議員のなんとかです。本日は我々自民党の候補〜』的な感じでブルーインパルスのごとく街をグルグルグルグルグルと回り、連日お騒がせしているわけです。うるさくてごめんなさい。

 

今回の選挙、たくさんの方が色々と頭を悩ませているんです。え、政党云々とかの話じゃないですよ?選挙区のお話です、選挙区。2年前の国勢調査の結果に基づいて偉い人々が決めたわけでして、そういうのよくわからないにしても要するにややこしくなったわけです。非常に。今までは区ごとに分けられていた選挙区が、今回から港区では東京1区と東京2区に分けられることになりました。不便。

 

例えば三田の札の辻交差点からぐぐーっと東京タワーの見える方に進んで赤羽橋交差点、ここの通りは片方が東京1区、反対側が東京2区と、ややこしさ満載。田町駅なんか三田方面の出口は東京1区、芝浦方面の出口は東京2区と、候補者が入り乱れるカオスな光景が広がります。

 

選挙と言ったら選挙カー。候補者の看板付きのやつ以外にも、政党の広報宣伝車も割り当てられてご当地をぐるぐるしております。なので選挙カーに乗ったり、広報宣伝車に乗ったり。↑は自民党さんの広報宣伝車『あさかぜ号』。屋根部分にも乗れるし、後ろのデッキにも乗れるよ。

 

港区の自民党さんも議員さんによって東京1区、東京2区、両方というヘンテコなお手伝いの仕方。先日なんとなく東京2区の方のあさかぜ号に乗ってみました。2区当番の登板はゼロなんですけれど、そのまま永田町の自民党本部まで乗せていってくれるというのでなんとなくです。すっかり東京2区担当な鈴木たかや議員と1区2区半分半分くらいの土屋準議員とともに。いい兄さん達です。

 

デッキでマイクを握ったりにこやかに手を振ってみたり、安全には気をつけながら乗ります。結構揺れます、デッキ。もしどこかであさかぜ号を見たら、デッキに乗ってるのは自民党さんの区議会議員か市議会議員か都議会議員がほとんど。時々例外もあるけれど。

 

親指を下に向けられることもありますが、おとうさんおかあさん私は今日も元気です。手を振ってくれる方ももちろんたくさんいらっしゃいますし、がんばれよなんて声をかけてもらうとヒャッハーします。罵声を浴びせられても少なくとも私はヒャッハーです。

 

自民党さん、広報宣伝車がもう1種類ありまして、小さめの『はやぶさ号』です。こちらも『こちらは自由民主党の広報宣伝車です。自由民主党公認の〜』なんて言いながら街をぐるぐるしてます。

 

普通のバンサイズなので中はこんなもんです。本日は二島豊司議員とゆうきくみこ議員とともに乗る当番。みんなお揃いで着てる黄色のやつは山田みきカラーだからです。

 

どういう気持ちで車に乗っているか、手を振っているか、ヒャッハーしているかはみなさんの想像にお任せいたしますが、こういう選挙で辛いことがひとつあります。時折区役所の中の方々をお見かけしてそのままのヤケな勢い(あっ言っちゃった)で全力の笑顔と全力のお手振りをすると、全力でスルーされることです。お役所の方々、そういうの全力で無視しなければならないわけですけれども、こっちもジェットコースター並みの勢いで下ってスピード加速中ですのでやめられない止まらない。ご容赦ください。

議員選ぶ以外の投票あります。

さて、衆院選一色になりましたね。色んな政党が賑やかに、派手に、地味に、そして地道に。『リベラル』と『しがらみ』の意味が今まで以上にわからなくなってきた今日このごろです。みなさんご機嫌いかがでしょうか?衆院選以外にも最高裁判所裁判官国民審査も日本を救うのでしょうか?

 

最高裁の裁判官がちゃんとお役目果たしてますかね、10年くらいとりあえずやってもらってますけどこの人たち続けてもらっていいですかね、というのを衆院選ついでで有権者のみなさんに判断いただきましょうというのが『最高裁判所裁判官国民審査』。要は裁判官の選挙みたいなもん。衆議院の選挙の時に一緒にあります。ただし大きく違いがありまして、ものすごくざっくり言えば『議員みたいに立候補で国民に選ばれるわけではない』ことと、『ある意味自動再選システム』です。たぶん。

 

前々からよく言われてて、そういうの聞いたことある人もいると思います。新聞とかに意見広告出たりするのみたことある人もいると思います。システムがいいかどうかは正直よくわかりません。

 

議員を選ぶ時は投票所に行ってもらった紙に1人だけ候補者の名前を書きますよね。で、たくさん名前を書いてもらった人が当選。当選おめでとうございます。

 

じゃじゃじゃじゃあですね、色んな名前がたくさん書いてあって『コイツはダメだなって人何人でも好きなだけバツ印付けて、そのバツ印が投票数の半分いったら落選させようぜ。あ、バツ印以外は無効な。間違えてマル印付けても無効な。バツ印つけるのもめんどいから無視したりするやつも無効な』だったらどうしましょう。多分みんな当選しちゃうよね。それが最高裁判所裁判官国民審査。なんやねん。

 

 

改めて調べてみようと思ったら日経さんの発見。

 

『有効投票のうちX印が過半数の裁判官は罷免される。何も記入しない場合に信任とみなされ、X以外の記入は全て無効となる。初めて審査が行われた1949年以降、過去23回で罷免された裁判官はいない』だそうです。

 

なので衆議院選挙の投票に行った時、みなさんがやることは3つ。1. 小選挙区の候補者の名前を1人書く2. 比例用の政党名を書く3. 最高裁判所裁判官信任投票の7人を無印で全員お役目続けてもらうか、何人かバツ印付けるか、いっそのこと全員バツ印付けるか

 

総務省の最高裁裁判官国民審査Q&Aはこんな感じ。そうですね、『よくある質問、トップにくるべき質問が他にあるだろ!』くらいは言ってもいいかもですよね。

 

明日からなわけですが

事前運動と選挙運動の違いがわからなくなる公示日前日。あからさまなやつは警察の選挙対策の方へご一報を。さてみなさん、フェアで良い12日間を。そして日本にとって良い選択を。

 

ここは公道で自分たちは歩行者だから通る権利があると仰いましたが、こちらも年に一度のイベント中だったわけですし、候補予定者だけじゃなく現職都議と現職区議と元職区議とテレビクルー引き連れたあからさまな集団を通すわけにはいかないんですわ。警察からも言われてましたしね。サーセン。

マイノリティーの中のマイノリティーはマイノリティー?マジョリティー?

だいぶ前になりますが、友人と色んなことをお話してた中で、ここ最近の国内における世間一般でいうところのいわゆる『多様性』的な話になり、つまりは何となくみんな知ってるようなそうでもないような感じになってる『LGBT』について。結論として『日本ってなんか進めようとしている方向おかしくね?』です。や、前にも自分で感じてた疑問を綴ったことあったんですけど、最近さらに違和感を感じるようになってきました。なんだろうか。や、別に色んな意見があっていいとは思うんですよ、肯定的であれ否定的であれ。

 

数ヶ月前のことですけど、色んなニュースをチラ見してたら、その手のジャンルの話題の中で『パレード』『破局』が挙げられてましたよね。そういうことも重なってなんかしばらく経った今の時点で思ったこと感じたことをまとめて備忘録にしていこうと思った次第。

 

まず、パレードについて。東京でやってるのは聞いたことあったので知ってたわけですけど、なんか時期を勘違いしてたようで。ニューヨークだと6月の最終土曜日かなんかだったんですよね、確か。だから全世界でゲイプライドは6月だと思ってた。アメリカだけか。すいません偏った知識と経験で。あ、あと日本では『ゲイプライド』って言わないんですね。

 

あ、ニューヨークのゲイプライド行ったことあります。だいぶ前だけど暮らしてた頃に。お友達に誘われてちょっと混ざって歩いてみたりとかね。なんかもうお祭り状態で、とてもカオスだった記憶。あれですよ、過去の遠い記憶ではお神輿かつぐ的な感じで途中から入ったり出たりとかできてた気が。Lの団体とかグループとかのとこだったんですけど、歩いてると前の方から伝達というか伝言というかが流れてきたんですね、『あと何ブロックのxxストリートの交差点で脱いで!』とか。

 

あれですよ、おっぱいぺろーんを指示されるんですよ。ぺろーんですよ。しなかったですけど。あちらサイドのお友達もしなかったですけど。

 

で、パレード途中抜けしてお茶してる時かなんかで『ぺろーんって身体的なセクシャル全開を許容されることがみんなの願いなの?LとかBはみんなああだと思われていいのかしら?』という話に。そしたら『Lが全員ああいうことして自分のアイデンティティーをアピールしたいわけでもないし、そういうのに嫌悪感を感じるLもいる。そういう団体・グループに文句言う人達もいる』

 

と、どちらかというとサラシを巻くようなLとBとTじゃなくてQのハザマにいるようなお友達が言ってたことが今でも頭の片隅に残っているわけです。つまり、ヘテロvs非ヘテロだけのアレというわけでもないということで。中も色々ややこしいらしいであります。

 

別のGのお友達はですね、『権利をどうのこうの言う少数のアクティビストの声が大きすぎて周りに迷惑かけないで欲しい。みんながみんなそういうこと求めてないから一緒にしないで』と頭を悩ませる人々も多いというし、なんか本当に色々ですわ。『LGBTでもLGBTQでもSでもAなんでもいいけどさ、ひとくくりにされることも好きじゃないし、ひとくくりにされたとしてもその中で異なる属性同士で100%仲良くなるわけがないし、お互い嫌いあってるところも無くはない』と、中に更なるややこしさもあるらしいであります。

 

LGBTQ的な枠でくくられるのを嫌がるLGBTQな方々、マイノリティーの中のマイノリティーのご意見もごもっとも。そんな話を見聞きしてると、ヘテロの中でも色々あるなあということをなんとなく。そんなアレについては今回こんな感じ。次はくっついた離れたの話。

 

その手の話になると必ず『パートナーシップ証明書』のお話がでてきます。最近よく思うのが、今の同性婚が認められない日本においてこの証明書がもし茶色の紙的なものだとしたら、緑色の紙的なものはどうなんだろうか、と。や、緑色でも茶色でもないんだけど、この手の話でこの手の書類の立ち位置のものをあえて何かに例えるとしたらという程度で。ずっと前から気になっていたのが、『解消したらどうなるの?』ということ。

 

出してるところの自治体みたら、『解消した時は返却』ということみたい。その際にはちゃんとお届けされてるんだろうかと少し気になるのは、お役所のお仕事というのを間近で見るようになったからなんだろうな。ああ…こういう視点ってどうなんだろ…いいんだろうか悪いんだろうか…わかんない。権利と義務という言葉が交互に頭の中をチラつくわけ。

 

お勤め先によっては結婚して家族を持ってからじゃないと『なんとか手当』『なんとか扶養手当』とか、その手のベネフィットで補填するため基本給を上げないようなところもあるし、結婚して世帯主になると急に手当がついたり、独り者ではなくなる瞬間から急に扱いが変わることも少なくないんでは。なんでしょう、結婚のメリットって金かよみたいな感じあるんですよね。そうすると例えばヘテロの事実婚とか内縁のどうのとか偽装結婚とかはどうすりゃいいの。

 

『公式なパートナーという配偶者』という立場の人がセットで初めて一人前とみなされるような、そんな日本社会。セクシャリティがなんであれ、ヘテロのシングルにも影響が大です。結婚しないと変に思われる、周りが勝手にLGBTQだと想定した扱いを…ああこういうのソンタクって言うんでしたっけ。だって日本は他人に間接的に干渉したがりますから。迷惑なほど。いい迷惑と悪い迷惑ありますね。世間体と同情のハザマに日本文化はあるような気がします。いいか悪いかは別として。

 

だから結婚というカタチにこだわらなければいけないのかなあと、そんな感じにも思っちゃったりします。偽装結婚とかね。仮面夫婦なんて言葉もありますね。子供がいるかいないかという正義の剣を振り回す人もいますね。人権が〜とかセクシャリティが〜とか関係なくなってきますよね。そう考えると世知辛い世の中です。

 

戸籍制度があるからこその何かだと思う時があるんですよね。いいか悪いかは別として。こんなことどうでもいいと感じる人もいるかもしれないけど。戸籍ってなんでしょうね。アメリカなんか住民票的なものすらないですしね。そこの州の住人だよ〜って証明書的なモノは確か例えば銀行からの証明書とか、運転免許証とか、車の保険だとか、医療機関からの証明書とか、選挙登録とか、公共料金の請求書とか。

 

ま、なんにせよ、13人に1人というセクシャルマイノリティー数字の根拠は『その分野はこれから儲かる可能性あるで!』をそもそも最初から目的としているビジネス向けのマーケティング視点であろうことを継続して疑問視していきたいわけなんですけど、最近はあまり前面に押し出すことも少なくなってきたようでちょっと良かったかなとは感じてますが、ヘテロのシングルにも何らかの何かが求められているんだよなあなんて感じちゃった次第です。

 

あ、最後までちゃんとお読みになってくださった方は、区別をしたがってるわけでも差別をしたがってるわけでもないというのをご理解いただけたと思います。伝わってなかったら文章がわかりにくくてすいません。ニワトリが先か、タマゴが先か、進んで『枠』とか『柵』を設けようとすることで誰がハッピーになるのかしらね。難しすぎてわかんねっす。でも『カミングアウトをしなければ生きていけない世の中に苦痛を感じる』という声がでなければいい。願うのはそれだけ。

北海道はでっかいどう 喜茂別町編

夏の北海道の続き。前回綴りました北海道医療大学があるのは当別町、札幌から車で40分くらいのお隣町。次に向かいましたのが札幌から車で1時間半ちょっとくらいのお隣のお隣のもうちょっとお隣くらいな喜茂別町。1年越しくらいでやっと行くことができました。喜茂別町、何がすごいかって『町中をまるっとICTで繋いで先駆けて色んなものを情報共有』してるところだからです。大学の教授と地域包括ケアで色々な話をしている中でこのことを聞き、やっとのことでこんにちは喜茂別町。

 

 

蝦夷富士とも呼ばれる羊蹄山の麓。喜茂別町の特産アスパラガスです。人口2,199名、世帯数1,222。昨年に喜茂別町100周年を迎えられ、マスコットキャラクターは耳が特産品の緑と白のアスパラの『ウサパラくん』。

 

よく色んな人に『視察行って何の役に立つの?』とか『港区とは対極みたいなところ行って何か学ぶことあるの?』とか聞かれるんですが、そうですよね聞きたくもなりますよね。費用対効果、何の成果に繋がっているのかが見えにくいところありますもんね。ま、これはもう個人の問題だと思います。何かに繋げたいと考える人もいればそうでもない人、先進事例をそのままそっくりどうにかしたい人とそこから何か別のこと考えたい人。ま、出来はどうであれ結果はどうであれ、どちらかというとすごく考えたい方です。

 

そういうことは今回さておいて。

 

喜茂別には町立クリニックがあります。行政管轄から民間へというよく聞く話から逆行してるのは結構珍しいことだと思います。町立クリニックができた経緯を簡単にすると、人口過疎・医療過疎・元々あった病院が撤退⇨医療施設無くなっちゃう・それは困る⇨そうだ町立にしよう⇨行政できることに限りがあるから実績のあるところが指定管理で⇨建物にクリニックと病児・病後時保育園・図書室・役場機能・スポセンのような施設。宿泊所を併設(←今ココ)。

 

喜茂別町は『テレビの地デジ化に併せて町内ほぼ全域に光回線を引いてテレビ電話機能をつけて、遠隔で健康相談事業』というのを始めたのがH23年。高齢化とか気薄なコミュニティとか公共交通とか医療過疎とか、そういう課題を地デジ化対応に乗っけたと。ひとつの町だけだと費用もかかるので連携できる自治体と一緒になって初期費用を抑えたりだとか、色々ご苦労されたと聞きました。この時から将来を見据えたICTというか情報技術というか、活用方法を試行錯誤しながら取り入れていったということです。正直にすごいなあと思います。

 

喜茂別町長さん、喜茂別町議会議長さん、役場の担当課の方、保健師さん、社会福祉士さん、大学の教授も交えて色んなお話しました。保健医療を中心にICTと情報共有体制が構築できつつあり、これからはそこを行政情報とどういう風に連携していけるのかというところを模索していくんだと。保健師さん曰く、人によって聞いてる話が違ったり、何がどう正確なのかわからないことから正しい情報共有って必要だよねというところが現実味あるお話だったわけで。『町民げんきカルテ』というシステムを作って、必要な人に必要な支援を必要な時に必要に応じてサポートしましょうと。

 

始めのシステムはシンプルでいい、その後の修正が大切だ』、喜茂別町の大胆に言い切れる姿勢が素晴らしいと率直に思います。ほら、今の時代って『とりあえずやりました』的なことだけ評価されがちなところあるじゃないですか。それはそれでいい時もあるわけですけど、最初からアレコレ盛りだくさん持っちゃいますよね。そんで目的を失念して失敗するパターンもあるわけで、でも失敗とはなかなか認めない。…自分に刺さる言葉のようで苦しくもあるけども。

 

『健康づくりは生まれた時から』ということから、人口流出はあれど流入の少ない地域において、個人のライフステージに合わせた環境の変化を行政は理解しているという感じです。で、それをばっちりのタイミングで色々と支援をしていきたいと、そういう風な行政の役目というものを感じ取れます。例えば地域包括ケアのようなものであっても、港区は高齢者を中心とした医療介護と今の時点でなってますけど、喜茂別はもっと先のステージと思われる子供の教育とかそっちまで展開を考えていると。要は『地域共生』をどう考えるかによって色々方向は変わってくるわけですよね。喜茂別町だからできることがあるのならば、港区だからできることもあるわけですし、それってなんだろうとこれからも考えていきたい感じです。色んな物事を正しく理解しているかどうかはまだ自信ないわけですけど。

 

医療介護連携はちょっとおいといて、港区で独居高齢者とか高齢者じゃなくとも色んな意味で孤立している方々をICT活用でどうにかできないものかとちょっと思ってみました。若くとも独身でなんらかの何かが必要な方とかいらっしゃるでしょう。ただ、行政が介入することが迷惑だ厄介だと感じる人も少なからずいるわけだし、自助/互助がすごく上手にできているわけでもない都心だし。うーん難しい。

北海道はでっかいどう ナースプラクティショナー編

海外生活をしていた頃、帰国の度に東京タワーをみて『帰ってきたわー』と感じていたわけですが、札幌の方もひょっとしてテレビ塔をみる度に『帰ってきたわー』と感じるようなランドマークなのかしら。そんなことをふと考えてみたり。そんなわけで北海道に行ってきました。

 

ナースプラクティショナー』という言葉を初めて聞いたのは若くてぴちぴちだった20数年前。そういう勉強というか研究というかをやってる人と知り合いになり、20数年経って今となってはその人は日本のナースプラクティショナー養成の第一人者に。

 

ナースプラクティショナーとは、例えばアメリカでいうと…お医者さんと看護師さんの中間のようなポジション。診断もしますし投薬もしますし、お医者さんの指示がなくとも自分の判断で医療処置を行える、一般の看護師さんのお仕事権限をちょっぴり拡大したような上級看護師さんのようなお仕事のことを言います。日本ではナースプラクティショナーはありませんけど、2年ほど前から『特定看護師さん』という似て非なるポジションができました。『特定行為研修を修了した看護師さん』を指すわけです。ナースプラクティショナーは国内においては今も昔も賛否両論です。知ってます。

 

まず、なんでこういうポジションが必要になるのかという検討されてきた経緯を簡単に。『2025年にいわゆる団塊の世代と呼ばれる層が75才以上の後期高齢者になって、保健医療とか社会保障がばばーんと跳ね上がるよ』ということとか、『医療費削減とかなんだか理由をつけがちだけど、高齢者が増えるし病院ベッド数とかの問題もあるし要は在宅シフトせざるを得ないんだよ』ということとか背景にありまして、そこで活躍が期待される訪問診療・訪問看護の観点からアメリカのナースプラクティショナー制度が参考にされてきた、と聞いてます。

 

ただ、法律も文化も事情も保険体制も異なるものをスッと導入できるわけもなく、いろんな話し合いが行われた中での妥協点が、『特定の行為について研修受けた看護師さんなら、チーム医療の一員としてお医者さんの指示のもとで患者さんごとに手順書とか役割分担とかしっかりさせて、そういうことでいいんちゃう?』となったわけです。その研修制度なものが法律的にもスタートしたのが2015年10月。確かそんな感じ。

 

北海道医療大学大学院。北海道で唯一、国内では3番目のナースプラクティショナー養成…もとい経験ある看護師さんに特定行為研修を行う教育機関。いろいろとごっちゃになるのでここでは『特定看護師さん』に統一しますね。

 

そんな特定看護師さんの存在、色々と意見は色々な業界からありますが、活躍でやはり期待されるのが訪問看護業界。近い将来必ずやってくる超高齢化社会なわけですが、よく介護予防とか言葉を聞くでしょう。正しい表現は難しいですけど、要は先手を打って病気にならないような健康づくり(トレーニングとかエクササイズとか健康意識を高めましょう)とか、健康診断をしっかり受けて早め早めに必要なら治療しましょう(健康意識を高めましょう)とか、行政側が呼びかけることは限られてます。

 

あんまり大きい病院にかからないようにできる部分は努力しましょうね、という根っこの部分はあまり触れられなくとも、とにかく人口に対して患者さんとの比率というもののバランスが取れなくなってくるわけですよ。表現はアレですけど、すっごくわかりやすくいうと『病院で死ねなくなるかもよ』です。そこを在宅医療だとか訪問医療だとかで病院以外でカバーできるものはやろうじゃないですか、というのが地域包括ケアシステムの概念です。多分。だから特定看護師さんという存在がフィーチャーされてきたと思われます。多分。

 

特定行為に関わる看護師さんの研修制度、法律的に許可というか認定されたのが21区分38行為。大まかにわけで21項目、その中でひとつなり複数なり下の項目がある38行為。どういうものかというと、例えば栄養カテーテルに関わるものとか、体液出したりするドレーンに関わるものとか、床ずれ的な褥瘡(じょくそう)の処置とか、点滴とか感染症とか糖尿病の血糖コントロールに関わるものとか。プライマリーケアに関わるものが多いです。ちなみにこの21区分38行為以外については、お医者さんから具体的指示があれば研修とかなくとも実施してよい的なこともあり、研修制度が必要になる理由というのがよくわからなくなることもありますが、まぁ難しいことはさておいて。

 

そんな特定看護師さんと呼ばれるようになるためには、半年〜1年くらいの期間で特定の場所で研修を受けるか、大学院に通うか。経験ある看護師さんを対象としているわけですから、大学院修士レベルが相当ということらしいです。高度知識と高度技術、論理的思考で正しく適正な治療またはケアができるよう、そういうお勉強が必要となります。業界内で賛否両論いろいろあるようですけれど、そういう幅広い知識と思考力と実践力というものを併せ持った認定看護師さん、2025年までに10万人という計画があったそうですが、『とりあえず研修すればいいや』な類のものではありませんのでなかなか難しい。

 

心臓疾患患者シミュレーターのイチロー君。いろんな病気の心音だったり呼吸音だったりを再現してくれるお高い優れもの。こういうのも使って医学的にも論理的思考、判断力を培うお勉強もされるわけです。私も色々聞かせていただきましたが、よく考えたら異常な雑音聞く前に正常の音を知らないから区別つかんわ。なんか違うのはわかるけど、それが何だかさっぱりわからないのは素人だからです。

 

2025年問題に向けて、看護師さんに関してはふたつの両極端な可能性があると言われています。ひとつは『病院での就職難』、そしてもうひとつは『病院以外の大きな需要』。前者は診療報酬とか患者さんに対する看護師の配置数が云々的なやつで、病院がたくさん看護師さんを必要としなくなる状況がでてきてしまうかもしれないということ。それと同時にこれからの時代は看護師さんの役割というのがとても大きくなるわけで、病院以外で需要があるというか存在が必要となるというか、そういう世の中になっています。

 

『医療的に専門の人がひとりでもいるようにしたらなんか安心だよね、お医者さんだと色々アレなので、じゃあとりあえず看護師さんでも』

 

色々なニーズがでてきているこの世の中、対応をせまられる行政もそんな感じの風潮があるように感じます。今の世の中、保育園とかそういう感じになってますよね。保育園だけじゃなくともだけど。

 

看護師さんって色んな意味で大変な職業だと思います。企業でも公務員でも保育園でも病院でも在宅医療でも、ある意味よりスーパーマルチな方面で活躍できるすごい職業です。ただし『看護師』という国家資格の看板が何よりも先にでている印象で、なんでもかんでも看護師さんがとりあえずいればみんな文句ないだろう的なモノの考え方があるようなそうでもないような。人材を求める側も求められる側も。

 

そんな中で認定看護師さんはこれからどのように育成されて、どのようなニーズで世の中で活躍されるのかとても気になるところ。医療過疎というよりは医療密集の港区において、私個人としてはこれからどのように看護師さんという存在を確保して、より良い港区の医療体制に繋げていってもらえるかというところの行政の手腕に期待をしております。

ちょっとアメリカまで 交通事情?道路事情?編

今回でおしまいのアメリカ行ってきたシリーズ、最終回は道路と車と自転車の話。アメリカさんは基本ハンドルは左で右側通行、マンハッタンは一方通行もたくさんあります。というかほとんど一通。しかも基本朝から晩まで混雑ぶりが激しく、タクシー乗るより地下鉄移動が楽チンなうえ早いというわけです。昔からこんなもんですけど、なんか久々のマンハッタンは更に酷くなってた感じ。

 

よくニューヨーク映画で見る光景、そう黄色一色のタクシー。行ける範囲が決まってる黄緑色のタクシーもお目見えするようになったけど、黄色見るとタクシーだという感じですよね。最近日本でもアレですが、『ウーバー』なるものが席巻しているという話は前々からありました。アメリカにおける利点は『便利な配車サービス』『キャッシュレス』以外にもうひとつ重要なやつがあるわけです。そう『チップ不要』。

 

アメリカ旅行された方は『チップとか計算でけへんねん!』とか『面倒やねん!』とか『大したアレじゃないの要求されるチップの意味がわからへんねん!』とか、まあ色々感じるところはあると思います。サービス業は時給がアレだからチップは大いなる生活の足しであるとか、そういう文化だからとか色々理由はありますけど、結構このチップ不要は大きいと話を聞きます。渡してもいいんだけど。

 

今となっては『チップありにしようぜ!』な業界要望も出てきているとも聞きますし、色々といろんな修正が入るのは世の常。時代の変化というものは時にしてややこしい。

 

そんな人を乗せて目的地までお届けするビジネスサービス、黄色タクシーの他にウーバー、そしてハイヤー的なリムジンというダブル・トリプルの車が増えたらそりゃ混みますわ。タクシーはわかりやすく黄色いからわかるんだけど、中古的なタクシー車体で白タク業務をするようなアレもあるようです。どうやって見分けるかというと、ライセンスプレート。

 

黄色いタクシーは4ケタだとかもありますが、その下に小さく文字が書いてあるんですよ。タクシーはそのまま『TAXI』。タクシー以外の人を乗せれるビジネスだと『T&LC』と書いてあって、Taxi and Limousine Commissionの略。そういうとりまとめの機関に登録されている車両だと。あ、ちなみに普通の一般のプレートはニューヨーク州では『エンパイアステート』と。お隣のニュージャージー州では『ガーデンステート』と。各州でなんとかステートって色々違うわけです。

 

そんなT&LC。ナンバーの下だけじゃなく、ナンバー自体もLCで挟まれるT&LC。日本でいうとあれか、個人タクシーが緑のナンバープレートで『あ』が多いとか。

 

あ、そういえばパーキングメーターって大昔なかったな。パーキングメーターを増やすのは日本と逆ですね(新規に作ることは原則しないって警察の人から聞いたような)。

 

そんなマンハッタン。一方通行でも道の両端に車が停まります。そして自転車ナビレーンがつくようになってます。パッと見、『なんかおかしくね?』って思いません?え、思わない?あ、そうですか。

 

自転車ナビレーンの位置みてくださいよ。停車中の両脇に挟まれてめっちゃ真ん中でしょう。右側通行・左ハンドルだからドライバーがドアをばーん開けても自転車にドカーンぶつからない位置(ただし助手席の人は注意だけど)。左側通行・右ハンドルの日本だとこの位置は自転車ドカーンですよね。というか、ナビレーンあるところで車が停まってるとこういう感じか。なんだ、日本でよく見る光景か。というか、こういうのあっても死亡事故が出たとも聞きました。

 

もっと広い道でも自転車ナビレーン付いてます。どれ、もうちょっと近づいてみてみましょう。

 

片道何車線やねんという広めのアベニュー。おや?先ほどの道とは違って自転車ナビレーンが左側に。おや?

 

実はこの手前の車、停車中というか路駐の車。ここ、停車レーン。ええ、ドライバー乗ってませんよ。もうちょっと近寄ってみましょうか。

 

ほら、車線が変。車寄せ的なものがなんというか、堂々。

 

何度もいいますけど、これ路駐(というかドライバー不在の停車中)。イマイチ方向性がよくわからない。自転車レーンはある方がアレなのかない方がアレなのか、右が左か、そういうのよくわからない。

 

そんなマンハッタンの自転車事情、港区でもおなじみの自転車シェアリングもあちらこちらにポートがあります。マンハッタンではシティーバンクがスポンサー?だからシティバイクと。色は青です、青。

 

電動自転車なんて素敵なものはないですよ。というか、電動自転車というものが日本以外に席巻している国があれば知りたいくらい。日本はあれですよ、ママチャリという独自のアレですから。とにかく自転車シェアリングが増えているようです。渋滞回避?健康対策?観光?どう思う?

 

ニューヨークの自転車シェアリングの料金体系、港区や近隣区でやってるような『1回おいくら』というのはありません。1日24時間12ドル、3日72時間24ドル、年間163ドルというオプション3つ。1回乗れる時間は30分以内、オーバーすると別料金が加算。このあたりは港区も同じ。あ、年間契約をすると1回45分乗れるようです。1回乗車時間を超えると15分ごとに4ドルの超過料金で、時間後ごとにどんどん増えていって48時間以上アレだと1200ドル。返し忘れとか返却ミスとか恐ろしいなこれ。クレジットカード登録する時にデポジットも取られるし。

 

港区には無いシステムで興味深いのはね、ドックと呼ばれるポートに前輪をはめて返却なわけですよ。港区とかみたいにそのあたりに停めて返却ができないと。だからドックがいっぱいだったら『大変ですぅドックがいっぱいなんですぅボタン』をポチっと押して、別のポートに停めに行くまで15分の延命時間が与えられると。アメリカですものね、頑丈ロック返却システムとかにしないと確実に盗られますもんね。

 

『ウーバーが増えた→物理的な車の数が増加→交通渋滞』というのは多分相関関係はあると思うんだけど、自転車シェアリングが拡大しているには別の理由があると思うんです。多分だけどね、個人的には地下鉄の料金値上げが多少なり関係してるんじゃないかなあと感じる。健康がどうのこうのとか聞こえのいい理由はいくらでもあるけど、実際街に暮らすと事情が違うかもしれない。

 

といいますのも、私がマンハッタンとかクイーンズに住んでたのが2000年初頭、その時は地下鉄・バス30日乗り放題のメトロカードがですね、63ドルだったんですよ。ほら、定期の代わりですからね、日本の会社とは違って交通費なんて自腹ですよ。地下鉄は距離関係なく一定料金なわけでして、1乗車2ドル。それがですね15年経っての今、1乗車が2.75ドルと。200円ちょいが300円になるような感じ?そして定期代わりに使う30日乗り放題のメトロカードがですね、今121ドル。マジすか。

 

地下鉄・バス月121ドル vs 自転車シェアリング年間163ドル。これは自転車へ移行するに十分な理由で、ものすごく大きいと思う。観光でどのくらい使われてるかはよくわからないし、それっぽい人々は正直あんまり見なかったんだけど、やっぱり昔と違って地下鉄1日とか3日とか乗り放題メトロカードが無くなってしまった今、しかもドックがいっぱいだったら別のところ探しにいかなきゃいけないシステムだと、観光に力入れてるような感じはしないよね。でもそれでいいと思う、ニューヨークは。

 

あ、メリーランド州ベセスダでも同じような自転車シェアリングがあります。こちらは色が赤い。名前は『キャピタルバイク』。

 

ニューヨークと同じタイプの自転車。もちろん電動なんかじゃありませんよ。

 

料金体系はね、ニューヨークとは異なります。キャピタルバイクは1回2ドル、24時間8ドル、年間85ドル。どれも1回30分以内。こっちも事情は異なれど車社会の交通渋滞に悩まされる場所だからなー。

 

日本とアメリカの自転車事情の大きな違いは多分2つ、『通勤の選択肢』『ママチャリ』。

 

日本の駐輪スペースってとっても丁寧だよねという感想を改めて持って、行ってきたシリーズおしまい。

 

ちょっとアメリカまで 改めて図書館を知る編

ニューヨーク、マンハッタンの街中にWi-Fiが結構飛んでるお話を前回少ししました。Wi-Fiについてはね、現地の友人と『日本ってなんでわけわからない登録を求めるんだろうか』という話で盛り上がってね。ほらよくあるでしょう、メールアドレス登録的なやつ。なんの目的で捨てアドや架空にも等しいメールアドレス登録を求めるのかと。責任的なやつを未然に防ぐためなのかなんだかわからんけれど。今海外ではそういうのほとんど無いということです。接続先を選択したらスッと繋がる(繋がりにくい時もあるけどさ)システムが多め。トレンド的に日本は遅れてるらしいよ、理由は知らないけど。

 

あ、Wi-Fi付きデジタルサイネージのやつ、写真撮り忘れてなかったです。無料電話に地図、ニューヨーク市のタウンページ的なやつ、交通情報にお天気に。

 

地上だけではなくて地下もWi-Fiが繋がるようになりました。といっても駅のホームなんだけど。アメリカではまだ地下鉄走行中に電波的なものは入りません。日本だって結構最近じゃない、電波入るようになったの。福岡の市営地下鉄が最初だっけ、あれは感動したなあ。

 

と、10年くらいが『結構最近』と言いきっちゃう自分はおばちゃんで結構です。大人への階段を登り続けています。

 

面白いなと思ったのがですね、ニューヨークのパブリックライブラリーのサイトに繋がるんですよ、ホームでWi-Fi繋ぐと。更に面白いなと思ったのがですね、抜粋で立ち読みのように全部じゃないけど図書館の本が読めるんですよ。ホームでWi-Fi繋いで電車待ってる間にテキトーに本を選択(目安30分くらいで読めるよ的な記載もあったりして選びやすい)すると、ある程度データが読み込まれてさくさくページもめくれる感じ。

 

『本を読んで時間を潰しましょう&図書館に行きましょう』的なサービスというかPRというか、なんかとってもよくできてるなという感想ただひとつ。

 

スマホ用アプリもあるのでもっとたくさん本を読んでね、そんなPRも。無料で読める本もたくさんあるよ、そんな感じも。オープンソースの成果というやつでしょうかね。おもしろーい。あ、ニューヨークの地下鉄では図書館仕様のライブラリートレインというやつが時々走っているらしく、なかなかお目にかかれないレア車両があるようです。

 

そんなニューヨークの図書館事情。観光でも有名なパブリックライブラリーがこちらの建物。パブリックの意は『公立』ではなく『公共』ということらしく、広くみなさんにオープンよということらしいです。州や市の税金を投入しつつ寄付も募ると。街の規模が違うからアレですけど予算は数百億規模、でも予算削減で色々厳しいよとも。実は初めて知りました。そして実は初めて入りました。

 

ニューヨークパブリックライブラリー、ひとつじゃありません。分館全部合わせて92。いわゆるマンハッタンだけじゃなくて、ブロンクスとスタテンアイランドも合わせてこのくらい。これとは別にブリックリン地区とクイーンズ地区に似たような図書館が。それ全部合わせて214、リサーチ・研究に特化したところが4つ。この有名なところもその研究図書館?的なところのひとつ。

 

なんか折角来たからにはとりあえず検索してみますね。

 

デジタル化されている文献とかはPDFで全部PC上で読めます。文献とか論文とか便利だよねPDF。もちろんお取り寄せリクエストだって。『環境白書 環境庁編(大蔵省印刷局)』だってお取り寄せできるんだぜ。そういうものを検索してみた自分が謎。

 

あ、ここのパブリックライブラリー、本に関する美術館だか博物館だかの役割も担っています。アメリカというか、日本には無い感覚として『ホンモノがすぐ側に』という教育観点があるというのが素敵。

 

そんな研究センター的な役割を持つこのパブリックライブラリー、一般の人にはちょっとアレですよね。なので普通に本を借りれる分室というか分館というか、そっちの方に行ってみました。斜め前にある図書館分館、Mid-Manhattan Library。

 

多分ここ、時間的に一番長く開いている図書館なんじゃないかな。朝8時から夜11時まで。土日はもっと短いけど。ちなみにニューヨーク地区では全部の図書館は週6で開いているけど、週7日開いている図書館は25%。ブルックリン地区では8%で、クイーンズ地区では3%だそうな。ニューヨーク市議会の予算関係の資料にそんなこと書いてあってような。

 

こういう図書館ってよくあるタイプの図書館だよね。なんだろう、一気に安心するようなそうでもなような。ちょっと古くさいと言えば古くさい、昔の図書館ってこうだったよねという感じ。

 

あ、マンガも置いてあった。アメコミ。

 

デジタル書籍とかそういう貸し出しもアプリを通じてあるぽいので、タブレット講習会関係を図書館でやって利用率をあげる試みというのはよくわかります。日本の図書館でもやってるところはありますよね、講習会的なそういうやつ。あと、なるほど〜と思ったのは多国籍国家というか移民国家(合法/違法含む)であるアメリカだからこそ、英語のお勉強の機会を無料で提供するというやつ。日本で置き換えてみると、『日本語学びませんか』というクラスを図書館でやるってことですよね。国としての事情は違うけど、そういうのアリだよね。

 

なんだろう、港区で例えてみると『図書館』と『区民協働スペース』が合体しているような感じ?いや、ボランティア団体や関係各所が図書館からオファーを受けてそれ相当のことをやっている感じの方が近いのかな。どっちにもいいところとそうでもないところがあるけれども、図書館という場所の守備範囲を広げるのも手かもしれないね、なんて考えてみたり。

 

もちろん自動貸出機もあるし。

 

返却ボックスがなんかかわいい。

 

図書館どこでも返せますよ、というのも同じ。

 

このMid-Manhattan図書館、来月からリニューアル工事に入るということでキレイキレイになるようです。今時のスタイルのカッコ良い図書館、視覚的にも探しやすくなるだろうし、利便性も上がるような図書館になるんだろうね。続く。