H28年度 決算特別委員会 総務費

さて、決算特別委員会の最初の質問は総務費です。先日お伝えしたように、2点質問しましたのです。使ってないみなと保健所生活衛生課東麻布詰所2棟の活用してちょと、備品のリース対応がなんでできないの?という件。

 

1. 用地活用について

Q. えーと、中ノ橋と赤羽橋交差点の中間にある、消防署の並びの高速道路高架下の開かずのシャッター2軒、港区みなと保健所 生活衛生課 東麻布詰所。料金ゼロで借りている場所のようなんですけれど、ここ4年くらいまったく使ってないようなので、もったいないのでなんかに使ってもらえませんかね?

 

A. 東麻布詰所とそのお隣の水防倉庫、占有料が免除な上、道路占有許可をもらって借り受けていまして、5年ごとに更新してます。今の許可期間は平成33年3月末までになってまして、その後も更新の許可を得られる見込み。今後は条件の範囲内で活用について役所で考えていきますね。

 

貴重な場所だと思うから、用途に関しては絶対に相手先と交渉してみてね。もったいないからいい案がでてくること期待してます

 

2. 備品のリースについて

Q. えーと、学校の単発イベントの代表例、運動会。子供達の席の上にテントを張るようになって早幾年。先生方が色んなところから足りないテントを調達しなきゃいけないんですね。お役所からは『買えば』と言われることもあるらしいんですけど、『置き場所ないし買えんわ』というのが本音ぽい。調達とか撤収とか返却とかに労力を割くのもセンセイ達かなり厳しいし、備品によってはリース対応できるようにした方がいいんじゃないかなと思うんだけど、リース対応ってどう考えてる?

 

A. 長期継続で使うことを想定してるので、リースじゃなくて購入と考えてます。購入経費より借りる方が安い場合はリースOK出してるよ(ただしタブレット端末とか頻繁なバージョンアップとか耐用年数とか使用頻度とか)。

 

Q. 学校のテント、校長会でも要望でてたというけどなんで採用されなかったの??

 

A. 今年の予算の中の話だと、運動会などの行事だけで必要で、買うにしても保管場所がないという理由で小学校2校からリースの要望あったんだけど、リースじゃトータルでお金かかるからリースじゃなくて買ってねと判断しましたぞ。

 

備品の保管も考えたり、なんといっても先生方の負担というものも大きいから、どうかお願いだから前向きに考慮して検討してね

 

以上。

交通も決算も安全に

さて、秋の交通安全週間が始まり、港区議会では決算特別委員会が始まりました。昨年度、平成28年の4月から今年の3月までのまるっと12ヶ月で色んな事業やなんやらで、港区のお金がどう使われたかという決算審議です。入るお金、出るお金、お金の使われ方や執行率とか、事業に対しての行政評価という点もあるわけです。

 

決算というわけですから『この事業においくら万円は一体どういうことですか!?』とか、『税金の無駄ですよ!』とか、劇場型で激情型のエキサイティングな一問一答方式で決算委員会が行われることを期待される方も多いんでしょうが、実際はそういうことあんまりないです。や、時折ありますよエキサイティングやなつ。きょうさんとうさん多めで。

 

決算は3回目なんですが、お金に関しては多分どころではなく正直とても勉強不足だと思います。何に対して勉強不足なのかといいますと、『決算を迎え討つ議員の望ましいor正しい振る舞い方が定まらない』ということです。予算執行のチェック機能としての役に立ち方の正解がよくわからず、事業と使ったお金と執行率だらけのリストだけでは、最近結構な老眼具合が判明した41才にはちょっとキビシイ。近視に乱視に老眼ってツライ。焦点合わないもん。

 

世間一般でワイドショー的な盛り上がりをみせる、まるで『埋蔵金をみつけた』的な、『池の水抜いたらこんなんでた』的な、重箱の隅をつんつーんつんつんつーんして、血眼になって間違い探しをしてるわけではないし、もし血眼で間違い探しをさなければならないとしたら、ほんとごめんなさいできてません。

 

あ、お金の方の話ですよ。しつこいようですがお金の話。家計簿をみて1円もムダがないか、なんでこれを買わずにこんなの買ったんだとか、余程の頭と目と経験がない限りできないかもしれません。それにお役所の方がプロであって、そこらへんのおばちゃんである小倉りえこが一夜漬けくらいの付け焼き刃で切りかかっても、一刀両断されてハイ終了。もう少し時間をください。

 

なのでどっちかというと、家計簿のお金チェック機能より、家族の絵日記をみて『ここをこういう風にしたらもっと幸せになるんと違う?』という視点でのチェック機能としての役割を果たしたく、そういう質問で経験不足ながらも色々確認しながら決算に挑む、もうすぐ42才の秋。秋ってねぇ、ご飯が更に美味しくなってくる季節だよ。

 

と、ここはお役所の中の人も『アイツまた突拍子のないわけわからん暴言吐いてないか』と結構チェックされるページであるらしいんですが、『アイツ金のことサッパリ詳しくないってよフフフ』なんて余裕ぶっかましてると、急にスーパーサイヤ人並に変身してフルボッコにする気満々になるかもしれないのでご注意を。小倉りえこの取り扱い説明書、頻繁に改訂される上、日替わりです。そう、これは多分更年期の始まり。

 

さて、そんな決算なわけですが、相変わらず長すぎるどうでも良いプロローグはおいときましてですね、2年前の初めての決算の時はこんなことあんなこと考えてました。文章に関してはサッパリ成長していません申し訳ない。

 

昨日の金曜から始まった決算特別委員会、意見書、歳入、議会費と続きまして総務費に入っております。総務費ってつまり『一般・その他』的な広い枠でありまして、質問する人数も時間も多めです。わたくしの質問は週明けの月曜日、13時からのトップバッター。1番打者イヤ。7番レフトがいい。

 

そんな月曜日に迎える総務費の質問は2点です。概要だけ先にご披露しておきますね。

 

1. 用地活用について

お気付きの方もそうでもない方も改めましてジャジャジャジャーン。港区みなと保健所 生活衛生課 東麻布詰所です。中の橋と赤羽橋の中間にある、消防署の並びの高速道路高架下の開かずのシャッター2軒。料金ゼロで借りている場所のようなんですけれど、ここ4年くらいまったく使ってないようなので、もったいないのでなんかに使ってもらえませんかね?

 

2. 備品リースについて

学校の単発イベントの代表例、運動会。子供達の席の上にテントを張るようになって早幾年。先生方が色んなところから足りないテントを調達しなきゃいけないんですね。お役所からは『買えば』と言われることもあるらしいんですけど、『置き場所ないし買えんわ』というのが本音ぽい。調達とか撤収とか返却とかに労力を割くのもセンセイ達かなり厳しいし、備品によってはリース対応できるようにした方がよくない?前に校長会でも要望出したって聞いてたけど、予算配分でリースを却下したとも聞いてるよ。理由はなんで?

 

こんな感じ。

こんな質問、あんな質問してみました

えー、1ヶ月ほど続く議会も始まってまして、先日質問に立ったわけです。ふわっとわかりやすく質問概要を振り返ってみますね。大きく分けて4項目質問をしたんですけど、半分をここでご報告。残りはいつものようにウェブサイトの適切なセクションにpdfで掲載します。近いうちに。大枠での質問に、区長からのふんわりとしたお答えのようなお答えじゃないような雰囲気をお楽しみください。

 

ひとつめ、清掃事業

1. 17年前に清掃事業が東京都から港区に変わってから、当時のままのやり方でやってますよねえ。人口増えてるじゃないですか。マンション増える度にゴミ出し場も増えてるじゃないですか。清掃事業ってこのままでいいんですかねえ?

⇨ ごみ削減と3Rと食品ロスと分別と啓発とかこれからもがんばります。あとは適切で効率的な収集・運搬・処理対英の整備を進めて、社会の変化に対してきめ細かい対応を図ります

 

2. 港区は観光を頑張りたいと言ってますよねえ。今まで誰も指摘してないのであえて聞きますけど、観光客が出すゴミってどう扱います?自治体の責任ってどう思います?

⇨ 区が管理する公園や施設では、観光客を含む利用者が出したごみは持ち帰りで。宿泊施設とかお店に対しては指導・啓発を

 

3. お店や会社って業者と契約してゴミ出ししてもらって、家庭ゴミとは収集方法をわけてますよねえ。でも例外として有料シール貼って出してもいいところもありますよね。調べたらなんか数字上、区のゴミ収集車が回収するうち3分の1がこの例外な出し方らしいんですよ。この例外、どうにかすることができたら全体の回収とか早くなりませんこと?

⇨ 区による事業系ごみの収集量が増えないように対応していく必要ありますね。事業者の自己処理責任を促します

 

 

以上、清掃事業に関してはわかりやすく『基本区はやらぬ。周りでやれぃ』を丁寧にした表現をいただきました。いいんですかこれ、あんまりよろしくないと思います。

 

 

ふたつめ、医療・健康対策

 

1. 災害医療でよくトリアージとか耳にすること増えましたよね。いざという時は区がそういう場所を作ると聞いてますけど、夜とか週末だと役所閉まってるじゃないですか。

⇨ 医師会と歯科医師会と協定締結して協力要請してますし、設営もマニュアル作ってるところですー

 

2. あれですよね、今更ですけど梅毒増えてますよね。どう対策していけます?あと年齢若ければ若いほど教育必要ですけど、色々ややこしくて難しそうですし、性教育とか性感染症予防教育って学校の先生じゃなくてプロに任せた方がよくない?

⇨ 今まで対策は男性中心だったんですけど、これから20代女性も対象にしないとねと認識してます。あと小学校は色々アレですけど、中学校なんかは確かに専門家からのお話の方が効果的ですよね

 

3. 最近区長、働き盛り世代の健康対策とかよく言いますよね。そこそこ大きめのところにお勤めの人は産業医とかオプションありますけど、小さいところ産業医とかいないですよ?あと港区はフリーランスとか個人事業主多いですけど、そこの方々忘れてない?大丈夫?

⇨ 産業保健師会と情報共有したり、これからもがんばりますね。フリーランスとか会社組織に属さない人々は、健康診断とか30検診とか受診率高めるように指導・相談していきますね

 

お気づきの通り、マトリックスのようにギリギリのところでふんわり回避されてる感じ。以上。

通告からの道

明日水曜日から議会が始まるわけですが、14日の木曜日に一般質問で登壇をします。登壇と言うのは今でも小っ恥ずかしい感じもするんですけど、『小倉りえこ質問しますジャジャジャジャーン』というのもかなりアレな感じです。改めまして、質問するに至るまでのどーでもいいかもしれない道のりを。手順的なそういう話。通告までじゃなくてですね、通告からの道のりを。

 

質問通告』というものから始まるわけですけど、『こういう項目でこんな感じのタイトルで質問しますね』という書類を区議会事務局に提出します。紙ベースでもよし、e-mail添付でもよし。書類の宛先は議会の議長。〆切ありますよ、大抵議会始まる2日前の朝10時。

 

そしたら区議会事務局の議事係という、このセクションなかったら議会って綺麗サッパリ何一つ回らないんですよというくらいの大切な部門のところの方がですね、『これは誤字ですか?』とか『これってこのことですか?』みたいな、要は『ちゃんと書けよまったくもー』的な確認作業に来てくれる場合があります。お恥ずかしながら、わたくし毎回来られてしまうわけなんですが、毎度毎度必ず確認される項目というのがですね、『質問順番の番号振ってないんですけど、上から順でいいんですか?』です。ごめんなさいね毎回毎回。

 

この質問通告、基本は提出したままの内容でPDFにされて議会HPに掲載されます(議会終わるとリンク先削除されるんだっけ)。フォーマット的な修正はありますけど、内容は余程の誤字脱字的なものがない限りそのままです。議会初日、二日目に議場で行なわれる一般・代表質問、傍聴とかに来られた方への資料としても使われます。インターネット中継でもでます。

 

通告締切日の夕方過ぎにはこうやってウェブサイトに載るんです。リンク先クリックすると質問をする議員がどんなことを聞くのかPDFファイルが開きますよ。

 

とまあ、朝10時の〆切があって、その後に事務局の議事係が色々とお忙しくしていると同時、午前中だか午後イチくらいでお役所の課長さんから連絡がきます。どこの課長さんかは毎回変わるわけで、毎回楽しみなわけなんですが、『取材担当』という大切なお役目のある課長さんなんです。質問する議員ひとりに取材担当の課長さんがおひとり付くようなんですね。なんだよ取材って!なんて最初は思ったわけですが、回を重ねるごとに『ああ、ナルホド』とちょっとわかるようになりました。ちょびっとだけね。

 

〇〇について』というすっげえアバウトな感じで出していいんですよ、質問通告って。↑こんな感じに。紙に鉛筆で殴り書きするだけの人も世の中にはいるんでしょう。とにかく、取材担当の課長さんはこういう質問予定の箇条書きについて、質問をする議員に『早く読み原稿もらえます?』と、要は議員のケツ叩き当番です。ほんとおつかれさまです。

 

そんな取材担当の課長さん、ケツ叩く以外の大切なお役目に『答弁を書く担当課の課長さんに議員の質問意図を可能な限り正確なものに近づける』こともありまして、『どういう意味です?』とか『具体的な質問ってどんな感じです?』とか我々事情聴取をされるわけです。この質問がこういう意味なら答弁書くのは〇〇課、この質問はこう書かれるとこういう感じにしか答えられないと思うのでこう書き直したらよろしいんじゃないですか、など。

 

ま、課長さん個人個人のやり方もあるようなので一概に言えないみたいですけども。

 

 

個人的には切羽詰まる上にケツ叩かれるのが嫌いな性分なので、1ヶ月前くらいからややこしい色んなお話したり意見交換したりして、できるだけ理解してもらえる質問だったり詳細だったりを先に準備しちゃう方です。取材担当の課長さんがくる時には『担当課には全部話通して終わってますんで』と原稿渡すだけになってるわけですけど、ちょっとずつ文言の修正とか入ることも多々あります。でも正直なので『変えるのイヤ』とお断りする時もたまにはあります。

 

傍聴に来られる方やインターネット中継で見てくれる方にも可能な限り親切であれをモットーに。あ、もちろん答弁書く課長さんにも取材担当の課長さんにも可能な限り親切であれと。何が親切でという感じ方は人それぞれでありますけど、個人的には『早く終わらす』なのかなあって。

 

 

どういう質問するかはもちろん人それぞれです。会派を代表しての代表質問、議員個人の一般質問といっちょまえに名称だけは分かれていますが、どうやら港区議会では半々くらいの割合で『代表と言えど個人』ぽい感じです。みんなで話し合って会派として質問をというところ、ほんの少しだけなんか羨ましいなということもなきにしもあらず。『おーい、あれ質問しといて』みたいな程度こともなきにしもあらずだけど。お願いしたことあるし。

 

あ、そういえばひとつだけ未だに詳しく聞いたことがなくて知らないことがありまして。それが『取材担当の課長さんってどうやって決まるのか』ということ。多分お互いにアタリハズレ的な感覚はどっかであると思うんですよ。色んな意味で。好き嫌いも関係あるのかもですけど。だって人間ですもの。

 

ああ、アタリの類でありたい…なんて考えると同時に、課長さん達も同じようなこと考えてるんだろうなと想像すると胸熱。しかも取材担当になるためのくじ引きだったりジャンケンだったり(多分取材担当になることはハズレ)、その中でもかごめかごめじゃないけど『〇〇議員の取材担当権が欲〜しい』なんて早い者勝ちだったり、どういう決め方をしてたりするんだろうかと勝手に想像して、さらに胸熱確変中。ニヤニヤとロマンティックが止まらない。

 

区民文教常任委員会報告

この世の中には2種類の人間がおりまして、何か言われた時に『そうですね』と肯定する人と『いやいやそんなことは…』と謙遜する人と。でも何故か『そうなんですよ!!』と鼻息荒くほぼ100%の確率で全肯定するであろうことが一つだけありまして、それが何かというと『肩凝ってますね』と聞かれた時です。 個人的ではありますが、『肩に鉄板入ってますよ』なんて言われちゃった日にはもうね、ニヤリですよ。

 

さて、昨日は区民文教常任委員会がありました。いつものように簡単な報告と、委員のみなさんからのQなどを添えて。

 

1. 平成29年第3回港区議会定例会提出予定案件について

来週13日から議会が始まるわけですけど、区民文教常任委員会でお題となる予定のものはこれとかこれとかこれですので。あ、全体では区長が先決したもの2件、条例が8件、予算が2件、決算が4件、人事が1件、その他が5件です。区民文教ではこのうち4件ですかね。

 

Q: これこれこういうことがわかるような資料をくださいね、など。

 

2. 臨海部広域斎場組合臨海斎場の使用料の改定について

お葬式とか火葬とかの斎場、5つの区で一緒に使いましょうねとした臨海斎場という場所があるわけですけど、使用料を3年ごとに見直すことになってまして。経費とか原価とかそういうのが関係しまして、5つの区(港区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区)の方は16%の値上げ、それ以外の方はその16%値上げした2倍の金額で。12歳以上で34,500円⇨40,000円、区外の方は70,000円⇨80,000円。H30年4月1日から。

 

Q: 5つの区でランニングコストとかどうやって分担してるの?(港区の利用実績は8.4%だったのでその分を。つまり5億6000万円のうち8.4%の4700万円)、5区以外の人の利用実績は?(火葬280件、葬儀12件)、利用条件とかある?、中長期的な維持管理とか修繕とかどうするの?、など。

 

3. 中小企業の景況について

区内2000件近くの中小企業を調査しまして、景気とかその辺調べてみました!今の状況では飲食・運搬業は好転、宿泊・情報通信業は落ち込んでいると。これからの見通しは建設・宿泊・情報通信・卸売業が好転、飲食業は落ち込むと。そんな感じらしいです。あと全体的に販路を広げるのが課題みたいですけど、飲食業だけ人材確保がトップの課題だそうです!

 

Q: こういう調査した目的はなに?、結果をどういう風に使っていくの?、など。

 

4. 特別支援教室の全区立中学校への設置について

東京都の計画なんですけど、それで昨年から港区の全部の小学校に特別支援教室を設置したわけですが、新たな計画がでたので来年から全部の区立中学校にも設置します!

 

Q: 東京都から派遣される巡回指導員ってどういう経験があったり研修受けたりしている先生達なの?、そういう先生達はどういう指令系統で動いたりするの?、派遣される先生達が働きやすい環境とか巡回するから居場所とかしっかりやってくださいね、教育委員会がしっかり先生達を支えてくださいね、など。

 

5. 平成30年度区立小学校使用教科書の選択について

えー、今度から道徳という教科ができるわけですけれど、保護者の代表とか学校の先生を含んだ教科書選定研究委員会というところでしっかり揉まれて廣済堂あかつきさんの教科書が選ばれました!特別支援学級で使うものに関しては教科書として使えるような図書も教育委員会でしっかりと選びました!

 

Q: (特になし)。

 

 

 

以上。

在宅医療・療養・介護相談連携窓口が開設しましたよ

港区の地域包括ケアシステムは『相談窓口』を設けることを当初の目標としていたわけでして、モデル事業として本当なら4月に始めるはずの計画が半年くらい延び延びに。やっとこさ本日9月1日、在宅医療・療養・介護相談連携窓口が開設とのことです。

 

お役所と既に色んなこの手の相談をされてた方もいらっしゃるわけで、その方々にしてみれば『窓口が変わったじゃん!』となっただけなのかもしれません。でもこれから改めて必要になる方もいらっしゃると思います。

 

『地域包括ケアシステム』と冠をつけての事業はこれがお初。区役所並びに関係各所のみなさん、ありがとうございます&お疲れさまです。ここからが本番ですのでこれからもよろしくどうぞ。もちろん、みなさんもどしどしご相談ください。そのための窓口ですもの。

良かれ 良からば 良かる時

この世の中には2種類の人間がいます。歯医者さんでアーンって大口開けてる時に先生の治療の邪魔にならない程度に上手に舌の位置を固定できる人と、緊張と恐怖で呼吸すら忘れてしまいそうになりつつ舌が勝手にうにょうにょ動いて先生の指をちょびっとぺろりんしちゃいがちな人。どうも、後者の小倉りえこ@絶賛歯科通院中です。無意識なんですごめんなさい先生。

 

さて、2日間の麻布十番納涼まつりも終わり、本日で8月もおわり、ようやく夏も終わりだなあと実感する時期となりました。毎年『何人来るんですか麻布十番まつり?』なんて聞かれますが、『ヒトってひょっとして昆虫よりたくさん存在するくらいの生き物なんですかねえ?』としか答えられないくらいの、一極集中イメージ。楽しかったですか?大変だったですか?また来られますか?もういいですか?それにつけても普段の日もお買い物は地元・お近くの商店街でよろしくどうぞ。

 

確か9月の13日とかそのあたりから港区議会の定例会が始まります。平成29年度の第3回定例会。中身はといいますと、区長とか行政サイドから『こういうことに急にお金使います』とか『こういうことを始めます』とかを提案されるほか、昨年度の事業とかお金の使い方について承認するかしないかを決めたりする決算特別委員会がセットとなって、約1ヶ月やる予定です。

 

慣れてきたかと言えば慣れてきた、慣れてないと言えば未だに慣れないしこんなの絶対に慣れるもんかと、そんな感じで3年近く区議会議員やってます。始めの頃と比べると『あれ?』と変わってきた感覚があるところもあるわけです。いい意味でも悪い意味でも。もちろん今でも結構怒られることあります。『正直過ぎるのヨクナイ』とか『生意気で何様だ』とか『良かれと思って言ったりやったりするな』とか。その中でもやっぱりクオリティNo. 1のお小言は『お前はただでさえ頭が高いんだからヒザを曲げてお辞儀するとかとにかくこの世のあらゆる方法で縮む努力をしろ』ですかね。

 

小倉りえこ175cm、ボケーッと立ってるだけで頭が高いと。そこはどうにもなりませんごめんなさい。膝曲げてお辞儀して腰バキっていわしてつんのめって恥ずかしく転ぶ可能性のある腰痛持ちです、そこだけはご勘弁願いたい。ちなみに膝も若かりし頃から曲げるたびにミシミシいいます。

 

あっ背の高い人にとって『バレーボールかバスケットボールやってたの?』という質問は人生で避けて通れない質問です。この質問が来るたびに、屁理屈さんである私はよく考えます。部活とかそういう程度でバレーバスケやってましたで満足してもらえるのか、それとも実業団でやってましたくらいじゃないと満足してもらえないのか、さあ質問者の意図はどっちだ。いやいや、わかってます、社交辞令程度の質問ですよね。

 

本当にバレーバスケやってた人への質問としては最適なんでしょうけど、どちらもご縁がない人ももちろんいるわけです。ああそう言えば昔はよく言ってました、『背の高い人へのその質問って、ふくよかな人にどこの部屋で新弟子やってたの?と聞くようなもんですよぅ』と。うむ、我ながらヒドい返し。

 

『良かれと思って』がアダとなることもあれば、そうでもないこともあるわけです。良かれと思って言ったことやったことがイラっとされることがあるわけです。これもいわゆる『地雷を踏む』に当てはまるんでしょうけれども。言うと言われる、言われたら言う、ああなんて不毛なループ。

 

え?なんの話かって?議会での質問ですよ、質問。し・つ・も・ん。バレーボールとバスケットボールと新弟子の話じゃなくて。

 

『良かれと思って難しいこと質問して役所困らせるんじゃないよ』とか、『役所に嫌われたら何にもしてくれなくなるんだろ?見てればそんなのわかるよ』とか、『とりあえずバカみたいに役所褒めちぎっておけよ』とか、いやいやほんと町のみなさんはよく見てますね。

 

前にね、これだけは言わしてもらいたいのて是非ご検討くださいって感じの具体的な提案をしたことあるんですよね。一問一答形式じゃひとつも先に進まないので『何々をこういう風な感じでご検討ください、じゃ質問おわります』っていうカタチを取ったんですよ。そしたら『小倉りえこって酷いんだよ、質問に対する答弁すらさせないんだから』という役所サイドの文句も聞いたことあるし、それに対して『答弁という名の言い訳なんかさせる必要もないからあれでいい』という役所サイドの感想も聞いたことあるし、なんでしょうね『良かれ』って。

 

そんなこんなで色々と悩みながら、まもなく来月から始まる議会のための一般質問と決算特別委員会の質問をまとめる作業開始。『良かれる』か『良かれない』か『良かれさせられない』か、もう日本語レベルで色々と良ろしくない。

マイノリティーの中のマイノリティーはマイノリティー?マジョリティー?

だいぶ前になりますが、友人と色んなことをお話してた中で、ここ最近の国内における世間一般でいうところのいわゆる『多様性』的な話になり、つまりは何となくみんな知ってるようなそうでもないような感じになってる『LGBT』について。結論として『日本ってなんか進めようとしている方向おかしくね?』です。や、前にも自分で感じてた疑問を綴ったことあったんですけど、最近さらに違和感を感じるようになってきました。なんだろうか。や、別に色んな意見があっていいとは思うんですよ、肯定的であれ否定的であれ。

 

数ヶ月前のことですけど、色んなニュースをチラ見してたら、その手のジャンルの話題の中で『パレード』『破局』が挙げられてましたよね。そういうことも重なってなんかしばらく経った今の時点で思ったこと感じたことをまとめて備忘録にしていこうと思った次第。

 

まず、パレードについて。東京でやってるのは聞いたことあったので知ってたわけですけど、なんか時期を勘違いしてたようで。ニューヨークだと6月の最終土曜日かなんかだったんですよね、確か。だから全世界でゲイプライドは6月だと思ってた。アメリカだけか。すいません偏った知識と経験で。あ、あと日本では『ゲイプライド』って言わないんですね。

 

あ、ニューヨークのゲイプライド行ったことあります。だいぶ前だけど暮らしてた頃に。お友達に誘われてちょっと混ざって歩いてみたりとかね。なんかもうお祭り状態で、とてもカオスだった記憶。あれですよ、過去の遠い記憶ではお神輿かつぐ的な感じで途中から入ったり出たりとかできてた気が。Lの団体とかグループとかのとこだったんですけど、歩いてると前の方から伝達というか伝言というかが流れてきたんですね、『あと何ブロックのxxストリートの交差点で脱いで!』とか。

 

あれですよ、おっぱいぺろーんを指示されるんですよ。ぺろーんですよ。しなかったですけど。あちらサイドのお友達もしなかったですけど。

 

で、パレード途中抜けしてお茶してる時かなんかで『ぺろーんって身体的なセクシャル全開を許容されることがみんなの願いなの?LとかBはみんなああだと思われていいのかしら?』という話に。そしたら『Lが全員ああいうことして自分のアイデンティティーをアピールしたいわけでもないし、そういうのに嫌悪感を感じるLもいる。そういう団体・グループに文句言う人達もいる』

 

と、どちらかというとサラシを巻くようなLとBとTじゃなくてQのハザマにいるようなお友達が言ってたことが今でも頭の片隅に残っているわけです。つまり、ヘテロvs非ヘテロだけのアレというわけでもないということで。中も色々ややこしいらしいであります。

 

別のGのお友達はですね、『権利をどうのこうの言う少数のアクティビストの声が大きすぎて周りに迷惑かけないで欲しい。みんながみんなそういうこと求めてないから一緒にしないで』と頭を悩ませる人々も多いというし、なんか本当に色々ですわ。『LGBTでもLGBTQでもSでもAなんでもいいけどさ、ひとくくりにされることも好きじゃないし、ひとくくりにされたとしてもその中で異なる属性同士で100%仲良くなるわけがないし、お互い嫌いあってるところも無くはない』と、中に更なるややこしさもあるらしいであります。

 

LGBTQ的な枠でくくられるのを嫌がるLGBTQな方々、マイノリティーの中のマイノリティーのご意見もごもっとも。そんな話を見聞きしてると、ヘテロの中でも色々あるなあということをなんとなく。そんなアレについては今回こんな感じ。次はくっついた離れたの話。

 

その手の話になると必ず『パートナーシップ証明書』のお話がでてきます。最近よく思うのが、今の同性婚が認められない日本においてこの証明書がもし茶色の紙的なものだとしたら、緑色の紙的なものはどうなんだろうか、と。や、緑色でも茶色でもないんだけど、この手の話でこの手の書類の立ち位置のものをあえて何かに例えるとしたらという程度で。ずっと前から気になっていたのが、『解消したらどうなるの?』ということ。

 

出してるところの自治体みたら、『解消した時は返却』ということみたい。その際にはちゃんとお届けされてるんだろうかと少し気になるのは、お役所のお仕事というのを間近で見るようになったからなんだろうな。ああ…こういう視点ってどうなんだろ…いいんだろうか悪いんだろうか…わかんない。権利と義務という言葉が交互に頭の中をチラつくわけ。

 

お勤め先によっては結婚して家族を持ってからじゃないと『なんとか手当』『なんとか扶養手当』とか、その手のベネフィットで補填するため基本給を上げないようなところもあるし、結婚して世帯主になると急に手当がついたり、独り者ではなくなる瞬間から急に扱いが変わることも少なくないんでは。なんでしょう、結婚のメリットって金かよみたいな感じあるんですよね。そうすると例えばヘテロの事実婚とか内縁のどうのとか偽装結婚とかはどうすりゃいいの。

 

『公式なパートナーという配偶者』という立場の人がセットで初めて一人前とみなされるような、そんな日本社会。セクシャリティがなんであれ、ヘテロのシングルにも影響が大です。結婚しないと変に思われる、周りが勝手にLGBTQだと想定した扱いを…ああこういうのソンタクって言うんでしたっけ。だって日本は他人に間接的に干渉したがりますから。迷惑なほど。いい迷惑と悪い迷惑ありますね。世間体と同情のハザマに日本文化はあるような気がします。いいか悪いかは別として。

 

だから結婚というカタチにこだわらなければいけないのかなあと、そんな感じにも思っちゃったりします。偽装結婚とかね。仮面夫婦なんて言葉もありますね。子供がいるかいないかという正義の剣を振り回す人もいますね。人権が〜とかセクシャリティが〜とか関係なくなってきますよね。そう考えると世知辛い世の中です。

 

戸籍制度があるからこその何かだと思う時があるんですよね。いいか悪いかは別として。こんなことどうでもいいと感じる人もいるかもしれないけど。戸籍ってなんでしょうね。アメリカなんか住民票的なものすらないですしね。そこの州の住人だよ〜って証明書的なモノは確か例えば銀行からの証明書とか、運転免許証とか、車の保険だとか、医療機関からの証明書とか、選挙登録とか、公共料金の請求書とか。

 

ま、なんにせよ、13人に1人というセクシャルマイノリティー数字の根拠は『その分野はこれから儲かる可能性あるで!』をそもそも最初から目的としているビジネス向けのマーケティング視点であろうことを継続して疑問視していきたいわけなんですけど、最近はあまり前面に押し出すことも少なくなってきたようでちょっと良かったかなとは感じてますが、ヘテロのシングルにも何らかの何かが求められているんだよなあなんて感じちゃった次第です。

 

あ、最後までちゃんとお読みになってくださった方は、区別をしたがってるわけでも差別をしたがってるわけでもないというのをご理解いただけたと思います。伝わってなかったら文章がわかりにくくてすいません。ニワトリが先か、タマゴが先か、進んで『枠』とか『柵』を設けようとすることで誰がハッピーになるのかしらね。難しすぎてわかんねっす。でも『カミングアウトをしなければ生きていけない世の中に苦痛を感じる』という声がでなければいい。願うのはそれだけ。

北海道はでっかいどう 喜茂別町編

夏の北海道の続き。前回綴りました北海道医療大学があるのは当別町、札幌から車で40分くらいのお隣町。次に向かいましたのが札幌から車で1時間半ちょっとくらいのお隣のお隣のもうちょっとお隣くらいな喜茂別町。1年越しくらいでやっと行くことができました。喜茂別町、何がすごいかって『町中をまるっとICTで繋いで先駆けて色んなものを情報共有』してるところだからです。大学の教授と地域包括ケアで色々な話をしている中でこのことを聞き、やっとのことでこんにちは喜茂別町。

 

 

蝦夷富士とも呼ばれる羊蹄山の麓。喜茂別町の特産アスパラガスです。人口2,199名、世帯数1,222。昨年に喜茂別町100周年を迎えられ、マスコットキャラクターは耳が特産品の緑と白のアスパラの『ウサパラくん』。

 

よく色んな人に『視察行って何の役に立つの?』とか『港区とは対極みたいなところ行って何か学ぶことあるの?』とか聞かれるんですが、そうですよね聞きたくもなりますよね。費用対効果、何の成果に繋がっているのかが見えにくいところありますもんね。ま、これはもう個人の問題だと思います。何かに繋げたいと考える人もいればそうでもない人、先進事例をそのままそっくりどうにかしたい人とそこから何か別のこと考えたい人。ま、出来はどうであれ結果はどうであれ、どちらかというとすごく考えたい方です。

 

そういうことは今回さておいて。

 

喜茂別には町立クリニックがあります。行政管轄から民間へというよく聞く話から逆行してるのは結構珍しいことだと思います。町立クリニックができた経緯を簡単にすると、人口過疎・医療過疎・元々あった病院が撤退⇨医療施設無くなっちゃう・それは困る⇨そうだ町立にしよう⇨行政できることに限りがあるから実績のあるところが指定管理で⇨建物にクリニックと病児・病後時保育園・図書室・役場機能・スポセンのような施設。宿泊所を併設(←今ココ)。

 

喜茂別町は『テレビの地デジ化に併せて町内ほぼ全域に光回線を引いてテレビ電話機能をつけて、遠隔で健康相談事業』というのを始めたのがH23年。高齢化とか気薄なコミュニティとか公共交通とか医療過疎とか、そういう課題を地デジ化対応に乗っけたと。ひとつの町だけだと費用もかかるので連携できる自治体と一緒になって初期費用を抑えたりだとか、色々ご苦労されたと聞きました。この時から将来を見据えたICTというか情報技術というか、活用方法を試行錯誤しながら取り入れていったということです。正直にすごいなあと思います。

 

喜茂別町長さん、喜茂別町議会議長さん、役場の担当課の方、保健師さん、社会福祉士さん、大学の教授も交えて色んなお話しました。保健医療を中心にICTと情報共有体制が構築できつつあり、これからはそこを行政情報とどういう風に連携していけるのかというところを模索していくんだと。保健師さん曰く、人によって聞いてる話が違ったり、何がどう正確なのかわからないことから正しい情報共有って必要だよねというところが現実味あるお話だったわけで。『町民げんきカルテ』というシステムを作って、必要な人に必要な支援を必要な時に必要に応じてサポートしましょうと。

 

始めのシステムはシンプルでいい、その後の修正が大切だ』、喜茂別町の大胆に言い切れる姿勢が素晴らしいと率直に思います。ほら、今の時代って『とりあえずやりました』的なことだけ評価されがちなところあるじゃないですか。それはそれでいい時もあるわけですけど、最初からアレコレ盛りだくさん持っちゃいますよね。そんで目的を失念して失敗するパターンもあるわけで、でも失敗とはなかなか認めない。…自分に刺さる言葉のようで苦しくもあるけども。

 

『健康づくりは生まれた時から』ということから、人口流出はあれど流入の少ない地域において、個人のライフステージに合わせた環境の変化を行政は理解しているという感じです。で、それをばっちりのタイミングで色々と支援をしていきたいと、そういう風な行政の役目というものを感じ取れます。例えば地域包括ケアのようなものであっても、港区は高齢者を中心とした医療介護と今の時点でなってますけど、喜茂別はもっと先のステージと思われる子供の教育とかそっちまで展開を考えていると。要は『地域共生』をどう考えるかによって色々方向は変わってくるわけですよね。喜茂別町だからできることがあるのならば、港区だからできることもあるわけですし、それってなんだろうとこれからも考えていきたい感じです。色んな物事を正しく理解しているかどうかはまだ自信ないわけですけど。

 

医療介護連携はちょっとおいといて、港区で独居高齢者とか高齢者じゃなくとも色んな意味で孤立している方々をICT活用でどうにかできないものかとちょっと思ってみました。若くとも独身でなんらかの何かが必要な方とかいらっしゃるでしょう。ただ、行政が介入することが迷惑だ厄介だと感じる人も少なからずいるわけだし、自助/互助がすごく上手にできているわけでもない都心だし。うーん難しい。

北海道はでっかいどう ナースプラクティショナー編

海外生活をしていた頃、帰国の度に東京タワーをみて『帰ってきたわー』と感じていたわけですが、札幌の方もひょっとしてテレビ塔をみる度に『帰ってきたわー』と感じるようなランドマークなのかしら。そんなことをふと考えてみたり。そんなわけで北海道に行ってきました。

 

ナースプラクティショナー』という言葉を初めて聞いたのは若くてぴちぴちだった20数年前。そういう勉強というか研究というかをやってる人と知り合いになり、20数年経って今となってはその人は日本のナースプラクティショナー養成の第一人者に。

 

ナースプラクティショナーとは、例えばアメリカでいうと…お医者さんと看護師さんの中間のようなポジション。診断もしますし投薬もしますし、お医者さんの指示がなくとも自分の判断で医療処置を行える、一般の看護師さんのお仕事権限をちょっぴり拡大したような上級看護師さんのようなお仕事のことを言います。日本ではナースプラクティショナーはありませんけど、2年ほど前から『特定看護師さん』という似て非なるポジションができました。『特定行為研修を修了した看護師さん』を指すわけです。ナースプラクティショナーは国内においては今も昔も賛否両論です。知ってます。

 

まず、なんでこういうポジションが必要になるのかという検討されてきた経緯を簡単に。『2025年にいわゆる団塊の世代と呼ばれる層が75才以上の後期高齢者になって、保健医療とか社会保障がばばーんと跳ね上がるよ』ということとか、『医療費削減とかなんだか理由をつけがちだけど、高齢者が増えるし病院ベッド数とかの問題もあるし要は在宅シフトせざるを得ないんだよ』ということとか背景にありまして、そこで活躍が期待される訪問診療・訪問看護の観点からアメリカのナースプラクティショナー制度が参考にされてきた、と聞いてます。

 

ただ、法律も文化も事情も保険体制も異なるものをスッと導入できるわけもなく、いろんな話し合いが行われた中での妥協点が、『特定の行為について研修受けた看護師さんなら、チーム医療の一員としてお医者さんの指示のもとで患者さんごとに手順書とか役割分担とかしっかりさせて、そういうことでいいんちゃう?』となったわけです。その研修制度なものが法律的にもスタートしたのが2015年10月。確かそんな感じ。

 

北海道医療大学大学院。北海道で唯一、国内では3番目のナースプラクティショナー養成…もとい経験ある看護師さんに特定行為研修を行う教育機関。いろいろとごっちゃになるのでここでは『特定看護師さん』に統一しますね。

 

そんな特定看護師さんの存在、色々と意見は色々な業界からありますが、活躍でやはり期待されるのが訪問看護業界。近い将来必ずやってくる超高齢化社会なわけですが、よく介護予防とか言葉を聞くでしょう。正しい表現は難しいですけど、要は先手を打って病気にならないような健康づくり(トレーニングとかエクササイズとか健康意識を高めましょう)とか、健康診断をしっかり受けて早め早めに必要なら治療しましょう(健康意識を高めましょう)とか、行政側が呼びかけることは限られてます。

 

あんまり大きい病院にかからないようにできる部分は努力しましょうね、という根っこの部分はあまり触れられなくとも、とにかく人口に対して患者さんとの比率というもののバランスが取れなくなってくるわけですよ。表現はアレですけど、すっごくわかりやすくいうと『病院で死ねなくなるかもよ』です。そこを在宅医療だとか訪問医療だとかで病院以外でカバーできるものはやろうじゃないですか、というのが地域包括ケアシステムの概念です。多分。だから特定看護師さんという存在がフィーチャーされてきたと思われます。多分。

 

特定行為に関わる看護師さんの研修制度、法律的に許可というか認定されたのが21区分38行為。大まかにわけで21項目、その中でひとつなり複数なり下の項目がある38行為。どういうものかというと、例えば栄養カテーテルに関わるものとか、体液出したりするドレーンに関わるものとか、床ずれ的な褥瘡(じょくそう)の処置とか、点滴とか感染症とか糖尿病の血糖コントロールに関わるものとか。プライマリーケアに関わるものが多いです。ちなみにこの21区分38行為以外については、お医者さんから具体的指示があれば研修とかなくとも実施してよい的なこともあり、研修制度が必要になる理由というのがよくわからなくなることもありますが、まぁ難しいことはさておいて。

 

そんな特定看護師さんと呼ばれるようになるためには、半年〜1年くらいの期間で特定の場所で研修を受けるか、大学院に通うか。経験ある看護師さんを対象としているわけですから、大学院修士レベルが相当ということらしいです。高度知識と高度技術、論理的思考で正しく適正な治療またはケアができるよう、そういうお勉強が必要となります。業界内で賛否両論いろいろあるようですけれど、そういう幅広い知識と思考力と実践力というものを併せ持った認定看護師さん、2025年までに10万人という計画があったそうですが、『とりあえず研修すればいいや』な類のものではありませんのでなかなか難しい。

 

心臓疾患患者シミュレーターのイチロー君。いろんな病気の心音だったり呼吸音だったりを再現してくれるお高い優れもの。こういうのも使って医学的にも論理的思考、判断力を培うお勉強もされるわけです。私も色々聞かせていただきましたが、よく考えたら異常な雑音聞く前に正常の音を知らないから区別つかんわ。なんか違うのはわかるけど、それが何だかさっぱりわからないのは素人だからです。

 

2025年問題に向けて、看護師さんに関してはふたつの両極端な可能性があると言われています。ひとつは『病院での就職難』、そしてもうひとつは『病院以外の大きな需要』。前者は診療報酬とか患者さんに対する看護師の配置数が云々的なやつで、病院がたくさん看護師さんを必要としなくなる状況がでてきてしまうかもしれないということ。それと同時にこれからの時代は看護師さんの役割というのがとても大きくなるわけで、病院以外で需要があるというか存在が必要となるというか、そういう世の中になっています。

 

『医療的に専門の人がひとりでもいるようにしたらなんか安心だよね、お医者さんだと色々アレなので、じゃあとりあえず看護師さんでも』

 

色々なニーズがでてきているこの世の中、対応をせまられる行政もそんな感じの風潮があるように感じます。今の世の中、保育園とかそういう感じになってますよね。保育園だけじゃなくともだけど。

 

看護師さんって色んな意味で大変な職業だと思います。企業でも公務員でも保育園でも病院でも在宅医療でも、ある意味よりスーパーマルチな方面で活躍できるすごい職業です。ただし『看護師』という国家資格の看板が何よりも先にでている印象で、なんでもかんでも看護師さんがとりあえずいればみんな文句ないだろう的なモノの考え方があるようなそうでもないような。人材を求める側も求められる側も。

 

そんな中で認定看護師さんはこれからどのように育成されて、どのようなニーズで世の中で活躍されるのかとても気になるところ。医療過疎というよりは医療密集の港区において、私個人としてはこれからどのように看護師さんという存在を確保して、より良い港区の医療体制に繋げていってもらえるかというところの行政の手腕に期待をしております。